☑これから個人事業主として独立を考えている
☑個人事業主として独立されて間もない
☑ビジネスとして起業の勉強がしたい
「なんとなくやりたいことはあるけど、他にもやることがありそうな気がする」
「アオイロシンコク?なんか聞いたことあるけど、どうすんの??」
疑問、不安、疑問、不安…がエンドレスです。
私もそうでしたが、準備をしていくと期待、不安、期待、安心…になってきました。
とはいえ、転職の情報はたくさんネットにころがっていますが、起業の情報って少ないですよね、、。
心構え、事業計画、資金計画、税金のこと…
起業の失敗確率を下げるため、開業5ヶ月前にやるべきことを整理してお伝えいたします。
本記事では、人を雇わない「一人起業」を想定した内容となっております。
開業準備について現在進行中なので、余すことなく情報提供いたします!
・経営者は孤独である。孤独に耐えられないなら、やめた方がいい。
・事業計画の本質は「顧客ニーズ」と「あなたの強み」の明確化
・経営において、お金は血液です。止まったらオシマイ。
・税金は知っておけば、かなり減らせる手段はある
・会社の信用を使い切ってから辞める。個人の信用は思ったより低い。
起業の失敗確率を下げる心構え
手続きや計画も重要ですが、まずはマインド面である心構えが土台です。
なんせサラリーマンから個人ですからね。
会社という組織に依存できませんから、安定した給料はなくなり、会社というカンバンなしで戦わねばなりません。
…と、気負っていても仕方ないので一つひとつ見ていきましょう。
(1)経営者(個人事業主)は孤独と知るべし
経営者は極めて孤独です。
私、起業は初めてですが、経営コンサルティング経験があり、多くの経営者を見てきましたので感じるところをお伝えいたします。
①誰にも弱音をはけない
経営者同士、取引先、家族にですら弱音ははけません。
「この人、大丈夫かな…」と思われてしまったら、仕事に影響が出ます。
また家族でも不安をあおるような発言をしたら「事業なんてやめてサラリーマンに戻って」と思うかもしれません。
飲みの場で、サラリーマンが上司の愚痴を言っているのはよく見ますが、経営者は…まぁ、ないですね。
②決断はすべて自分の責任
経営者は基本的に誰かに相談して決断するはできません。
相談することはできますが、全責任は自分にあります。
会社で上司に相談するのとはわけがちがいます。
また常に決断をせまられているので相談しながら進めるというスタンスだと上手くいかないと思います。
③サラリーマン友達と価値観のズレが発生
たとえ個人でも経営者と雇われの安定のサラリーマンとは価値観は全くちがいます。
全くです。
これは開業前の私自身も感じるところがあります。
価値観がズレたから友達じゃなくなるというわけではありませんが、何か大きな、見えないカベのようなものを感じます。
そのカベの正体はきっと、経営者脳と従業員脳のちがいです。
(2)起業前から自己管理をしておく
自己管理というと漠然としているのでもう少しかみくだきます。
①健康管理
心身の安定です。
経営者は健康を害したら終わりです。
仕事はできない(収入が止まる、信用を失う)し、医療費はかかるし、良いことありません。
健康管理のためには、食事、睡眠、運動、ストレスの4つをコントロールすることです。
☑食事:脂っこいものは食べ過ぎない
☑睡眠:睡眠時間、何時に起床、何時に就寝
☑運動:太陽の光をあびる、歩く
☑ストレス:仮にお金なくても、使うところには使う
そして、ちゃんと健康診断に行く…
そんなことは耳にタコ…な人が多いと思いますが、実践できる人は意外と少ないのが健康管理。
サラリーマンではあれば、決まった時間に出勤しないと怒られますが、経営者は怒ってくれる人はいません。
また体調崩しても会社であれば、他の誰かがやってくれますが、経営者の代わりはいません。
②時間管理
経営者は時間を自由に使えます。
自由ということは…責任が伴います。
時間管理は「優先順位」と「細分化」がポイントです。
今すべきことは何か?
他の何かを捨ててでも今日、必ずやらないといけないことは何か?
事業計画の見直しはいつ(何月何日)するか?
事業計画で決めた目標を細分化し、今月やることは何で、本日やることは何?
本日の何時から何時にやりますか?
これらをすべて自分で決めねばなりません。
③お金の管理
くわしくは後述する資金管理のパートでお伝えいたします。
経営においてのお金は血液を意味します。
経営においての会計は家計管理と同じですから、開業前から戦いははじまっていると思った方がいいです。
(3)経営者の敵は「焦り」と「人と比べること」
起業を成功させるために努力するのは当たり前ですが、邪魔をするのは「焦り」と「人と比べること」です。
焦ったり、人と比べることで、冷静に考えた事業計画(正しいステップ)を無視した行動を取ってしまい、失敗します。
SNSなどで同じタイミングで起業して、成功している人を見て、心がゆらぐことが原因になったりします。
情報収集は重要ですが、人は人です。参考程度に。
要は自分との戦い、ということですね。
(4)起業に踏み切るベストなタイミング
思い立ったが吉日!は意気込みはステキですが、リスクは高めです。
できればサラリーマン時代に副業でファーストキャッシュ(月に1万円でも)を得てから起業すると上手くいきやすいです。
なぜなら0⇒1ができていれば、あとは時間と労力をかければ育っていく事業と考えることができるからです。方向性はまちがっていない可能性が高いです。
(5)逃げるは恥だが…
起業するなら退路を断て!はかっこいいですが、リスクは高めです。
どれだけ綿密に計画を立てても、専門家に認められた計画でも、起業には正解はありません。
失敗はあるでしょうし、資金繰りも厳しくなることもあるかもしれません。
そんな時に逃げ込める先を考えておく必要があります。
私も妻の実家の近くに住んでいますが、本当に困ったら頼るつもりです。(先に妻に見限られるリスクを想定しない楽観主義)
最初から逃げるつもりじゃなく、結果的に逃げ込める、という意味です。
失敗確率を下げる事業計画(前準備)
起業したいと考えているあなたは熱い想いを持ってらっしゃると思います。
その想いをかたちにしたのが事業計画です。
本記事では何か形式にそった事業ではなく、あなた自身が理解できれば良いと考えています。
対外的な事業計画は後でいいです。
(1)顧客はいますか?
あなたがやりたいことにニーズはありますか?
起業する上で、顧客がいることが絶対条件になります。
欲しい人がいないものを作っても仕方ないですよね。
顧客がいてお金を出してくれなければ事業は成り立ちません。
それも継続的に顧客がいてくれる事業である必要があります。
あくどい商売や顧客をだますようなことをして、短期的に儲けることができても、長続きしません。
…とはいえ、起業前にそんなキレイな道筋は見えません(私も見えていません)。
(2)あなたの強みは何ですか?
このフレーズは、就職や転職の面接でしか聞かないでしょうか?
あなた自身の強みが顧客ニーズにフィットすることで価値となり、結果として利益になります。
とはいえ、「自分の強みって…?協調性?責任感??」となってしまいますよね。
自分の強みと向き合うヒントはだいたい以下の4つにあります。
☑今まで最も時間を費やしてきたこと
⇒ 何に打ち込んできましたか? 例:めっちゃ筋トレしている
☑いつも周囲からほめられた(好きも含む)こと
⇒ 得意だねー、好きだよねー 例:片付けが上手
☑いつも周囲から頼られること
⇒ ちょっと〇〇お願いしてもいい? 例:パソコン操作
☑組織や団体から評価されたこと
⇒ 例:社長賞をもらった、マラソン大会でベスト10入りした
↑↑↑こんなんでも強みと思い込んでいます↑↑↑
(3)経営や起業そのもの、事業内容についての情報収集
今の世の中、情報にあふれています。
無料で勉強できる場は無限にあります。
「顧客ニーズ」と「あなたの強み」がフィットする部分が事業内容になると思いますが、戦う市場について勉強し続ける必要があります。
仮に現時点ではプロフェッショナルだとしても、1年も経たないうちに陳腐化するほど時代のスピードは速いです。
勉強、情報収集のポイントは「取捨選択」です。
時間は有限ですからね。
「取捨選択」のためには、やはり「顧客ニーズ」と「あなたの強み」の明確化することです。
↓↓↓事業計画を3C分析で立てるには↓↓↓
起業を失敗しないための資金管理
経営において、お金は血液です(本記事二度目)。
つまり止まったらオシマイです。
事業内容によっては借入金も必要になりますし、資金繰り含め資金管理は超重要です。
(1)起業する時はいくら必要?
一般に生活費の半年間~2年間分ぐらいとよく言われますが、2年間分は必要かと思います。(ビビり)
なぜなら「焦り」につながる危険性があるからです。
生活資金がないと、焦ります。
生活の基盤があっての事業です。
心得のパート(第1章)でお伝えした通り、「焦る」と自分の事業計画を無視した動きをしたり、日銭のためにバイトをしたり、目先のことだけにとらわれてしまう可能性がきわめて高いです。
一方で、お金がありすぎるとよくない、危機感がなくなるという意見もあります。
(2)まずは家計管理
独立起業だ!経営者だ!の前に、家計管理ができないと事業資金管理はほど遠いです。
言い換えれば、家計管理ができると事業資金管理もできます。
家計管理が上手い人は、お金をストック(資産)とフロー(収支)や固定費と変動費に分けて考えることができ、お金の動きを見える化をしています。
見える化することでいつの時点でいくら必要か?が明確にわかっています。
これは事業においても同じです。
なお家計管理が上手い=ケチでお金をためる、ではありません。
お金を使うべきとこには使う、事業でも必要であれば借金してでも投資する。
家計管理は起業する前に整えておきましょう。
↓↓↓お金をためるためにやること↓↓↓
(3)貧乏な人は固定費にやられている
家計でも事業でも貧乏になるのは、固定費の扱いが下手だからです。
家計における固定費の代表例は…
☑通信費(月額):スマホ代…格安SIMでよくないですか?2,000円節約
☑生命保険(月額):10,000円!?ネット申し込みなら同じ内容で1,500円
☑光熱費(月額):エアコンから電気毛布にすれば5,000円安くなりますよ
☑自動車保険(年額):昔からの付き合い?ネット申し込みなら20,000円安いのに
事業も同じです。
人件費、家賃、光熱費…
固定費が高いとこわいのは、売上が下がっても減らないからです。
なんなら固定費がかからないビジネスがいいですよね。
ネットビジネスであればサーバ代の月額1,000円くらいで、人件費(一人だし)も、家賃(自宅だし)も、光熱費(自宅だし)もかかりません。
やりたい事業が固定費かかる内容なら仕方ありませんが。
(4)社会保険は弱くなり、税金に追い詰められる
ここでの社会保険は厚生年金と健康保険です。
サラリーマン時代はこれらの保険料を、会社が半分負担してくれていましたが、個人になると全額自己負担です。
単純にサラリーマン時代の倍です。(保険料は所得により確定しますが、本記事では詳細は割愛します)
税金は次の章で詳しくお伝えしますが、初年度は特に住民税に苦しめられます。
起業のタイミングによってはすでに苦しみを経験されている方もいるかもしれません。
住民税は前年の所得に対して課税されるので、仮に今年は所得が0円でも容赦なく課税されます。
起業前に知っておこう!税金の話
多くのサラリーマンが税金に関心です。(私もそうでした)
それもそのはず。源泉徴収といって給料から勝手に天引きされていますからね。
気づかないうちに血を抜かれているような感じです…
しかし個人で仕事をするとなると、税金をコントロールできることが結構あります。
(1)個人事業主3大節税
個人になると「私は1年間でこれだけ売上と経費を使いました」と税務署への報告(確定申告)が必要になります。
サラリーマン時代は会社が年末調整(毎年11月頃に保険料金とかの書類提出求められるやつ)をしてくれていました。
個人でできる代表的な節税は以下の3つです。
税金(課税)の仕組みからお伝えするとものすごいボリュームになるので、本記事では「ちゃんと税務署に報告したら、なんか税金安くんだな」と理解してもらえれば十分です。
①青色申告特別控除
青色申告承認申請書を期限内に提出し、複式簿記で記帳するなど条件はありますが、所得金額から55万円(e-Taxでの申告だと65万円)または10万円を控除する(税金が安くなる)制度があります。
青色申告についてはまた別記事でくわしくお伝えいたします。
②青色事業専従者給与
個人事業主が家族などに支給する給料や賞与の支払い分については、家族への給与を全額経費(税金が安くなる)とすることができます。ただし、これも事前に税務署に届出書を提出する必要があります。
③小規模企業共済
経営者にはサラリーマンのような退職金はありません。
経営者は自分で退職金をつくるしかないのですが、小規模企業共済は「経営者の退職金」のような制度です。
月々の掛金は1,000~70,000円までで、500円単位で自由に設定が可能。
加入後も増額・減額できるので結構融通が利きます。
最大のメリットは、掛金の全額を課税対象所得から控除できる(税金が安くなる)ことです。
(2)個人事業主にかかる4つの税金(所得税、住民税、事業税、消費税)
一方、取られる税金です…
所得税と住民税はサラリーマン時代にもありましたが、個人事業主になると、さらに2つの税金が課税されます。
個人事業主にかかる4つの税金
☑所得税:所得に対して、5~45%の税率
☑住民税:所得に対して、10%の税率(全国ほぼ一律)
☑事業税:課税させる業種(3~5%の税率) ※課税されない業種もあり
☑消費税:「預かった消費税」から「支払った消費税」を引いたもの ※申請により実質減税する方法もある
消費税についての補足
「支払った消費税」とは事業に必要な経費(仕入など)などにかかる消費税で、「預かった消費税」は事業の売り上げにかかる消費税
(3)独立起業は個人か法人、どちらがお得?
ざっくり年間売上800万円を超えるまでは個人がいいです。
なぜ800万円かと言うと、法人だと税率が上がるからです。
他にも考えるべきポイントはありますが、最初は個人事業主の方がいい最大の理由は売上高による税率のちがいです。
開業前にやっておくこと3選
開業前にコレだけはやっておいた方がいいです。自身の反省も踏まえてお伝えいたします。。
(1)開業費になる領収書は保管しておく
事業を始める前にかかった費用を開業費といいます。
なんとこの開業費、経費として扱ってもらえます。
つまり税金を安くすることができます。
たとえばどんな内容かと言うと…
☑名刺の作成費
☑チラシの印刷代
☑関係者との飲食費
☑PC購入費用
☑勉強会参加費用
税務署に「事業に関わる経費です」としっかり説明できればOKですので、「微妙かなぁ」と思う内容でも領収書はすべて保管しておきましょう。
(2)事業用のクレジットカードや銀行口座をつくる
事業用を作成する理由は2つです。
☑家計と混同しないため
☑スムーズに確定申告をするため
ではなぜ、クレジットカードを開業前に作成すべきかというと、個人になってからでは信用がなくなり、作れなくなる可能性がきわめて高いからです。
サラリーマンであれば、いつでもクレジットカードは作れたと思いますが、個人事業主の信用って低いんです。不安定とみなされてしまうのです(実際に不安定ですね)。
個人事業主も売上が安定してきたらサラリーマンと変わらず信用は得られます。
(3)引越は会社員のうちに済ます
事業を起こすために引越も伴うのであれば、会社に属している間にすべきです。
私は退職と同時に引越をしたのですが、大失敗しました。
物件を見つけ、契約しようとしたのですが、無職の私には家は貸せないと言われました。
妻の父親に名義人になってもらい、ようやく借りられました。
独立起業するのはカンタン
えいやー!と独立起業するのはカンタンです。
開業届を提出(しなくてもなれる)すれば以上、です。
しかし無策、準備なしでは起業失敗の確率は非常に高いです。
「健康」「時間」「金」「顧客」「強み」この5つをキーワード、開業を準備を進めていきましょう。
・経営者は孤独である。孤独に耐えられないなら、やめた方がいい。
・事業計画の本質は「顧客ニーズ」と「あなたの強み」の明確化
・経営において、お金は血液です。止まったらオシマイ。
・税金は知っておけば、かなり減らせる手段はある
・会社の信用を使い切ってから辞める。個人の信用は思ったより低い。