☑来週、転職希望先の面接だけど退職理由が思いつかない
☑何社か面接受けたけど、内定がもらえない
☑転職したいけど、何がしたいのかわからない
転職先での退職理由、つまり「転職理由」は転職活動において最重要です。
なぜなら応募先企業は転職理由から「うちで長く勤務してくれるのか?」がわかるからです。
しかし転職したいのに転職理由が思いつかない…転職者あるあるです。
私の4回転職経験から、面接時に適切な転職理由の組み立て方をお伝えいたします。
内定を勝ち取りましょう。
退職理由(≒転職理由)のホンネとタテマエは大きく異なります…
引用:PR TIMES「退職理由のホンネとタテマエ 会社に伝えた退職理由は「家庭の都合」、実際は…?」
・退職先への退職理由は嘘でもいいけど、転職先への転職理由は真剣に考える
・採用担当は「長く勤めてくれるか?」「活躍できる人材なのか?」を見ている
・前職(現職)の入社動機から希望の転職先で実現したいことを一気通貫で考える
・自分の言葉で話せるまで考え抜く
転職理由(≒退職理由)が選考結果を決める
と言っても過言ではありません。
なぜ転職理由は、選考結果を決めるほど重要視しているのか?
「長く勤めてくれるか?」「活躍できる人材なのか?」主にこの2つの視点で面接官は見ているからです。
(1)長く勤めてくれるか?
応募者(あなた)側ではなく、応募先企業(転職希望先)側から考えてみましょう。
30年間働いてくれる普通の人と、3ヶ月で辞める優秀な人、どちらを採用したいですか?
30年間働いてくれる人ですよね?(実際に30年働くは別の話です)
ですので、「長く勤めてくれるか」が最低限の条件なわけです。
以下の3つの視点で面接官は見極めようとしています。
①本当に現職ではできないか?
転職理由は現職では本当に実現できないのか?を見ます。
☑転職希望者「残業が多い。休日出勤がある。」
☑面接官「自身の業務改善はしたのか?会社に改善提案は行ったのか?」「“思っています”ではなく“行動”を起こしただろうか?」
現職で実現できるなら転職する理由にはならないですよね。
②課題に対して、改善行動しているか?
現職に不平不満があって転職するのが一般です。しかし不平不満だけで終わらず、そこに対してアクションを起こしたか?を見ます。
☑転職希望者「風通しが悪い。自分の意見が通らない。」
☑面接官「意見を通すために何をしたか?」「提案方法(口頭、資料)の工夫は?他部署への根回し?そもそも意見は会社のためになる内容?」
どんな会社でも思うようにいかないことはあります。
ただ納得できないからと自ら課題解決しようともしない人材はすぐに辞めてしまう、と見られます。
③物事を自責で考えているか?
現職に不平不満があっても、自分の責任はどう考えているか?を見ます。
☑転職希望者「仕事がつまらない」
☑面接官「その会社はあなた自身が選んだのでしょう?」「現職を選んだ自分の行動への反省は?」
会社のせい、上司のせいだけにする人はまたうちの会社に入社しても他責にして、会社のせいにして辞めていくのではないか、と面接官は考えます。
(2)活躍できる人材なのか?
企業が求人募集しているのは、人を雇いたいからではなく「利益を増やしたい」からです。
つまり利益を出す人材が欲しいのです。
入社後に「活躍できる人材なのか?」を以下の3つの視点で、面接官は見極めようとしています。
①チームで仕事ができるのか?
どんな優秀な人でも個人プレイで成果が出せる会社は多くありません。
会社としてはチームとしての成果を期待していることが多いです。
周囲と協力したり、まとめ上げたり、チームで成果を上げたのか?を見ます。
☑転職希望者「個人で高い実績を上げていたが、チームの実績が悪く評価が低かった(ことに納得していない)」
☑面接官「自分のことばかりで、全体最適を考えていないのでは?」
企業からすれば個人の実績(利益)は微々たるものです。たとえば1人が10の成果(1×10=10)を上げるよりも、10人が7の成果(1×7=70)を上げたいのです。
ただし応募先企業が「個人プレイで成果を上げてもらいたい」方針であれば、個人を推せばいいと思います。業種職種により異なります。
②将来どう考えているか?
転職理由は「現職で出来ないので、転職します」は正しい考え方です。
しかし応募企業側からすれば、入社したら終わり、ではありません。
入社後にしっかり成果を上げてもらわねば困りますので、将来どう考えているのか?を見ます。
☑転職希望者「現職は年収が低いので、より高い給料がほしい」
☑面接官「実績に対して給料は出す。しかしその先は?どんな仕事でうちの会社に貢献してくれるの?」
転職は年収を上げるためのひとつの手段です。
しかし応募先企業からすれば、長期視点がない人物にはマネジメントや人材育成を任せられません。
③うちの会社でも実績は上げられるのか?
応募先企業は“再現性”を見ます。
前職ではたまたま運良く、応募者の働き方とビジネスモデルが合っていただけ、と判断されたら採用は見送りになります。
☑転職希望者「現職では人一倍、営業をがんばりました。人が1日5件のところ、私は10件もアタックしていました」
☑面接官「頑張りはわかるけど、根性論で実績上げているだけ」「うちは数打ち当たるビジネスモデルではない」
前職で出来たことが、次の職場でも同じように出来るとは限りません。
大企業の部長さんが中小企業に転職して、全く使い物にならない…という話はよく聞きますね。
環境に適合し、自分なりに工夫をして成果を出せるかが重要です。
そのために最も必要なのは論理的思考、クリティカルシンキング(前提を疑う思考)が必要になります。
↓↓↓論理的思考をきたえるには↓↓↓
“再現性”のためには「ポータプルスキル」が必要
ポータプルスキルとは?
「ポータブルスキル」とは、職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのことです。
たとえば…
☑論理的思考力
☑プレゼンスキル
☑コミュニケーション能力
☑問題解決能力
なお、ポータプルスキルの逆がアンポータプルスキルで、簡単に言うと「現職の社内だけで使えるスキル」、たとえば社内でルール化された手続きなどです。
転職理由の組み立て方6つのポイント
では転職理由はどのように組み立てていけばいいのか?
6つのポイントを確認しましょう。
(1)一気通貫でストーリーを考える
前職(現職)の入社動機から希望の転職先で実現したいことを一気通貫で考えましょう。
転職理由として考えるべきストーリー
①前職入社動機
②退職理由(転職理由)
③志望動機(転職理由)
④転職先でのキャリア
⑤実現したいこと
①前職は〇〇がしたいという理由で入社しました
⇒ ②しかし〇〇という理由で前職を退職します
⇒ ③前職では〇〇ができなかったですが、転職先で実現したいです
⇒ ④将来は転職先で〇〇を実現します
⇒ ⑤転職を通して〇〇を実現したい(転職先に話す必要はない)
※〇〇の内容は同じにはなりません。
自身が成長を通して、やりたいことも変わってくるとは思いますが、上記の①~⑤のストーリーは必ずあるはずです。
まずはこの①~⑤のストーリーを軸に考えていきましょう。
(2)物事を細分化する
転職理由は大きく分ければ「仕事内容」「人間関係」「待遇(給与、休日、労働時間など)」の3つだとします。
細分化してみましょう。
「何が?」を特定しないと真の転職理由は見えてきません。
私は毎日「Yahoo!知恵袋」で回答していますが、実際に質問があった内容への回答の一部です。
☑大枠
「人間関係」△
「仕事内容」×
「待遇」〇
☑細分化
「仕事内容」
・自身:自分の仕事が遅い
・環境:空調設備業務で暑い
・商品:粗悪品を売らされる
「人間関係」
・上司:自分にだけ厳しい
・顧客:△△さんだけが苦手
(3)退職理由はなぜ?を考え抜く
細分化した内容について、どうしたら改善できるかを自分自身に「なぜ?」と問いかけてみましょう。
たとえば、上記の例で「仕事内容」自身の原因で、自分の仕事が遅い、の「なぜ?」を考えます。
自分の仕事が遅い(空調設備業務)
⇒ 何するにも一歩遅れる
⇒ 作業に集中できていない
⇒ 周囲の目が気になる
⇒ 自分に自信がない
…解決策は根拠のない自信を持つ?他には…
この事例の場合、おそらく転職では改善できないです。
もしかしたら「自分に自信がない」の先に「上司に叱られて、自己肯定感がなくなった」があるかもしれませんが、転職先でも仕事が遅ければやはり上司に叱られます。(パワハラであれば話は別です)
表面的な事象ではなく、原因を掘り下げることで「本当に転職で状況は改善できるか?」を考えましょう。
なお、原因の深掘りではなく、今後何をしたいのかを考えるには「So What?(だから何?)」を使いますが、また別記事でお伝えいたします。
(4)退職理由は前向き変換する
退職のホンネは「仕事がつまらない」だとしても、そのまま転職希望先に伝えるわけにはいきません。
「こうなりたいから転職する」と伝え方を前向きに変換しましょう。
「やりたい仕事内容」「得たいスキルや経験」「キャリアプラン」を面接で伝える必要があります。
ただし注意点はあくまで“応募先企業の目線”で考えることです。
「御社で勉強させてください!」のスタンスは嫌われます。
なぜなら会社はあなたのためにあるわけではないからです。
「私が〇〇をして、御社に貢献します(結果的に私は勉強し、スキルアップします)」と伝えましょう。
前述の通り、会社は利益を生むために、求人を出しています。
(5)履歴書・職務経歴書で情報整理する
上記の(1)~(4)は是非とも面接時に応募先企業に伝えてもらいたいのですが、その前にやることがあります。
面接の前に、書類選考があります。
(1)~(4)の内容は面接だけでなく、履歴書や職務経歴書の作成時点でまとめておく必要があります。
書類作成時にまとまっていない情報はやはり面接でも伝えることは難しいです。
↓↓↓職務経歴書の作成については↓↓↓
↓↓↓職務経歴書の書き方セミナー↓↓↓
(6)転職エージェントを頼る
転職理由の組み立て方はおわかりいただけましたでしょうか?
とはいえ、言うは易しで、実際に独りで組み立てるって大変ですよね。
退職、転職理由なんて現職場の誰にも相談できないですし。
少し不安な方は転職のプロである、転職エージェントを頼るのもひとつの手段です。
転職エージェントを頼るメリット
☑初めての転職活動でも、安心して取り組める
☑職務経歴書などを一緒に作ってくれる
☑面接対策をしてくれる(エージェントによります)
☑客観的な視点が手に入る
☑完全無料のためリスクがない
↓↓↓転職エージェントって何?↓↓↓
【例文】面接で伝える退職理由5選
前述の通り、転職先には考え抜いた自分の言葉で退職理由や転職理由を伝えるべきかと思います。
とはいえ、どうしてもイメージがわかない方向けに5つの退職理由の例文をお伝えいたします。
(1)退職理由の例文:社風が合わない
①考え方
☑どんな社風なら意欲的に働けるのか
☑環境を変えるためにどんな努力をしたのか
☑否定しすぎないこと
②例文
私は組織で業績を上げていける社風を求めています。
しかし現職では、個人成績が優先され、メンバー同士の協力や知恵の共有が難しい環境です。
メンバー同士で切磋琢磨していきたいと考え行動していましたが、私の力不足で他メンバーの意識を変えるまでには至りませんでした。
御社のように組織力で成長している企業ですし、チームワークを重視した社風だと感じました。
私も一員となり、チーム一丸となって仕事を進めていきたいです。
(2)退職理由の例文:ワークライフバランスが原因
①ポイント
☑「休みたい」「楽したい」は当然NG
☑ワークライフバランスによって何を実現したいのか
☑貴社にどう貢献するのか
②例文
学び直しをすることで、〇〇業界に貢献したいと考えております。
具体的には△△の資格取得をし、専門知識とスキルを磨く、将来的にはマネジメントする立場になりたいです。
今の職場では、月間100時間程度の残業時間が常態化しており、勉強時間の捻出が困難です。
増員要望やアウトソーシングなどの提案もしてきましたが、予算の都合上、改善される見込みがありませんでしたので転職を決意いたしました。
〇〇業界の第一線で働き方改革を推進している御社で、スキルアップをして貢献したいと考えております。
(3)退職理由の例文:家庭の事情が原因
①ポイント
☑育児や介護など、事情を包み隠さず正直に話す
☑業務に支障がないことを伝える
☑配慮してほしいことを伝える
②例文
父親が脳出血より半身不随になり、介護が必要になりました。
現在は母親が父親の介護をしておりますが、高齢のため母親だけに任せるのは不安です。
現職場は実家から離れており、全国転勤があるため続けるのが困難になり退職しました。
父親は要介護とはいえ、症状は落ち着いており、緊急呼び出しされることはなく、業務に支障はございません。
週末や長期休暇を利用して、母親を助けに行きたいと考えております。
(4)退職理由の例文:スキルアップが理由
①ポイント
☑成長意欲があることを具体的エピソードで伝える
☑前職でできなくて、転職先ならできる理由を明確にする
☑スキルアップの先はどうしたいのか?
②例文
新卒でペットフード商社に入社し、8年間営業担当してきました。
営業を通して、商社の立場だけではなく、川上から川下まで業界全体のマーケティングに強い関心を持つようになり、転職を考えるようになりました。
御社であれば、ペットフード業界のマーケティングセールスの先駆者ですので、スキルアップができ、微力ながら私も会社に貢献できると思います。
将来的にはマーケティングセールス部門でマネジメントの立場で、多くの人材育成をしたいと考えております。
(5)退職理由の例文:給料に不満がある場合
①ポイント
☑給料アップのみが転職理由と思われないようにする
☑正しく評価をされることで給料を上げたいと伝える
☑×給料上げてください ⇒ 〇貢献します
②例文
現職は年功序列が根強く、実績を上げてもなかなか評価につながらず、会社の将来に不安を抱いているのも退職理由のひとつです。
御社であれば、実力主義で成果に対して公平な評価がされると伺っております。
実力主義の御社に利益で貢献し、自身の給料も上げていけるよう努めて参ります。
面接で退職理由が思いつかない人が注意すべきこと
退職理由が特にないまま面接直前になるとやってしまいがちな3つの注意点をお伝えいたします。
(1)面接での退職理由が思いつかないです。知恵袋を頼っていいですか?
知恵袋は参考程度にして、自分の頭で考えましょう。
知恵袋のよくない活用のし方は、退職理由の“一般論“を切り抜きすることです。
「〇〇と言っておけば間違いないよ」ってやつですね。
あなた自身の状況、応募企業先、現時点の社会環境で退職理由は大きく変わりますので、間違いない退職理由は存在しません。
前述した通り、前職(現職)の入社動機から希望の転職先で実現したいことを一気通貫で考えましょう。
面接官はプロですから簡単に見抜かれます。
その場しのぎの“一般論”では内定はもらえません。
なお、退職する企業に対しての退職理由は嘘で構いません。
辞める会社に対して“退職”することが目的です。
嘘を突き通せても、嘘がバレても、目的が果たせればいいです。
↓↓↓退職する会社への退職理由は↓↓↓
(2)面接でおすすめの嘘の退職理由はありますか?
ありません。
(1)の回答の通り、退職理由の“一般論“を切り抜きは危険です。
くどいですが、前職(現職)の入社動機から希望の転職先で実現したいことを一気通貫で考えましょう。
(3)面接に強い転職エージェントはありますか?
転職エージェントのdodaは面接対策に定評があります。
書類選考通っても、面接で落ちることも多々ありますからね…
面接は職務経歴書の次に重要です。
間際になる前に早めに対策しておきましょう。
dodaでは一次面接、二次面接、最終面接の面接官別の対応法なども教えてくれます。
↓↓↓面接対策はdodaがオススメ↓↓↓
自分の言葉で話せるまで考え抜く
独りでの転職活動は本当に大変です。
私も経験ありますが、何から手を付つけるのか?面接対策も本を読んでもよくわからないし…と不安になります。
適切な転職理由を考えるのに、本記事や知恵袋、そして転職エージェントを頼っていただくとよいと思います。
ただ頼るのはその場しのぎの知識ではなく、考え方です。
自分で考えることで、自分の言葉で話せるようになります。
自分の言葉で話せる人材を面接官は見逃しません。
内定は見えました。
↓↓面接で退職理由が思いつかない人のための無料のセミナー↓↓
・退職先への退職理由は嘘でもいいけど、転職先への転職理由は真剣に考える
・採用担当は「長く勤めてくれるか?」「活躍できる人材なのか?」を見ている
・前職(現職)の入社動機から希望の転職先で実現したいことを一気通貫で考える
・自分の言葉で話せるまで考え抜く