☑ベンチャー企業へ転職したいと考えている
☑大企業とベンチャー企業の違いを知りたい
☑ベンチャー企業の魅力は何なのか知りたい
ベンチャーは大企業と比べてハイリスク・ハイリターンと言えます。
ベンチャー企業の特徴を理解した上での転職は、あなたのキャリアアップを一気に進めてくれる可能性を秘めています。
・今、ベンチャーが注目されているのは未来が予測ができない時代だから
・転職前に、ベンチャーの特徴を理解する必要がある
・とくに規模別の課題を知っていないとあぶない
・大企業からベンチャーへの転職は、リスクテイクする覚悟が必要
・40歳以降もベンチャー転職はできる。ただし求められるスキルは20代とはちがう。
ベンチャー企業とはどんなところ?
知っているようでよく知らないのがベンチャー企業です。
一般的には「規模が小さくて、とにかく忙しそう」という印象でしょうか?
まちがいではないと思いますが、もう少し詳しく確認してみましょう。
(1)成長しやすい環境
とにかく業務量が多く、自身の裁量の範囲が広いため、判断をせまられることが多いのがベンチャー企業です。
多くのベンチャーは立ち上げられてそれほど時間が経っておらず、人材や仕組みが整っていないため個人に任せられることも多く、責任と同時に権限も与えられます。
必然的に成長しやすい環境と言えます。
(2)基本的には社長のトップダウン
ベンチャーというと、自由な印象があるかもしれませんが、むしろトップダウンであることがほとんどです。
なぜならこれから猛スピードで成長していかねばならず、社長を中心に強いリーダーシップを持ってトップダウンで進めていないと企業が成り立たないからです。
ただし社長以外のメンバーの意見を聞かないというわけではなく、大企業よりよほど意見は反映される傾向にあります。
(3)年功序列ではなく実力主義
大企業に大量発生している「働かないおじさん」はまずいません。
年齢は一切関係なく、年下上司に指示されますし、年上部下には指示をしなければなりません。
年齢や勤続年数は関係なく、完全実力主義のベンチャーがほとんどです。
年齢うんぬんよりも会社の成長が最優先です。
(4)若手でも権限委譲される
「任してもらえる」というより「やらざるを得ない」環境といった方が正しいかもしれません。
「彼はまだ若し」とか「彼女は入社したばかりだし」などは関係ありません。
人に仕事を与える大企業とはちがい、仕事に人を当てはめるようなイメージです。
(5)意見が通りやすい
社長との距離が近いのも特徴のひとつです。
若くても、新入社員であっても、根拠ある正しい提案であれば通る可能性があります。
会社の成長が最優先だからです。
大企業では難しいですよね。
(6)スタートアップ企業とのちがいは?
ほぼ同義語で、「起業家精神」「革新的なアイデア」「リスクテイク」は共通していますが、以下の違いがあります。
①ベンチャー企業
成長を目指し、資金調達や投資家との関係を重視する企業です。
②スタートアップ企業
言葉通り、スタート段階にあり、リスクが高いが成長のポテンシャルが大きい企業です。
今、ベンチャーが注目されている3つの理由
なぜ今、ベンチャーが注目されているのか?
大企業からのスタートアップ(ベンチャー)への転職者は3年前に比べて7倍に増えています。
しかも20代だけではなく、40歳以上もベンチャーへの転職が増えているのには驚きです。
引用:日本経済新聞「大企業から新興へ転職者7倍 縮む年収差が追い風」
(1)VUCA(先が読めない不確実な社会環境)の時代だから
退職金はこの20年で1000万円減少、上がらない給料、年々上がり続ける社会保険料や税金、追い打ちをかけるように物価上昇…先が読めない時代になってきました。
20年前のように良い大学に入って、大企業に入社したら人生安泰…こんな時代は終わりました。
これからは迅速な意思決定や柔軟性があるベンチャーが活躍できる場が増えると考えられます。
大企業は資本こそありますが、小回りがききません。
(2)経営感覚が身につくから
大企業では基本的にはひとつの業務を任されるため、部分最適の仕事になりがちです。
一方、ベンチャーでは経営に近い仕事をする機会が多いため、全体最適を考えられます。
転職するとしても全体を俯瞰(ふかん)できるスキルは重宝されますし、仮に自身で起業することになっても大企業出身者よりスムーズに進めることができます。
①すぐに役職につける可能性が高い
立ち上げメンバーなどで仕事ができれば、数年で取締役になることもあります。
会社の成長に貢献できるメンバーであれば、すぐに権限委譲され役職者になります。
役職者になれば経営感覚が身につきやすいですし、転職市場で有利です。
大企業だと30年間勤めてようやく部長(になれるとも限りませんが)です。
②会社に給与交渉できることがある
大企業であれば、「年収600万だからこれだけの仕事をしてください」と会社に言われます。
しかしベンチャーであれば、「これだけの仕事をするから年収700万円にしてください」と従業員から会社に交渉することもできることがあります。
「いくら必要だから、これだけの仕事をします」というゴールから考える思考が身につきます。
(3)キャリア形成しやすいから
大企業では大きなビジネスができるという意味で実績になりますが、たいていは会社の看板や組織の他メンバーの力で実現するものです。
しかしベンチャー企業は、個人のビジネススキルが成果(実績)に直結します。
営業や人事総務など、ひとつの会社の職種をまるごと(場合によっては兼務)任されることもあります。
責任は重大ですが以下のようなスキルが身につきます。
☑マルチタスク処理能力:個人で複数の業務をこなす力
☑自己管理能力:自分でタスクを設定し、計画的業務をこなす力
☑イノベーション力:既存よりも新規製品やサービスを生む出す力
☑チームワーク力:小規模な企業のため、チームでの協力プレイをする力
☑ビジョン共感力:企業のビジョンに共感し、自身で考え行動することができる力
後悔する前に!ベンチャー転職前に確認しておきたい5つのこと
ベンチャー企業は成長できる魅力的な環境ですが、大企業よりも転職後のギャップが大きいのも特徴です。
ギャップを埋めるために、転職先のベンチャー企業について以下の5つのことを事前確認しておきましょう。
(1)仕組化をしようとしているか
制度や労働環境を仕組み化しようとしている会社かどうかです。
仕組み化しないベンチャーは非常に危ういです。
安定的な収益を生み出すためには、一定数の人員が必要です。
個人商店のまま人員だけ増えると確実に混乱を起こします。
募集要項やホームページから読み取るのは難しいかもしれませんが、面接や転職エージェントを使って、調べておきたい内容です。
(2)業務の幅より深さを求められているか
ベンチャーは、規模が小さいうちは社長がある程度ワンマンでトップダウンの方が上手く回ります。
しかし社長の小間使い(雑用係)であるかのように、なんでもやらされて業務の“幅”だけが広がるのは危険な会社です。
ベンチャーなのである程度の業務の幅は覚悟しなければなりませんが、“深さ”もなければビジネススキルは上がりません。
“幅”ばかり求めらえる会社であれば、それはブラック企業かもしれません。
(3)組織規模別の特徴を理解しているか
規模が大きいから良い、小さいから悪い、ではありませんが規模(社員数)によって直面している課題がちがいます。
3つの規模別で確認します。
①従業員数:~10人
☑課題:創業したてで、組織になっていない。資金繰り問題も頻発。
☑メリット:創業メンバーで生き残れれば取締役になったり、ストックオプションなどで有利になる
☑デメリット:個人間の実力差が明確になり、ダメなら脱落する可能性もある
②従業員数:11~50人
☑課題:組織化を進める段階。創業メンバーに大きな負荷がかかる。
☑メリット:ミドルマネジメントが不在になるため、自分が一役を担えればスキルアップできる
☑デメリット:創業メンバーがコア業務に専念できず、組織パフォーマンスが低下する恐れあり
③従業員数:50~100人
☑課題:規模が大きくなり、経営陣とメンバーの間に距離が生まれ、ビジョンが共有できなくなる
☑メリット:乗り越えれば、「組織作り」という貴重なスキルが身につく
☑デメリット:経営ビジョンに共感できなければついていけない
(4)会社が会社の課題を理解しているか
ベンチャーであれば常に課題(組織化や資金繰りなど)に向き合っているはずです。
ベンチャー企業自身が客観的に課題を把握していない会社に入社すると、スキルも身につかず時間と労力だけをかけることになるかもしれません。
面接や転職エージェントに確認しておくべき内容です。
(5)転職エージェントを頼っているか
特に初めてのベンチャー転職であれば、転職のプロを頼った方が内定率も上がりやすく、転職後のアンマッチも防げる可能性が高いです。
ベンチャー企業の転職は一般の企業よりも見極めが難しいです。
ドリームインキュベータ出身者が設立し、約20年に渡り成長企業に特化し採用支援や転職支援に従事してきた転職エージェントの『プロコミット』が頼りになります。
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後悔しないベンチャー転職に必要な3つの覚悟
おどすわけではありませんが、大企業からベンチャー転職はそれなりの覚悟が必要です。
大企業と比較すると以下の3点は覚悟しておきましょう。
(1)福利厚生が不十分
仮に年収が変わらなくても、実質手取りは減ることになるかもしれません。
その差は福利厚生です。
大企業であれば、一般に以下の福利厚生があります。
☑家賃補助:家賃の30~80%が会社負担
☑引越費用:会社都合の引っ越し費用は会社負担(引越手当までつくことも)
☑企業型確定拠出年金:毎月、会社負担で年金を積み立ててくれます
他にも社食やホテル・スポーツジムの料金も割引制度もあったりします。
ベンチャーではほぼ皆無と思ってもらった方がいいです。
一方で、ベンチャーの魅力は短期間でビジネススキルを上げて、自身の価値を上げ、結果的に年収も上げられる可能性を秘めています。
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(2)研修制度が整っていない
大企業であれば、新入社員研修からはじまり初任者管理者研修などoffJT(職場を離れた場所での研修)を用意してくれています。
一方、ベンチャーでは実践でどうにかしなければなりません。
だからこそスキルが身につきやすいとも言えます。
(3)将来性が安定していない
大企業はいきなり倒産することはありませんが、ベンチャーであれば何かしらのキッカケで資金ショートして解散してしまう可能性はあります。
ある程度のリスクテイクは必須なのがベンチャーです。
とはいえ、大企業もじわじわと崩壊していく時代ですが…
ベンチャー転職は30代前半まで?
前述の日本経済新聞の記事にもあったように、40歳以降のベンチャー転職も増えています。
ただし40歳以降に求められるスキルは20代とはちがいます。
基本的には、マネジメント力を求められます。
なぜならベンチャーは組織が出来上がっていないため、メンバー1人ひとりのスキルや経験を最大限に活かし、目標を達成できるチームを作り上げる取り組みチームビルディングができる人材を求めていることが多いからです。
ベンチャー転職は覚悟を持って楽しむ
ベンチャー企業はとても魅力的です。
ただし大企業経験者からすると全くの別世界のため、違和感があると思います。
あなたがベンチャーへの転職を考えているなら、ベンチャーならではの特性・メリット・デメリットを理解した上で転職活動を進めましょう。
内定が目的ではなく、転職先で活躍し、収入もスキルも上げていける転職がしたいですね。
・今、ベンチャーが注目されているのは未来が予測ができない時代だから
・転職前に、ベンチャーの特徴を理解する必要がある
・とくに規模別の課題を知っていないとあぶない
・大企業からベンチャーへの転職は、リスクテイクする覚悟が必要
・40歳以降もベンチャー転職はできる。ただし求められるスキルは20代とはちがう。