ちぴーさん

最近、このまま今の会社で働き続けていいのか不安なんです。

Pさん

不安になること自体は問題ではありません。
まずは転職するかどうかではなく、今の自分にどれだけ選択肢があるか確認してみましょう。

ちぴーさん

転職サイトを見るところから始めればいいですか。

Pさん

その前に、自分の仕事、スキル、人とのつながり、将来への備えを点検する方が先です。
次の30項目から、今のキャリアに潜む危険信号を確認してみてください。

キャリア危険信号チェック30

次の30項目は、転職やスキルアップを考える前に確認したいキャリアの危険信号です。
当てはまる数だけで判断せず、長く放置している項目がないかを確認してください

  1. 今の仕事で身についたスキルを3つ説明できない
  2. 1年前と仕事内容がほとんど変わっていない
  3. 社外でも通用する自分の強みがわからない
  4. 自分の年収が市場相場と比べて高いか低いかわからない
  5. 3年以上、履歴書や職務経歴書を更新していない
  6. 転職サイトの求人を1年以上見ていない
  7. 自分と同職種の求人で求められるスキルを知らない
  8. 今の会社でしか使えない業務知識が仕事の中心になっている
  9. 上司から指示された仕事だけをこなしている
  10. 自分で考えて改善した仕事を説明できない
  11. 数字で示せる仕事の成果がない
  12. 新しい仕事への挑戦を1年以上していない
  13. AIやデジタルツールを仕事でほとんど使っていない
  14. 業務効率化の方法を考える習慣がない
  15. 新しい知識を学ぶ時間を毎月確保していない
  16. 1年間で仕事に関する本をほとんど読んでいない
  17. 社外の勉強会やセミナーに参加していない
  18. 資格取得そのものが目的になっている
  19. 自分の得意な仕事と苦手な仕事を説明できない
  20. どんな仕事を今後増やしたいかわからない
  21. 3年後にどんな働き方をしたいか考えていない
  22. 転職以外のキャリアの選択肢を考えたことがない
  23. 半年以上、社外の人と仕事について話していない
  24. 他業界で働く人とのつながりがほとんどない
  25. 今の会社を辞めたら相談できる人が思い浮かばない
  26. 会社名や役職を外した自分の価値を説明できない
  27. 今の会社がなくなった場合に次の行動が思い浮かばない
  28. 収入源が現在の給与だけであることに不安がある
  29. 今後伸びる仕事と減る仕事を調べていない
  30. 5年後も今のスキルだけで働けると思っている
この記事のポイント
  • 市場価値を把握する
  • 社外基準で考える
  • 学びを仕事に変える
  • 人との接点を増やす
  • 選択肢を今から作る

第1章 まず自分の現在地を社外基準で確認する

転職を考え始めると、給与や休日、勤務地などの求人条件に目が向きがちです。
しかし、先に確認したいのは自分自身の現在地です。
社内で評価されていることと、転職市場で評価されることは必ずしも同じではありません。
まず会社の外から自分を見る視点を持つことが重要です

1-1.会社名を外して自分の強みを説明できるか

長く同じ会社で働いていると、自分の能力と会社の仕組みを区別しにくくなります。
例えば、大手企業の営業担当として大きな売上を担当していても、その成果が会社のブランドによるものなのか、自分の営業力によるものなのかによって、市場での評価は変わります。
中小企業でも同様です。
長年の取引先との関係や社内独自の仕事に詳しいことは、現在の会社では重要な能力です。
しかし、転職した瞬間に同じ価値を持つとは限りません。
自分は何ができるのか。
どんな問題を解決してきたのか。
その能力は別の会社でも使えるのか。
会社名や役職を使わずに説明してみると、自分の市場価値が見えやすくなります

1-2.仕事の成果を数字で説明できるか

一生懸命働いたことと、転職市場で評価されることは別です。
採用する企業が知りたいのは、担当してきた業務だけではありません。
その仕事によって何を変えたのかです。
営業であれば売上、新規顧客数、成約率。
事務であれば作業時間の削減、ミスの減少。
製造であれば不良率、加工時間、生産量など、職種によって成果を表す数字は異なります。
数字がなければ、自分が取り組んだ改善や役割の変化でも構いません。
仕事の成果を定期的に記録しておけば、職務経歴書だけでなく、現在の会社で昇進や待遇改善を求める際にも役立ちます

1-3.自分の年収と求人市場を比較しているか

転職する予定がなくても、年に一度程度は求人情報を見ることをおすすめします。
目的は転職先を探すことだけではありません。
自分の職種、経験年数、地域、スキルに対して、企業がどの程度の給与を提示しているのかを知るためです。
地方では求人数そのものが都市部より限られることがあります。
だからこそ、自分の地域だけを見るのではなく、リモート勤務が可能な求人や近隣地域、異業種まで視野を広げる必要があります。
市場を見ることで、自分に足りないスキルもわかります。
転職活動は会社を辞めてから始めるものではなく、市場を知ること自体がキャリア管理の一部です

第2章 スキルは持っているだけでなく更新し続ける

仕事を続けていれば経験年数は増えていきます。
しかし、経験年数と市場価値が同じように伸びるとは限りません。
10年間同じ仕事を繰り返した人と、仕事を改善しながら新しい能力を身につけた人では、同じ10年でも差が生まれます。
重要なのは、経験の長さより中身です

2-1.去年できなかったことが今年できるようになったか

スキルアップというと、資格取得や研修への参加を思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、本当に確認したいのは、仕事の中でできることが増えているかです。
これまで上司が担当していた仕事を任されるようになった。
Excelで手作業していた集計を自動化した。
顧客への提案ができるようになった。
後輩に仕事を教えられるようになった。
こうした変化も立派なスキルアップです。
反対に、毎年ほぼ同じ仕事を同じ方法で続けている場合は注意が必要です。
会社にいる年数だけ増えても、外部環境が変われば経験の価値が相対的に下がる可能性があります

2-2.AIやデジタルを自分の仕事に取り込んでいるか

これからのビジネスパーソンにとって、AIやデジタルツールは一部のIT担当者だけが学ぶものではありません。
文章作成、情報整理、データ分析、議事録、調査、資料作成など、さまざまな業務で活用できます。
大切なのはAIの専門家になることではありません。
自分の仕事のどこに時間がかかっているのかを把握し、それを効率化する方法を考えることです。
同じ仕事を短時間で終わらせられれば、浮いた時間を顧客対応、新しい企画、学習などに使えます。
AI活用やDXは会社だけの課題ではなく、個人にとっても生産性と市場価値を高める手段です

2-3.資格取得を目的にしていないか

スキルアップを考えたとき、資格取得から始める人も多いでしょう。
資格そのものが悪いわけではありません。
問題は、資格を取れば何となく将来安心だと考えてしまうことです。
学ぶ前に、その知識をどこで使うのかを考える必要があります。
現在の仕事に使うのか。
異動につなげるのか。
転職に使うのか。
副業につなげるのか。
使い道が明確であれば、資格取得は有効な投資になります。
一方、目的が曖昧なまま資格を増やしても、収入や仕事内容が変わらないことがあります。
学ぶこと自体ではなく、学んだ内容を仕事の成果につなげるところまでをスキルアップと考えましょう

第3章 転職する前からキャリアの選択肢を増やす

キャリアで避けたいのは、不満が限界になってから次の仕事を探し始めることです。
職場環境、会社の業績、家庭事情などが変化したとき、準備がなければ選べる道は急に少なくなります。
転職する予定がない時期こそ、人とのつながりや新しい可能性を少しずつ増やしておくことが重要です

3-1.社外に仕事の話ができる人がいるか

同じ会社の人とだけ話していると、その会社の常識が世の中の常識に見えてきます。
他社ではどのような働き方をしているのか。
同じ仕事でも、どんなツールを使っているのか。
どのようなスキルが評価されているのか。
こうした情報は、会社の外に出なければ得にくいものです。
勉強会、セミナー、地域のイベント、SNSなど、接点を作る方法はいくつもあります。
すぐに転職につながる人脈を作る必要はありません。
半年に一度でも社外の人と仕事について話すことで、自分の働き方を客観的に見るきっかけになります

3-2.転職以外の道を考えたことがあるか

キャリアの選択肢は、今の会社に残るか転職するかの二択ではありません。
社内異動、昇進、職種変更、副業、兼業、リモートワーク、フリーランス、起業など、働き方は複数あります。
特に地方では、地域内だけで転職先を探すと職種や待遇が限られることがあります。
一方で、オンラインで仕事を受けたり、都市部企業の仕事をリモートで担当したりする可能性は以前より広がっています。
重要なのは、すぐに会社を辞めることではありません。
今の仕事を続けながら小さく試し、自分に合う選択肢を増やしていくことが大切です

3-3.5年後も同じ能力で働けると考えていないか

最後に考えたいのが、自分の仕事の未来です。
AI、人口減少、人手不足、自動化、顧客行動の変化によって、今後なくなる仕事もあれば、重要性が高まる仕事もあります。
未来を正確に予測する必要はありません。
考えるべきなのは、自分が現在担当している仕事の一部がなくなったとき、別の仕事へ移れる準備ができているかです。
今の仕事を守るだけではなく、その仕事で培った経験を別の仕事へ転用できないか考えてみる。
そして、新しい技術や市場の動きを定期的に確認する。
キャリアを会社任せにせず、自分自身でも管理することが、長く働き続けるための備えになります

選べるうちに備えておく

今回の30項目にいくつか当てはまっても、すぐに転職する必要はありません。
重要なのは、自分の市場価値や働き方について考えないまま年月を重ねないことです。
転職やスキルアップは、今の職場が嫌になってから始めるものではありません。
仕事の成果を残す。
新しい能力を身につける。
社外の人と接点を持つ。
市場を見る。
こうした小さな行動を続けることで、環境が変わったときにも自分で次の道を選びやすくなります