☑大企業にしか勤めたことがないけど、このままでいいのか不安
☑転職活動中で、大企業に行きたいけどメリット・デメリットが知りたい
☑ゆでガエル理論って何ですか?
大企業は中小企業に比べてメリットが多いです。
多くの大企業は給与も福利厚生も充実していますし、労働時間も一般に中小企業よりも短いこと多いです。
そんな大企業でもメリットばかりではありません。
大企業の最大のデメリットは「ゆでガエル」になってしまうことです。
「ゆでガエル」とはゆっくり進む環境変化に鈍感になっていることの比喩表現です。
本記事では「ゆでガエル現象」を中心に、大企業のメリット・デメリットをお伝えします。
現在、大企業にいる方はゆでガエルになる前にすべき対策がわかり、大企業へ転職を考えている方はデメリットが理解できるようになると思います。
・大企業しか知らないと、内弁慶(社内だけで強い)な人になりがち
・大企業のメリット:福利厚生が圧倒的に有利で安心して働ける
・大企業のデメリット①:歯車的な仕事で意欲やモチベーションが下がる
・大企業のデメリット②:上司が気に入る仕事や報連相の工夫などで無駄な業務が増える
・大企業のデメリット③:ビジネスパーソンとしてレベルアップしづらい
・ゆでガエルになる前に、外の世界に飛び出してみる
大企業しか知らないのは危険な3つの理由
大学を卒業し、大企業に就職し、これで人生安泰…めでたしめでたし。
もしかしたら30年前は本当にめでたい話だったかもしれません。
しかしVUCA(先が読めない不確実な社会環境)のこの時代、大企業だから安心、ということもなくなってきました。
令和のご時世、大企業しか経験していないのは危険な3つの理由をお伝えいたします。
(1)社外で通用しない可能性がある
大企業にいると大きな仕事をする機会が多いです。
ゆえに転職市場でも市場価値が高いんじゃないかと思っている人がいますが、それは勘違いであることが多いです。
大企業にいると自分の能力を過信する理由として以下の3つがあります。
①高い年収に惑わされる
2022年の日本の平均年収403万円と言われています。
自分の年収が800万円だったら「私は平均の2倍の価値があるビジネスパーソンだ」と思ってしまいそうです。
②会社の看板で仕事している
たとえば営業で月に1000万円の契約が3件取れたとして、その営業パーソンは3000万円を獲得する能力があるのでしょうか?
もしかしたら会社の看板がなかったら1件も契約が取れないかもしれません。
③周囲の人にめぐまれている
そんなに実力がないのに、チームの実績が上がり昇進したり、逆に実力はあるのに昇進できない人がいます。(そこも含めて実力…というのは別の話として)
部下や上司の力であなたの実績が上がっただけかもしれません。
もちろん大企業で働いていて、実力がある方もたくさんいます。
しかし、もしかしたら転職先では全然仕事ができないかもしれません。
(2)目的を見失うことがある
大企業は一般に部分的な仕事をします。
組織は役割を絞ってリソース(ここでは人材)を集中するのは経営効率が良いですからね。
従業員側も同じ業務に取り組むので専門性が磨かれるかもしれません。
一方で、全体最適を理解していない可能性が高く、部分最適のみを追求してしまうことになります。
全体最適を理解しないと最終目的が何なのか考えずに仕事をしてしまいます。
(3)定年退職後に困ることになる
定年退職後も仕事をしなければならない時代が来ています。
退職後に大企業出身の人は苦労している人が多いです。なぜなら…
☑(特に元役職者)プライドが高い人が多いので、仕事を選んでしまう
☑ひとつの業務しか知らないので、つぶしがきかない
☑退職金と年金だけで生きていけると思っている
大企業のメリット
次に大企業のメリットを確認しましょう。
大企業は待遇面や成長のチャンスが多いので、活用の仕方によっては素晴らしい環境と言えます。
(1)キャリアアップの機会が豊富
大企業は細分化された部分的な業務を担当することが多いですが、人事異動により部署異動や業務領域の拡大チャンスもあります。
また中小企業に比べると研修も多く、キャリアアップできる機会が多いです。
私がいた大企業も、新入社員研修はもちろん、定期的な集合研修はありましたし、管理職に登用された時も初任者管理者研修もありました。
(2)福利厚生が充実している
おそらく中小企業と比べて、圧倒的に有利なのが福利厚生です。
大企業は給与水準が高い上に、福利厚生によって実質給与を上げてくれるものまであります。
私が勤めていた会社にも以下のような福利厚生がありました。
☑資産形成:社員持株会、確定拠出年金、財形貯蓄
☑補助金:家賃(半額)
☑慶弔見舞金:結婚祝い金、就学祝い金
☑割引特典:スポーツ・レジャー施設、旅館・ホテル
☑イクメン・育児休暇(最長で子が満3歳に達するまで)
☑各種休暇:産前産後休暇、分娩休暇、病気休暇、介護休暇、結婚休暇、生理休暇
(3)安定した雇用環境
大企業は企業規模が大きいため、多少外部環境が変化しても経営基盤はゆるぎません。
つまり中小・零細企業のように突然倒産して路頭に迷うようなことはまずありません。
しかし、だからこそじわじわと外部環境が変化しても「うちは大企業だから大丈夫だろう」と多くの社員が考えてしまうのです。
最大のデメリット!なぜ大企業は「ゆでガエル現象」におちいるのか?
大企業にいると「ゆでガエルになる」とはどういうことでしょうか?
そもそも「ゆでガエル」とは何か?
なぜ大企業が「ゆでガエル」と言われるのか?見ていきましょう。
(1)ゆでガエル現象とは何か?
ゆでガエル現象とは…カエルをいきなり熱湯に入れれば驚いて逃げ出します。
しかしはじめは冷たい水に入れ徐々に温度を上げていくと、タイミングを逸して熱湯でゆで上がり死んでしまう現象のことです。
これを人間にあてはめると…大企業という社内にいることで居心地がよく、安心していると次第に危機が訪れ、気づいたら減給・早期退職制度・リストラにあうことになります。
(2)ゆでガエルになるとどうなるのか?
ここでは会社ではなく、従業員目線の話をします。
①意欲やモチベーションが低下する
従業員は会社や上司に新しいアイデアや方法を提案しても、受け入れられることが少ないです。
結果、創造性や意欲が上がらず、まさに歯車のような動きをするようになります。
「これやってればいいんでしょ?」ってやつですね。
②無駄に業務が増加する
ゆでガエル状態では、積極的に課題解決をしようとしません。
課題が放置されて、先送りされることで業務負荷が増加する可能性があります。
また階層(役職)が多いため、報連相や報告のし方(上司が気に入る…)を工夫することに時間を使い、本質的な業務以外が発生します。
顧客最適より上司最適、といったところでしょうか。
③ビジネススキルが身につきづらい
上記のようにアイデアや提案は受け入れらなかったり、本質的な業務ではない上司への報連相などが中心業務となります。
つまり売上・利益を生み出す社外(顧客や市場)ではなく、社内(上司や他部署根回し)に多くの時間を費やすこととなります。
結果、ビジネススキルが身につきづらいです。(空気読む力はつくかもしれませんが)
↓↓↓終わってる会社はゆでガエル現象のはじまり↓↓↓
(3)なぜ大企業がゆでガエルになってしまうのか?
①やり方を変えられないから(現状維持)
大企業は現状維持が大好きです。
なぜなら変える必要がないと思っている(思い込んでいる)からです。
「今までこれで上手くやってきたんだから」と現状や過去の成功体験への固執が強いです。
新しいことよりも、既存の枠の中で上手くやる人材の方が重宝されます。
大多数が現状維持を望んでいるので、数名が会社を変えようと思ってもつぶされます。
特に昔からいるエラい人達は既得権益を守ることが最優先です。
その多くがいわゆる働かないおじさんですね。
↓↓↓働かないおじさんが生まれる原因↓↓↓
②危機の実感を得られにくいから
「うちは大企業だから大丈夫」が前提になっています。
社会保険料が上がる、増税です、消費者物価指数4%増の物価高、年金は大丈夫か…こんな話を聞いても他人事、対岸の火事としか思えない方が多いです。
無理もないです。
企業規模が大きいので多少売上が下がろうが、コンプライアンス問題があっても個人レベルで見れば直接的な影響はほとんどないですから。
こんなニュースも出ていますが…これが対岸の火事なのでしょうか…?
引用:DIAMOND ONLINE「「日本で大量解雇はない」は油断大敵、キャリアを見失う前にすべき自己分析法」
③変化や挑戦がしづらい風土だから
「あなたのチャレンジを応援!」⇒スローガンだけ
「責任は上司の私が取る」⇒残念ながらドラマの中だけ
いつか取り組もう、もう少し後で取り掛かろう、今すぐに取り掛からなくてもいいだろう…
ほとんどの人が課題を変えたくない状況で、あなた一人が頑張っても評価が下がるだけ…ということ多いです。
ゆでガエルになる前にやるべきこと
心地良いぬるま湯でゆでガエルになってしまう前に抜け出しましょう。
それには外の世界を見るのが一番です。
(1)会社が世界のすべてではない
大企業にいると社内が世界のすべてと思い込んでしまうことがありますが、まずそんなことはないことを認識ください。
特に真面目な方は、朝から晩まで、場合によっては土日も仕事をしています。
こうなると会社がすべてになってしまいがちです。
上司の顔色を見て、同僚との出世競争、部下の育成やコミュニケーション…
それも必要かもしれませんが、大企業であっても会社は社会の小さな小さな一部分でしかありません。
特に一度も転職をしたことがない方は世界が狭くなりがちです。
↓↓↓一つの会社で新卒から定年まで働き続けるリスク↓↓↓
(2)長期休暇などで自分の声に耳を傾ける
日々の業務で忙しくしていると自分の声を聴く機会がなくなります。
大企業であれば、比較的休暇は取得しやすい環境かと思います。
長期休暇は家族など大切な人と過ごす…もちろん大事ですが、たまには独りだけの時間を作ってみてはいかがでしょうか?
忙しすぎると本当の自分がわからなくなります。
↓↓↓自分が本当にやりたいことと向き合う↓↓↓
(3)転職活動をしてみる
ゆでガエルから抜け出すもっとも有効な方法です。
転職活動によって以下のことがわかります。
☑社外の状況を知る(どんな業種・職種・会社があるのか)
☑自分の転職市場での価値がわかる(社外でどこまで通用するのか)
☑転職市場から見た、自分の勤務先の価値がわかる(やはり良い会社だったと認識できるかも)
実際に転職するかどうかは転職活動をしてから考えればよい話ですが、どちらにしても社外を知るには最良の手段になります。
↓↓↓転職しなくても転職活動はした方が良い3つの理由↓↓↓
(4)副業をはじめてみる
副業も外の世界を見る手段になります。
上手くいけば独立開業の可能性もありますし、今後異業種や異職種に転職するのであれば転職希望先のスキルが得られます。
副業をやるということは個人事業主になるので、経営感覚を養うことができ、多くの副業で以下のスキルが得られます。
☑マーケティングスキル(お客様の集め方など)
☑計数感覚(利益の出し方、単価の決め方など)
☑税金、社会保険料などの知識(節税メリットなど)
↓↓↓副業初心者がまずやること↓↓↓
(5)社外にゆるいつながりを持つ
大企業に長年いると社内のつながりは作れます。
しかし同じ会社のため価値観が近いことが多いです。
アイデアを広げるには多様性が必要ですので、社内のつながりだけではなく、社外ともゆるくつながっておきましょう。
令和のご時世はTwitterを中心にSNSで知り合いは作れます。
しっかり目的持って始めないと、時間の無駄になりますが…
↓↓↓情報収集がうまい人がやっている↓↓↓
(6)学び直しで資格を取得してみる
資格取得も世界が広がります。
会社では上司や先輩から学ぶこともあると思います。
とはいえ、なかなか知識を体系的に学ぶ機会は少ないかもしれません。
自らの意思で選んだ資格を取得することはゆでガエル脱出のきっかけになりえます。
↓↓↓会社を辞めても一生食べていける資格5選↓↓↓
大企業はビジネスを知る修行の場
大企業は大きな仕事ができたり、福利厚生や研修も充実しており、ビジネスパーソンとして格好の修行の場(お金もためられる)になります。
とはいえ、ずっと大企業(同じ会社)にい続けることはとてもリスクが高い時代になってきているのも事実です。
しっかり自分の頭で考えられる、本質的な業務ができる環境で活躍できるよう、転職活動や転職、副業などで外の世界に飛び出しましょう。
・大企業しか知らないと、内弁慶(社内だけで強い)な人になりがち
・大企業のメリット:福利厚生が圧倒的に有利で安心して働ける
・大企業のデメリット①:歯車的な仕事で意欲やモチベーションが下がる
・大企業のデメリット②:上司が気に入る仕事や報連相の工夫などで無駄な業務が増える
・大企業のデメリット③:ビジネスパーソンとしてレベルアップしづらい
・ゆでガエルになる前に、外の世界に飛び出してみる