① サラリーマンは金銭面でどれほど手厚いかがわかる
② お金、時間、人間関係以外で幸福感を決めるものがわかる
③ 自分の進むべき道がわかる
転職理由は様々ですが、
「給与が低い・昇給が見込めない」は常にランキング入りしています。
「給与(年収)が低い」と感じているのは事実でしょうが、
年収以外に会社が負担(補助)してくれている金額はご存じでしょうか?
かく言う私も理解していなかったので自身の具体的な金額をまとめたところ、
サラリーマンは年収以外に 21,258,304円もらって(補助)いました。
金額は14年間合計で、期間中の税制改正等は考慮していないです。
私が勤務した企業の体験談ですが、
年収の15~25%程度の金額を負担してもらっていました。
あくまで“基本給と賞与の合計以外すべて“の合計金額ですが。
「サラリーマンは金銭面で相当手厚いですが、それでも辞めますか?」
という問いに対して、答えは自分の心にお聞きください・・・
だと怒られそうなので(*’▽’)
本記事で判断材料を提供したいと考えています。
以下の4つのうち、現状何に悩んでいるか?によって方向性が変わります。
当然バランスがあるでしょうが、一番は何かをお考えいただきたいです。
■お金 ⇒ サラリーマン(出世、転職)+副業、独立起業
■時間 ⇒ サラリーマン(転職)
■人間関係 ⇒ サラリーマン(転職)
■自己決定権 ⇒ 独立起業
「お金」で悩んでいるのは事実でしょうし、多くの方が当てはまりそうです。
ただ年収以外にもらっているお金(負担&補助)にも目を向けてみて、
それでもやっぱり辞めたい!であれば転職なり独立なりを考えてみてはいかがでしょうか。
年収以外にもらっていたお金:21,258,304円
内容別にリスト化しました。
項目 | 内容 | 詳細 | 月額(回数) | 14年間計 | 確認方法 |
社会保険 | 厚生年金 | 50%会社負担 | 37,515 | 6,377,550 | 給与明細 |
健康保険 | 50%会社負担 | 18,450 | 3,136,500 | 給与明細 | |
介護保険 | 50%会社負担 | 3,690 | 143,910 | 給与明細 | |
雇用保険 | 2/3以上会社負担 | 2,486 | 422,620 | 給与明細 | |
小計 | 62,141 | 10,080,580 | |||
手当 | 勤務地 | 勤務地別に | 12,500 | 2,125,000 | 給与明細 |
持株会補助 | 投資額の10%補助 | 5,000 | 850,000 | 給与明細 | |
小計 | 17,500 | 2,975,000 | |||
補助 | 社宅料 | 家賃の38%負担 | 28,500 | 4,845,000 | 給与明細 |
年金 | 企業型確定拠出 | 全額会社から拠出 | 10,000 | 1,700,000 | 就業規則 |
引越 | 引越費用 | 全額負担 | 77,083 | 925,000 | 就業規則 |
(5回) | 社宅退去費用 | 全額負担 | 22,917 | 275,000 | 就業規則 |
引越手当 | 引越1回につき6万 | 25,000 | 300,000 | 就業規則 | |
小計 | 125,000 | 1,500,000 | |||
合計 | 243,141 | 21,100,580 |
「給与明細」と「就業規則」ですべて確認できると思います。
(1)社会保険:10,238,304円
① 厚生年金:6,377,550円
② 健康保険:3,136,500円
③ 介護保険:143,910円
④ 雇用保険:422,620円
① 厚生年金:6,377,550円
労使折半ですので会社に50%負担してもらっています。
サラリーマンの年金保険料は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の
いずれにも影響するので、サラリーマンをやめたら
当然、会社負担はないので不足分を自分で積み立てねばなりません。
② 健康保険:3,136,500円
労使折半ですので会社に50%負担してもらっています。
サラリーマンの健康保険は“扶養”(家族増えても負担変わらず)があります。
一方、自営業やフリーランス国民健康保険には“扶養”の考え方はなく、
家族分支払う必要があり、サラリーマンの健康保険にある
出産手当金や傷病手当金も受けられません。
③ 介護保険:143,910円
労使折半ですので会社に50%負担してもらっています。
介護が必要となった方を社会全体で支え合うことを目的とした保険で、
40歳以上の方が対象です。
④ 雇用保険:422,620円
最近、保険料UPが話題になっていますが、
2/3以上の割合で会社が負担してくれています。
2022年9月30日までは所得に対して、9.5%の保険料がかかります。
負担割合は自己負担が3.0%と会社負担は6.5%ですが、
2022年10月1日 ~ 2023年3月31日には13.5%の保険料になり、
自己負担が5.0%と会社負担は8.5%です。
引用:厚生労働省「令和4年度雇用保険料率のご案内」
(2)手当:2,975,000円
① 勤務地手当:2,125,000円
② 持株会補助:850,000円
③ 家族手当:0円
① 勤務地手当:2,125,000円
勤務地によって手当がもらえました。
② 持株会補助:850,000円
従業員に会社の自社株を保有してもらう従業員持株会に加入しており、
毎月の投資額に10%の奨励金がもらえました。
毎月50,000円購入し、会社から5,000円還元されていたということです。
奨励金無ければもうやる理由が無くなったのですが
退職後の現在も含み損が1,450,000円なので売りそびれています((+_+))
入社当初から株式投資の知識があれば従業員持株会はやっていなかったです。
③ 家族手当:0円
私は結婚していますが、子供がまだいないので対象外でした。
一般的には配偶者に対する手当は10,000円~15,000円、
子どもに対する手当は3000~5000円ぐらいが相場です。
(3)補助:4,845,000円
家賃の38%を負担してくれていました。
5,000,000円弱にもなるとは・・・
(4)企業型確定拠出年金:1,700,000円
前職場では知らない人も多かったですが福利厚生の一環です。
企業が掛金を拠出(お金を出して)してくれ、従業員が運用する制度です。
入社当初ぐらいしか会社からも案内が無いのか
知らん間に年金を積み立てられているケースが多いです。
掛金は会社が拠出してくれていますが、
資産運用は従業員(加入者)が行うのですが、
知らないので放置されていることが多いです(‘;’)
一度、就業規則(企業年金規定等)を確認してみましょう。
(5)引越にかかる費用:1,500,000円
① 引越費用:925,000円
② 社宅退去費用:275,000
③ 引越手当:300,000円
① 引越費用:925,000円
14年間勤務している間に異動により、5回引越しました。
引越費用って結構かかりますよね・・・
異動は会社都合とはいえ、会社負担は本当にありがたい。
② 社宅退去費用:275,000
退去時にも費用かかります。
③ 引越手当:300,000円
引越1回につき60,000円の支度料が出ました。
これは有難かったです。
お金でも時間でもない『幸福度』を決めるもの
それは「自分で自分の人生を決める」ことです。
幸せの感じ方は人それぞれで、
一般的な指標としては、所得、健康、人間関係ですが、
それ以上に「自己決定度」が『幸福度』に
もっとも大きな影響を与える、といった研究結果もあります。
年齢との関係では、幸福感は若い時期と老年期に高く、35~49歳で落ち込む「U字型曲線」を描きました。所得との関係では、所得が増加するにつれて主観的幸福度が増加しますが、変化率の比(弾力性)は1100万円で最大となりました。また、幸福感に与える影響力を比較したところ、健康、人間関係に次ぐ要因として、所得、学歴よりも「自己決定」が強い影響を与えることが分かりました。これは、自己決定によって進路を決定した者は、自らの判断で努力することで目的を達成する可能性が高くなり、また、成果に対しても責任と誇りを持ちやすくなることから、達成感や自尊心により幸福感が高まることにつながっていると考えられます。日本は国全体で見ると「人生の選択の自由」の変数値が低く、そういう社会で自己決定度の高い人が、幸福度が高い傾向にあることは注目に値します。
引用:神戸大学HP 『所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる 2万人を調査』
タイトル:幸福感と自己決定―日本における実証研究
著者:西村和雄, 八木匡
ここからは私見ですが、
>所得が増加するにつれて主観的幸福度が増加しますが、
変化率の比(弾力性)は1100万円で最大
⇒ お金は大事だけど、それだけで幸福になれるものではない。
>幸福感は若い時期と老年期に高く、35~49歳で落ち込む「U字型曲線」
⇒ 35~49歳は中間管理職が増える年齢。
自分の意思が反映されづらくなり、幸福感が低下するのではないか。
正しく私自身がこの状態だったかも(‘Д’)
>成果に対しても責任と誇りを持ちやすくなることから、
達成感や自尊心により幸福感が高まる
⇒ 「会社に、上司に言われたから」ではなく自分の意思で決めたことは
失敗した時の責任も伴いますが、達成したときの幸福感は大きい。
サラリーマンは金銭的に守られていますが
お城の中の兵士みたいなものです。
「君の身の保証はするが、会社のルールは絶対だ」と。
当たり前といえば当たり前ですね。
誰にとっても「サラリーマンがいい」「独立起業がいい」ではなく、
自分の意思よりも会社からの指示に従い、
“自己決定”の幸福感より安定的に収入がある環境の方が
安心して生きられるのであれば「サラリーマン」がいいし、
そうでなければ「独立起業」を目指すべきかと思います。
個人事業主の方からは「(独立起業して)自分の人生を取り戻せた」と
おっしゃっているのをよく聞きます(*’▽’)
市場はどう変わっていくのか
“個人の価値観”の次は市場の変化を見てみましょう。
(1)キャリア形成のための転職が増えていく
転職者推移は直近2年、特殊要因がありますが、長期的には増加傾向です。
◎総務省「労働力調査」からグラフ作成
・2019年は転職者数万人と過去最多
・正規雇用の転職者が増加
・従業者規模の大きい企業などで転職者が増加
・「より良い条件の仕事を探すため」が転職理由として多い
キャリアアップは大きく分けて「社内で出世する」か
「転職によるキャリア形成」になります。
「社内で出世する」は会社のこと業務のことをすでに理解しており、
今後どのようにアクションすればいいかが考えやすいです。
主にアンポータプルスキル(他社に持ち運べない、社内で通用するスキル)を
磨いていくといいです。
相談先は会社の上司です。
一方、転職でキャリアアップを目指すには自らキャリアプランを考え、
「10年後に〇〇をしたいから、次は△△な業種に転職する」など
主にポータプルスキル(他社に持ち運べる、社外でも通用するスキル)を
磨いていくといいです。
相談先は会社の転職エージェントです。
(2)早期退職・希望退職が増加していく
引用:東京商工リサーチ「早期退職制度調査」
なぜこれだけの早期退職・希望退職が増えているかというと、
一番の理由は戦略的な人員整理です。
黒字である大手企業を中心に進めています。
ご利用は計画的に
市場環境(転職市場の活況、早期退職制度)と
ご自身の価値観を照らし合わせて
今後どう行動すべきか?参考になりましたでしょうか。
私は自分の価値観に素直に従い、
“自己決定”の満足感を得るために1ヶ月前に『退職』しました。
親の介護のこともあったりしますが・・・
ただサラリーマンは金銭面で手厚いです。
衝動的にサラリーマンをやめるのが一番勿体ないです。
出世、副業、転職、独立のいずれの道を選ぶにしても
戦略的に、計画的に選択されることを切に願います。
出世以外の選択肢を選ぶのであれば『退職』は避けて通れませんので、
いつ退職してもいいように”退職の準備”をしておきましょう!(^^)!
補足です。
サラリーマンの金銭的メリットが多いのは事実ですが、
個人事業主だからできる“社会保険の減免”や“節税”もありますので、
これからしっかり勉強し、あなたにもブログを通して提供できるよう努めます!
① サラリーマンは金銭面でどれほど手厚いかがわかる
② お金、時間、人間関係以外で幸福感を決めるものがわかる
③ 自分の進むべき道がわかる
↓↓↓転職・出世・起業で『稼ぐ力』についての参考記事です↓↓↓
【転職・出世・起業】人生100年時代『学び直し』で『稼ぐ力』を磨く – 退職の寺子屋 (ztmhiro.com)