☑最近話題のタイパって何か知りたい
☑とにかく人生を効率的に生きたい
☑タイパ追及することでデメリットもあるのか?知りたい
「タイパ」とは「タイムパフォーマンス(以下、タイパ)」の略です。
2022年9月頃から「タイパ」のGoogle検索数が急激に増えています。
コスパよりも「タイパ」を重視という考え方がZ世代(一般的に1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代のこと)を中心に増えてきているようです。
しかし“もったいない”タイパ至上主義は“効率的だけど効果的ではない”と考えます。
なぜなら、そこには4つのワナ(デメリット)があるからです。
なぜ「タイパ」が話題なのか?ワナって?どうしたらいい?
人生損しない「タイパ」の考え方がわかれば、よりよい時間の有効活用できるようになります。
またタイパはZ世代だけの話でもないので、ビジネスパーソンであれば関心を持つべきテーマかと思います。
・Z世代を中心に、タイパ重視の考え方が広がっている
・しかし“もったいない”タイパ至上主義は4つのワナ(デメリット)がある
・ワナから抜けるには、①あなたにとっての「最終目的は何?」を考える
・ワナから抜けるには、②思い込みをなくして、ゼロベースで考える
・ワナから抜けるには、③食わず嫌いを一度だけやめてみる
・自分の心の声を聴く時間がもっともタイパが良い
コスパよりタイパの時代到来?
たとえば、10,000円の商品やサービスを購入した時に、価格以上に価値を感じられたら「コスパ(コストパフォーマンス)がいいよね」ということになります。
一方、2時間の会社の飲み会がつまらなかったら「タイパ(タイムパフォーマンス)がわるいよね」ということになるのです。
主にどんな場面でよく使われるのか、その背景も含めて見ていきましょう。
(1)タイパ至上主義はZ世代を中心に増えている
Z世代の若者を中心に、タイパが重視されています。
Z世代はデジタルネイティブであり、情報があふれ、コンテンツは無限にありますので、時間を効率的に使い、「最小の労力で最大の成果を得る」ことを重視しているのです。
無限にある情報コンテンツの中から、一つや二つではなくより多くのものに触れたい欲求が止まりません。
「セイコー時間白書2022」でも「やることが増えて時間が足りない」が前年から10ptも増加しています。
(2)こんな時にタイパを気にしている
①動画視聴
サブスクのNetflix(映画など)を視聴は、倍速で見たり、結末だけ見ます。
いわゆる「ながら見(別の作業をしながら動画を見る)」人も多いです。
また動画配信系のサブスクは、低価格で大量に映像コンテンツを見られるのでタイパ至上主義者からすれば最高の環境です。
またYouTubeもショート動画の方が好まれる傾向です。
引用:CreatorZine「「倍速視聴」するのは約半数 Z世代が気にする本当の“タイパ”とは」
②音楽
曲はサビしか聴きたくないので飛ばします。
ましては前奏、間奏、後奏は不要と考えます。
ヒット曲のイントロ秒数平均もこの34年間でおよそ18秒も短縮されています。
☑1987年:27秒
☑2021年:9.1秒
B’zさんの『LOVE PHANTOM』(1995年)の前奏は80秒、
Adoさんの『新時代』(2022年)は…0秒です。
ちなみに知り合いのB’zさんファンは「『LOVE PHANTOM』の前奏を聴いていると、テンションも上がって最高潮になった時に歌詞がやってくる。そこが最高なんだ。」って話をしていました。
③SNS
Tiktokが最たるものですが、最初の2秒が勝負と言われています。
興味ないと思ったら、サクサク次の動画に移ります。
また能動的に考えなくても、勝手に自分の好きな情報が流れてくるのはストレスフリーと感じるようです。
④就職活動
「グループ面接のためにわざわざ遠方まで移動し、対面形式で行うのがイヤ」
「録画済みの説明会やアーカイブが公開されていて、さらに倍速で視聴できた企業はありがたい」
就職活動も変化してきています。
⑤恋愛
合コンよりも、マッチングアプリやSNSで知り合って直接やり取りでカップルが増えています。
わざわざ合コン会場まで移動して、好みが合うかどうかもわからない集まりに参加する意味がわからない、と考える人が多いようです。
“もったいない”タイパ至上主義4つのワナ(デメリット)
タイパは貴重な資源である時間を効率的に使うため、非常に重要な考え方です。
ですので、タイパそのものには、デメリットはありません。
ただし“もったいない”タイパ至上主義も存在します。
4つのワナに注意して“正しい“タイパ至上主義者になりましょう。
ちなみに私もちょこちょこワナにかかっています。
(1)バカになる
ちょっと言葉がキツいですが、バカになります。
ここで言うバカとは、思考力の低下を指します。
情報を効率的に収集すれば、知識は増えるかもしれません。
しかし考える力、思考力が身につかないです。
思考力とは「つまりこれってどういうことなの?」や「どうしてこうなるの?」を考える力です。
特にビジネスにおいて、「相手がどういう意図で動いているか」を読み解くのは非常に重要です。
ただし時間効率だけを考えると、難しくなります。
【例】就職活動
なぜZOOMなどでリモート面接ではなく、高い交通費と時間と人員を割いて、リアルの「グループ面接」をするのでしょうか?
☑選考スピードが上がる(同日に複数実施のため)
☑複数メンバーを相対的に比較できる
☑感情の機微(表面上は分かりにくい人の心の微細な動き)が読み取れる
ここらの理由があります。
特に感情の機微が重要で、「この人はうちの会社の価値観に合うか」「依頼したい業務に合うか」を見極める材料になります。
他者が話している時にどんな表情で聞いているのか、面接時間以外で周囲に対しての気遣いはどうか、などを見ています。
応募先企業の思いがあって、面接方式を決めています。
ただし開催している企業が深い考えもなく、「昔からこうなんで」という理由でリアルなグループ面接をやっているならタイパ悪い可能性大です。
(2)結局は遠回り
時間効率だけを考えると、一見はプラスになっている気がします。
無駄がないですからね。
しかし長期目線ではどうでしょうか?
【例】恋愛
合コンはタイパが悪いから行かず、マッチングアプリだけで十分。
時間の切り口で見てみましょう。
☑合コン:300分(移動時間 120分、開催時間 180分)
☑マッチングアプリ:100分(登録 10分、相手と会う 90分)
仮の話ではありますが、1回の合コンやっている時間で、3人とマッチングできるわけです。
しかもマッチングアプリは合う前から、自分の趣味や条件がわかっています。
マッチングアプリが圧倒的に効率的に見えます。
しかしマッチングアプリで20人と会っても付き合うまでいかなかったけど、3回の合コンで結婚相手を見つけた人もいます。
時間の切り口で見てみましょう。
☑合コン:300分 × 3回 = 900分
☑マッチングアプリ:100分 × 20人 = 2,000分
結果は、合コンの方が効率的でした。
「マッチングアプリで試行錯誤してから、合コンしたから成功した」のかもしれません。
多分そうですよね。
ただこの話のポイントは、数を“こなす“が目的になっては”もったいない“タイパのワナにかかってしまう、ということです。
最終的な目的は何でしたっけ?
多くの人に合うこと?その人を知ること?
自分に合った人と付き合って、結婚する(それは人それぞれか)ことでしたね。
【おまけ】合コンのメリット
☑初対面の人や異性とのコミュニケーション力がつく
☑異性への声かけやエスコートが上手な人を見て勉強できる
☑予期せぬ魅力的な人に出会うかもしれない
ちなみに、決してマッチングアプリを否定しているわけではありません。
つい最近、マッチングアプリで結婚した友人もいますしね。大賛成です。
(3)本質が理解できない
時間効率だけを追い求めると、一番大事な“本質”が理解できないことがあります。
部分的に情報収集をして、「あぁ、そういうことか」と理解しているつもりになることがあります。
しかし実際には表面的な、部分的な理解かもしれません。
少しわかりにくいので、一例を見てみましょう。
【例】動画視聴(映画)
「映画は結末だけ観ます」
映画全編が120分で、結末が12分だとしたら、1/10の時間で“おいしいところ”だけ観ることができればいいですよね。
“おいしいところ”は映画全編の価値の5割ぐらい占めているかもしれませんもんね。
あとの9/10の5割は要らない。
と、考えがちですが、ここには2つのワナがあります。
☑この映画は本当に結末が“おいしいところ”なのか
☑むしろ結末に至るまでのストーリーが自分の人生にとって大切なものかもしれない
上記とも2つとも仮説でしかありませんが、少なくとも映画の作者は最初から最後まで観てようやく「作者が伝えたい“本質”がわかるように作品を作っている」と考えられます。
(4)チャンスを逃してしまう
多くのSNS(Tiktok、YouTube、Instagramなど)は自分がよく検索する、視聴する画像や動画を配信してくれます。
自分で探しに行かなくても欲しい情報が手に入ります。
これまた無駄がないですね。
好きなものだらけで、時間効率は良さそうですが、自分が知らないことにも好きなものがあるかもしれませんよね?
【例】音楽
「タイパ悪いからサビしか聴かない」
たいていの曲はサビが一番盛り上がりますね。
本当にあなたはその曲のサビだけ好きでしょうか?
Aメロ、Bメロ、もしくは前奏が好きかもしれない、ということはないですか。
ここで言いたいことは“決めつけ”によって、自分にとって本当に好きなものまでタイパにより消してしまっているかもしれない、と自分を疑うことも必要じゃない?ということです。
ちなみに私は最近、毎晩寝る前にInstagramで焼肉を見るクセがついて、肉だらけになりました。AIに大感謝です。
“もったいない”タイパ至上主義にならないために
前述の4つワナにかからないための3つのポイントをお伝えいたします。
(1)最終目的は何か?
「目的は何か?」を更に突っ込んで「最終目的は何か?」と考えましょう。
“もったいない”タイパ至上主義は常に時間に追われています。
「なぜ1日は24時間なのか…」と考える人も多いです。
物事は「こなす」「さばく」と考えている。
しかしあなたの最終目的は情報収集でしょうか?
友人との話題に取り残されないことでしょうか?
多分ちがうと思います。多分ですが。
確かに世の中「無駄」にあふれています。
時間泥棒も多く存在します。
だからこそ“あなたにとってのゴール”から考えましょう。
↓↓↓ゴールから考える地頭力を強化するには↓↓↓
(2)思い込みをなくす
「自分の好みはInstagramで上がってくる画像だ」
「映画は結末がわかることが一番大事なんだ」
「歌はサビが一番いいんだ」
と、決めつけず、もっと疑った方がいいです。
部分ではなく、もう少し全体像に目を向けてみませんか。
私のサラリーマン時代の経験談をひとつ。(営業職です)
前職場では私は管理職として会議を仕切ることが多かったのですが、「言われた通りやりますよ」が口ぐせの若手の部下Aさんがいました。
私は会議ではゴールを事前に決めてはいるものの、全メンバーが発言し、参画してもらうように努めていました。
しかしAさんの発言の裏には、
☑Aさんが何を言おうが、会社(上司)が言う通りやるしかない
☑会議で発言しようが意味がない
☑そんなことより早く会議を終わってくれ
☑タイパ悪いやんけ
きっとこんな風に考えていました。
Aさんの考えはある面では正しいです。
確かに指示するアクションとしては会議前も会議後もほとんど変わらないです。
それでもなぜ全メンバーに発言させようとするのか?
メンバーに自分の言葉で営業先に話せるようになってもらいたいからです。
自分の言葉で話せないと、顧客が納得せず、営業実績は上がりづらいですからね。
つまり会議が短ければ効率的かもしれませんが、効果的ではないのです。
ちなみに私は長時間会議をするのは大反対です。
(3)タイパ悪くても、一度は試してみる
食わず嫌いで「無駄なんで最初からやりません」はかえって損することがあります。
「これが好き」と決めつけて最初から着手しないのはもったいないです。
ただ、なんでもかんでも試していてはやはりタイパ悪いです。
「これはもしかしたら…」と仮説を立てた上で取り組んでみましょう。
むしろタイパをよくして作った時間を、上記のような仮説を立てる時間に充てられるといいですね。
時間を投資してみる。
投資なので結果、無駄になることもあります。
不安であれば情報収集のし方から考え直してみませんか。
↓↓↓情報収集がうまいやり方↓↓↓
もっともタイパが良いのは…
便利すぎる世の中になりました。
有益そうな情報が多すぎて取捨選択するだけでも大変です。
でも本当は逆ですよね?
「自分がやりたいこと、好きなこと」があって、それを実現するために必要な情報を収集する。
これが正しい順序かと思います。
自分の心の声を聴く時間がもっともタイパが良いかもしれません。
↓↓↓自分の心の声を聴いてみる↓↓↓
・Z世代を中心に、タイパ重視の考え方が広がっている
・しかし“もったいない”タイパ至上主義は4つのワナ(デメリット)がある
・ワナから抜けるには、①あなたにとっての「最終目的は何?」を考える
・ワナから抜けるには、②思い込みをなくして、ゼロベースで考える
・ワナから抜けるには、③食わず嫌いを一度だけやめてみる
・自分の心の声を聴く時間がもっともタイパが良い