☑社内での成長に限界を感じてきた
☑リスキリングで給料を上げたい
☑リスキリングで取り組むべき資格が知りたい
「リスキリングした方がいいんだろうけど時間がない…そもそも何をしたらいいのかわからない」
わかります。
わかりますが、多忙なビジネスマンでも…多忙だからこそ生産性を上げたいと思いませんか。
ただし「ITが流行っているから」という理由でリスキリングするのはきわめて危険です。
本記事では自分に合った適切なリスキリングの進め方を確認できます。
またリスキリングに有効な資格についても、厳選してお伝えいたします。
・リスキリングは変化の激しい今の時代には必須の取り組み
・リスキリングで学ぶべきは「IT」「経営」「人間くささ」
・リスキリングの手順はまず、自分が何をしたいのか?からスタート
・リスキリングは1日5分でもいい
そもそもリスキリングって何なの?
リスキリングとは、「働き方の変化によって、新たに発生する業務で役に立つスキル及び知識の習得を目的として勉強すること」です。
リスキリングの言葉の定義、いま注目されている理由、事例(経験談含む)を確認しましょう。
(1)【言葉の定義】リスキリング・リカレント・学び直し…何がちがうの?
ちがいは2つです。
ひとつはリスキリングは会社が主体で、従業員のキャリアアップのためのもので、リカレント(学び直し)は学習者自身が主体になり、自身のキャリアアップもしくはキャリアチェンジを目的としていることです。
もう一つのちがいは、リスキリングは働きながらの学び、リカレント(学び直し)は労働を離れての学びです。
一方で、リスキリングとリカレント(学び直し)の共通点は、学校を卒業して就職し、社会人になって一通り業務を習得した上で、改めて仕事に関する新しい専門知識やスキルを勉強することです。
①リスキリング
リスキリングは、改めてですが「働き方の変化によって、新たに発生する業務で役に立つスキル及び知識の習得を目的として勉強すること」です。
リスキリングのポイントは、以下の3点です。
☑目的は“変化する労働市場”に対応するため
☑既存の職業スキルをアップデートする
☑(どちらかというと)会社が主体で進める
②リカレント
リカレントとは、「定期的に行われる継続的な学習やスキルの更新のこと」です。
リカレントのポイントは、以下の3点です。
☑目的は仕事で求められる能力を磨き続け、自己実現につなげるため
☑変化の速い現代社会で求められるスキルを維持
☑個人の成長を促進し、競争力を維持
③学び直し
リカレントと同義と考えられています。
(2)リスキリングはなぜいま注目されている?
リスキリングが注目されているのは、労働市場の変化対応する必要があるからです。
個々人のビジネススキルを上げていかねば、個人も会社も戦えない時代がきています。
①急速な技術革新
人工知能(AI)、ロボティクス、ブロックチェーンなどの技術の進歩が目覚ましいです。
RPA(Robotic Process Automation)という「ロボットを使った業務自動化」をはじめ、従来の仕事が自動化されたり、新たなスキルが求められるようになりました。
直近ではChatGPTをはじめ、生成型AIが台頭してきています。
ホワイトカラーの仕事も取って替わられると言われていますね。
半日間Excelとにらめっこしたデータ分析も、徹夜で作成したプレゼン資料も生成型AIなら3分間でやってしまいます。
しかも正確です。
人間が人間たる仕事をするためにリスキリングが必要とされています。
②VUCAの時代
今はVUCA(社会やビジネスにとって、未来の予測が難しくなる状況)の時代と言われます。
一昔のように「これやっとけば、まちがいない」「努力はかならず報われる」ということはなくなりました。
こんな時代には既存の業務で得た知識だけでは創造的な仕事はできず、新たな知識もしくは思考法を見つけねばなりません。
③企業の競争力維持
個人だけでなく、企業としてもリスキリングが重要です。
会社がトップダウンで従業員を動かす時代は終わりました。
個々人が考え、生産性向上およびイノベーションの源泉になることが求められます。
そのためにはリスキリングが必要なのです。
(3)リスキリングは国も後押ししている
岸田首相は、個人のリスキリング(および学び直し)の支援に5年で1兆円を投入すると表明しました。
政権が重点的に取り組む3分野「物価高・円安への対応」「構造的な賃上げ」「成長のための投資と改革」がありますが、リスキリングは3つ目に該当します。
この3分野はバラバラの取り組みではなく、つながっています。
個々人がリスキリングで成長していくことで、企業は成長し、賃上げすることで、個人の給料が上がり、生活が豊かになるのです。
引用:日本経済新聞「リスキリング支援「5年で1兆円」 岸田首相が所信表明」
引用:第一生命経済研究所「リスキリング1兆円予算で賃上げできるのか?」
(4)リスキリングの事例
リスキリングの事例も見てみましょう。
ここではIT、非IT、私の前職での体験談をお伝えいたします。
①IT系のリスキリング
DX推進に伴い、多くの企業がIT系のリスキリングは注目されています。
仕事内容を明確化し、その職務に応じて処遇する「ジョブ型」の雇用形態への移行が進み、社員の側も会社が求めるスキルが明確化して主体的に学びやすくなった。スマートフォン講座などで新たな「武器」を身に付ければ年齢や経歴に関係なく管理職などに昇格できる一方、給料アップにつながったケースはまだ限られるとの調査結果もある。
管理職登用も立候補制に変更。昨年は役職定年を迎えた50代後半の課長や、入社2年目の課長級社員が誕生した。平松浩樹執行役員は「若手もベテランも挑戦できる。学びに遅すぎるということはない」と強調する。
政府は学び直しに前向きな企業への支援をてこに「労働移動の円滑化」を目指しており、労働者側には「解雇」が広がるのではないかとの懸念もくすぶる。富士通は昨年3月、約3000人の早期退職を実施し、人材の入れ替えを進める。連合の芳野友子会長は「労働移動は自発的にするものだ」とくぎを刺している。
引用:時事通信社「「ジョブ型」で広がる学び直し 昇格もスキル次第、給料は?―春闘」
②非ITスキルのリスキリング
非ITでもリスキリングはできます。
たとえば40代からの学び直しランキングで「中小企業診断士」という資格が1位です。
中小企業診断士は、中小企業の経営課題全般について診断・助言する国家資格です。
資格名に“中小企業”とありますが、大企業に勤める人も企業をトータル(経営)な視点で見ることができるようになり、リスキリングには最適と言われています。
引用:日本経済新聞「40代からの学び直し 専門家が選んだ役立つ資格は」
③【体験談】リスキリングしないと淘汰されていく
私の前職場での体験談です。
リスキリングというレベルの話ではありませんが、リアルで身近な話として軽く流してください。
2020年の感染症流行のタイミングで、リモートワークがはじまりました。
会社の方針としても、TEAMSというアプリで会議やコミュニケーションは基本WEBでやろうという話になり、今までEメールやスマホのショートメールで行っていた業務の進め方を変える転換期を迎えたのです。
にも関わらず、私の上司のAさんは2年間変わらずショートメールで部下とコミュニケーションを取っていました。
私も含め、部下同士はTEAMSでコミュニケーションし、生産性を高めていたのですが、上司のAさんだけは頑なにショートメールです。
部下は「おじさんには難しいですかね(笑)」と笑っていましたが、チームの生産性に悪影響な行為を取っていたのです。
労働環境が変わったにも関わらず、生産性を優先せず、自分がやりやすい方法に固執していた迷惑おじさんと言えます。
この出来事が理由ではないでしょうが、Aさんは望まぬ島流し人事に遭いました…
リスキリングで何を学ぶ?おすすめ資格取得7選
リスキリングで学ぶべきは、ずばり「IT関連」「経営の視点」「人間くさい」の3分野です。
数ある資格の中から7つ厳選しました。
(1)リスキリング:IT系
①ITパスポート(旧初級システムアドミニストレータ)
ITの入門的な資格と言えます。
イメージとしては、ITパスポートは経営やIT部門と現場をつなぐ役割を持っています。
その役割からITだけでなく、経営全般の幅広い知識が求められます。
【ITパスポートで学べる・得すること】
☑ITに関する幅広い基礎知識が身につく
☑経営全般に関する知識(SWOT分析など)が身につき、視座が高くなる
☑会計・財務に関する知識(財務諸表、損益分岐点など)が身につき、会社の動きがわかる
②MOS(Microsoft Office Specialist)
MOSはWordやExcelを使うすべての職種に役立ちます。
PCスキルが上がることはとても重要で、以下のような好循環が生まれます。
仕事が早くなる
⇒ 評価される
⇒ 時間も作れる
⇒ 他のスキル磨きやプライベートに時間が取れる
一方で、すでにAIが進出している分野でもありますが、完全に代替されるのはかなり先で、需要はかなりあります。
【MOSで学べる・得すること】
☑マイクロソフトのオフィスソフト(主にWordやExcel)のスキルが上がる
☑業務スピードが圧倒的に上がる(特にExcelでのショートキー使いのプロ)
☑仕事の質が上がる(グラフ作成やExcel関数によるデータ分析のプロ)
③Python(パイソン)エンジニア認定試験
PythonとはIT分野における機械学習やデータ分析に多用されているプログラミング言語で、AI開発にも使われることが注目されている資格です。
【Pythonエンジニア認定試験で学べる・得すること】
☑Pythonの使い方がわかる
☑Pythonを使ったデータ分析方法が理解できる
☑未経験からの転職でも資格があるだけで仕事の幅を広がる
IT業界の架け橋になる『サクフリブログ』もオススメです。
(2)リスキリング:お金・会計系
経営の視点とは、会社全体をふかんして戦略立案したり、組織をどう動かすかを考えます。
そのために重要なのがお金の流れを理解することです。
④日商簿記検定
日商簿記検定の受験者数はなんと年間で60万人程度の超人気資格です。
この数字からも決して経理部門のための知識ではなく、ビジネスで役立つからと考えられます。
【日商簿記検定で学べる・得すること】
☑会社のお金の流れが見える
☑決算書が読めるため、企業分析など転職活動でも役立つ
☑成長する企業がわかるため、投資でも活躍する
まずは3級…できれば2級があれば十分です。1級は超難関です。
⑤ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーは簿記よりも実務的なイメージでしょうか。
ライフプラニング、税金、金融、保険、不動産、相続対策といった6つの分野を学びます。
【ファイナンシャルプランナーで学べる・得すること】
☑保険営業や不動産屋にだまされにくくなる
☑節税や株式投資などでお金を守ったり、増やしたりできる
☑何より自分の人生設計ができて不安にならずに生きられる(年金どれぐらいもらえるか?など)
ファイナンシャルプランナーも3級は必須で、できれば2級があれば十分です。
(3)リスキリング:士業系(人間くさい)
経営の視点に加えて、“人間くさい”のはズバリこの2つの資格です。
いずれも難関資格ではありますが、取得する価値はあります。
⑥社会保険労務士
“労働者”と徹底的に向き合う士業です。
採用から退職まで幅広く労働法務全般、公的年金・保険について相談に乗ります。
独立する人もいれば、企業内で人事労務・法務部門で働く人もいます。
【社会保険労務士で学べる・得すること】
☑独占業務(資格がないとできないこと)があるため、価値が高い
☑ブラック企業など労働問題に対処できる
☑労働者の価値観の多様化が進み、社会保険労務士のニーズは高まっている
⑦中小企業診断士
国から認められた経営コンサルタントです。
経営戦略や組織づくり、財務会計はもちろんのこと、情報システムや経営法務、経済学まできわめて幅広い知識が求められます。
【中小企業診断士で学べる・得すること】
☑独立開業することができる(企業内のキャリア形成にも有利)
☑独占業務が無いからこそ、他者(AI含め)と差別化ができる
☑中小企業だけでなく、大企業に対しても経営指導ができる
中小企業診断士はAI代替率0.2%と言われています。
つまり機械ではできない複雑で、“人間くさい”業務が多いということです。
↓↓↓AIに代替されにくい資格↓↓↓
リスキリングの手順~目的は何?~
「ITならまちがいなさそう」「インフルエンサーがプログラミング言語やってれば大丈夫って言っていた」ではリスキリングする目的としては不十分です。
多忙なビジネスパーソンが限られた時間でどのようにリスキリングを進めるのか?手順を確認しましょう。
(1)自分軸を明確にする
自分軸とは、「自分はどうしたいか?」を基準に行動をすることです。
「世間一般では」「うちの会社では」ではなく、自分にとって必要かつやりたいと思えるリスキリングをすべきです。
なぜなら他の誰かが言っていることをやっても、長続きもしないし、上手くいかなければ他責にするからです。
↓↓↓自分軸の作り方が知りたい↓↓↓
(2)リスキリングをどう活用するのか?
自分軸がわかったら、次はどう活用するのかゴールから考えましょう。
☑現在の本業で活かし、社内評価を高めてキャリアアップするため
☑異業種へ転職するために、今の知識では足りないから
☑脱サラして、独立開業するために難関資格に挑戦する
どれも正解かと思いますが、ゴールを見定めた上でアクションを起こしましょう。
(3)知識だけでは片手落ち
リスキリングでおちいりがちなのが「知識だけ仕入れた」状態になることです。
それでなくても忙しい日々で、勉強だけでも手一杯なのに…と考えてしまうのもよくわかります。
ただ知識(資格など)と経験の2つがそろってようやくスキルになります。
リスキリングしたことを週末副業で実践もよし、友人などに伝えるもよし、少しでもアウトプットするクセをつけましょう。
↓↓↓資格は意味のあるものにしよう↓↓↓
リスキリングは1日5分からでもはじめられる
リスキリングは小さくはじめることをオススメいたします。
多忙なビジネスパーソンはリスキリングが必要だからといって、最初から意気込んで毎日3時間!は無理ですよね。
最初は1日5分だけでも構いません。
その5分で学んだことについて、少しずつ興味を持ったりするものです。
人は知的好奇心にあふれた生き物ですからね。
リスキリングしないと淘汰される時代になってきた
「リスキリングはした方がいいですか?」ではなく、しないと生き残れないといっても過言ではありません。
人生100年時代に突入し、さらには少子高齢化で日本の労働生産力はどんどん落ちていきます。
つまり企業も今まで通り、従業員を守ることはできなくなってきています。
従業員も今まで通りの働き方では生き残れないと言い換えられるかもしれません。
これからのリスキリングのポイントは、これからの時代は「IT」「経営」「人間くささ」の3つです。
1日5分から、リスキリングをはじめてみませんか。
・リスキリングは変化の激しい今の時代には必須の取り組み
・リスキリングで学ぶべきは「IT」「経営」「人間くささ」
・リスキリングの手順はまず、自分が何をしたいのか?からスタート
・リスキリングは1日5分でもいい