☑「chatgpt」とかAI技術が進んできて、自分の仕事がなくなりそうでこわい
☑中小企業診断士の将来は明るいのか?知りたい
☑中小企業診断士は食える資格なのか知りたい
独立開業でも、転職でも、ビジネススキル向上のためにも中小企業診断士の資格は活きます。
AI技術進歩、終身雇用崩壊、人生100年時代…VUCA(先が読めない不確実な社会環境)の時代と言われる今、中小企業診断士が注目されています。
なぜなら中小企業診断士は税理士や社会保険労務士のような独占業務がないため、AIに代替されにくく将来性があるからです。
本記事では、中小企業診断士の強みや今後のニーズ、またどうやったらなれるのか?をお伝えいたします。
・中小企業診断士はAI代替されにくい業務が多い
・中小企業診断士の仕事は「診る」「話す」「書く」の3つ
・資格取得はゴールではなく、スタート
・発信者の立場を理解した上で、ネット情報は判別する
・「自分を疑い、対人を大切にし、仮説提案ができれば」中小企業診断士は将来性がある
中小企業診断士とは
中小企業診断士とは、経営コンサルタントの国家資格です。
また独立の向き不向きを見ていきましょう。
(1)経営コンサルタントの国家資格
公的支援事業に限らず、民間で活躍する経営コンサルタントとして位置づけられています。
☑主業務:企業の成長戦略策定や実行計画のためのアドバイス
☑副業務:中小企業と行政や金融機関等をパイプ役、中小企業施策の活用
を主な業務内容としています。
(2)中小企業診断士は何をする人?
「診る」「話す」「書く」3つで構成されています。
①診る
企業診断(コンサルティング)です。
中小企業の経営課題を見つけて、経営陣とともに解決していきます。
経営革新計画や各種助成金の申請サポートも含まれます。
②話す
商工会議所のセミナーや企業研修、中小企業診断士の予備校講師などです。
3つの中で報酬が最も多いのが特長です。
③書く
執筆業務です。
出版やWEB記事、雑誌の記事など多岐にわたります。
報酬を稼ぐというよりは実績づくりにあたります。
副業でやるならまずは「書く」仕事からです。
(3)中小企業診断士は独立できるのか?
独立向きです。
「中小企業診断士は独占業務がないから独立できない」と言われます。
確かに独占業務がないのが弱みとも取れますが反面、汎用性があるということです。
ただ注意すべきは「資格を取得した=稼げる」と考えないことです。
それは会計士でも弁護士でも同じ話ですね。
↓↓↓資格は意味がないは嘘↓↓↓
中小企業診断士に将来性がある5つの理由
中小企業診断士に将来性があります
AIの台頭だけでなく、社会が複雑化しているため、課題解決の必要性はこれからますます強くなります。
(1)中小企業診断士はAIによる仕事の代替率が0.2%
10~20年後には労働人口の49%がAIに取って替わられると言われています。
「やはり税理士や行政書士の独占資格を取って生き残るしかないか…」と考える人もいるかもしれませんが、残念な結果が出ています。
いわゆる士業(サムライ業)も多くの業務がAI代替されると言われています。
そんな中でも中小企業診断士はAI代替率が0.2%です。
AIに取って変わられる可能性(業務範囲)はほとんど無いと予測されています。
引用:日本経済新聞「AI時代のサムライ業(上)代替の危機 新事業に挑む」
話題の「chatGPT」を試してみました。
AIがなんでも答えてくれる時代になってきました。
しっかり回答が返ってきます。
しっかり、とはコミュニケーションが出てきているという意味です。
↓↓↓実際に試してみるのが一番です↓↓↓
引用:chatGPT
(2)中小企業診断士は独占業務がないのが強み
独占業務はありません。
前述の話に戻りますが、他の士業と比べると独占業務がないのが弱みとの見方もあります。
一方で、独占業務がないことが強みとも考えられます。
答えは中小企業診断士の業務内容の広さにあります。
なぜ中小企業診断士はAI代替されにくいのか?考えてみましょう。
理由の一つが「定義のしづらさ」です。
中小企業診断士は「税理士は税務」のようなわかりやすい独占業務がなく、経営全般幅広い業務に携わります。
言い換えれば、試験内容(学科の1次試験)に出てくるような解答が用意された問いに答えられるだけの中小企業診断士はAI代替されます。
企業の複合的な課題を、自分の頭で組み立て、人を巻き込み、解決に導ける人材であればAIに取って替わられることはないでしょう。
VUCA(先が読めない不確実な社会環境)の時代には過去の経験だけではなく、仮説を立てて、戦略立案し、課題解決できる中小企業診断士が重宝されます。
(3)中小企業からの事業計画立案ニーズがある
中小企業が補助金(事業再構築補助金など)申請をするためには事業計画を立案しなければなりません。
中小企業の経営者だけでは事業計画立案は困難なことが多く、多くは中小企業診断士が関与します。
経営コンサルティングの現場では補助金申請のニーズは多くありますが、「うちの経営課題解決をしてほしい」というニーズは多くありません。
そこで事業計画立案をすることをキッカケに、企業へ営業してコンサル契約を取る中小企業診断士もいます。
(4)中小企業診断士は特に女性や中高年にチャンスがある
①女性にチャンスがある
中小企業診断士において、女性が増えてきています。
とはいえ、他の士業と比較すると少ないです。
☑中小企業診断士:6.8%
☑税理士:14.9%
☑社会保険労務士:30.7%
ではなぜ女性の中小企業診断士が少ないからチャンスかというと、最も大きい要因は女性経営者・従業員が増えてきているからです。
女性の社会進出が進み、経営者も従業員も増えています。
美容院、ネイルサロンなどさまざまな業種も増えてきており、男性では理解しづらい、改善しづらい課題もあります。
男女で脳の構造が異なるため、女性同士でなければ理解できないことはあると思います。
男性同士も然りです。
②中高年にチャンスがある
試験合格者は30代40代がボリュームゾーン(構成比が大きい)です。
50代も20代より多いです。
30~50代の合格者が多いのは、中小企業診断士試験が記憶力だけで勝負しづらい内容だからです。
ある程度の社会人経験があれば、理解しやすい内容が多いです。
たとえば…
☑ビジネスの全体像の理解
☑どう説明したら相手に理解してもらえるか
☑正論だけでは人は動かない
このあたりは中高年になると備わっている人が多いかと思います。
引用:資格GEEKS「中小企業診断士を取得する年齢は?年齢制限がないのにおじさんが多い現実」
↓↓↓会社を辞めても一生食べていける資格5選↓↓↓
(5)中小企業以外にも潜在ニーズがある
これは私の仮説ですが「中小企業診断士は中小企業だけのためにあらず」と考えています。
では誰のためかというと、一人もしくはごく少数でビジネスをはじめる個人事業主です。
これから社会は以下のような現象が起こる(すでに起こっている)と思います。
少子高齢(税金、社保上がる)、人生100年時代、終身雇用崩壊、AI代替業務が増える…
⇒ 多くの会社で利益が出づらい
⇒ 総人件費を削減しはじめる
⇒ 人員整理や給料を下げはじめる
⇒ 一方で、税金や社保は上がり、かつインフレによる生活費圧迫
⇒ 会社にだけ依存していると、お金が足りなくなる
⇒ 個人事業主になる人が増える
⇒ しかし事業(経営)は初めてで上手く進められない
⇒ 起業前~起業~起業後をサポートしてくれるサービスが必要
⇒ 中小企業診断士かつ起業経験者がサポート
これからの時代、起業や経営の支援が必要な人が増えてくると思います。
彼ら(彼女ら)をサポートする。
私が中小企業診断士を取得しようとしている一番の理由です。
中小企業診断士になるためには
中小企業診断士になるには資格試験に合格する必要があります。
また試験後も実務補修も実施しなければなりません。
(1)試験内容
合格率は3~8%(完全合格)です。
試験は3段階あり、一次・二次・口述試験があります。
①一次試験(学科)
試験範囲は以下の7科目で、マークシート式の回答です。
☑経済学・経済政策:GDPや財市場やらグラフがたくさん
☑財務・会計:損益計算書、貸借対照表など
☑企業経営理論:経営コンサルど真ん中、経営戦略など
☑運営管理:製造業(工場)と小売業(店舗)、マーケティングなど
☑経営法務:会社法、民法、知的財産権…幅広いです
☑経営情報システム:IT関連
☑中小企業経営・政策:中小企業白書や中小企業の補助金など
②二次試験(実践)
事例企業を紙面上でコンサルティングします。
与件文が提示され、その事例に関する問題が4〜5問程度出題されます。
単なる知識では通用しません。
③口述試験
二次試験で出題された事例企業について、面接官から質問されます。
面接官とコミュニケーションが取れれば合格する…らしいです。(合格率99%?)
中小企業診断士はいま大人気です。
申込者が右肩上がりです。
グラフにはありませんが、直近の令和3年の申込者は24,495人(前年比121.4%)、令和4年は24,778人(前年比101.2%)と過去最高の申込者数となっています。
引用:中小企業診断士試験 一発合格道場「【中小企業診断士】試験データ分析(総論)〜2021年度〜」
(2)実務補習
試験合格したら終わりではありません。
2次試験に合格後、3年以内に実務補習を15日以上受けるか、診断実務に15日以上従事することでようやく、中小企業診断士としての登録となります。
(3)実務補修その後(仕事の見つけ方)
【独立】
☑各県にある中小企業診断士協会に登録し、仕事を紹介してもらう
☑公的機関(商工会議所など)からの仕事を探す
☑自力で営業する(SNS発信やなど)
⇒中小企業診断士の世界は紹介がすべてと言われています。
【転職】
☑ハローワークで中小企業のコンサルを実践している会社を探す
☑転職エージェントに登録し、コンサル会社など転職先を探す
↓↓↓転職のプロである転職エージェントとは?↓↓↓
(4)中小企業診断士の勉強方法
多くは独学か通信になるかと思います。
(多忙なビジネスパーソンには通学は困難と考え、本記事では割愛します)
勉強時間は1,000時間程度と言われています。
社会人が働きながら取得できる資格の中では、最上位にランク(難易度が高い)されている資格です。
①独学
自分のペースで進められるのが強みです。
しかし基本的にはテキスト一式を購入すると思いますが、通信以上に費用はかかります。
②通信
動画なので自分が好きな時に、何度でも視聴できるのが強みです。
WEB広告やCMでもおなじみの『スタディング』が代表格です。
私も現役で利用していますが、効率的に合格するにはベストな選択をしたと思っています。
費用面も、独学よりも安いので安心です。
中小企業診断士としての生き残り戦略
AIに代替されない、生き残り戦略についてもふれておきます。
私はまだ中小企業診断士ではないので、経営コンサル経験者としての見解を述べます。
3つの能力が必要と考えます。
(1)自分を疑う能力
複合的な視点で経営課題を解決する能力が求められます。
正論で言えば、経営数値改善のため、原価を下げたり、無駄な人件費を削減するために仕入先の見直しやリストラが必要かもしれません。
しかし会社のいままでの歴史も知らず、諸事情も考慮せずに教科書通りの指導は上手くいかないこと多いです。
「自分の考えは本当に正しいか?」を常に疑ってかかっているぐらいでちょうど良いです。
(2)本音を引き出す能力
経営者との人間関係だけでなく、経営幹部や場合によっては従業員ともコミュニケーションを取らなければならないことがあります。
実際のコンサルティングでは“本音”が重要になります。
なぜなら“実態(現状)”を正確に把握しない限り、改善することができないからです。
現在地がわかっていないのに目的地には行けませんよね。
企業診断において、従業員へのヒアリングなども必要ですが「この人は言いたくないな」と思われたら終わりです。
(3)仮説提案能力
AIは過去のデータ分析は得意です。
一方で未来に向かって仮説を立て、対策を考えるのは苦手(たぶん今のところは)です。
人間だからできる戦略策定、たとえばブランディング戦略などは一見無駄と思えることも効果的だったりします。
「今までこうだったから」「この方が効率的だから」だけではなく、“最適解”はこれだ!と提案するためには仮説提案力を身につける必要があります。
↓↓↓地頭をきたえて仮説提案力を身につける↓↓↓
中小企業診断士に関するうわさの真相は?
「中小企業診断士 〇〇」でググればさまざまなうわさが飛び交っています。
果たしてうわさは本当なのでしょうか?
(1)中小企業診断士になれば人生変わりますか?
変わりません。
人生を変えるキッカケになるプラチナチケットが難関資格です。
ネットでは様々な意見が飛び交っています。
「資格取ったら人生勝ち組」「こうしたら間違いない」「この人が言うんだから絶対だ」みたいなことはありません。
発信者の立場(利得?)を理解した上で、情報は判別しましょう。
↓↓↓情報収集がうまい人やっているコツ↓↓↓
(2)中小企業診断士はやめとけと言われますが、なぜですか?
資格を上手く活用できなければ、コスパが悪いからです。
膨大な時間をかけて勉強しても仕事がない、稼げないからです。
たしかに前述の通り、独占業務がないので資格取得すれば仕事がある、というわけではありません。
合格をゴールと考えず、「誰に、何を、どのように、どのぐらい(稼ぎ)」のビジネスをするのかを考えた上で資格の勉強をはじめましょう。ぼんやりとでも。
コスパを良くするのも悪くするのも合格後のアクション次第です。
(3)中小企業診断士の年収はいくらぐらいです。
780万円と言われています。
ただし上位25%は1,000万円超えです。
いくらでも稼げ方はある、ということですね。
引用:資格GEEKS「中小企業診断士の年収における現実!平均年収は780万円で上位25%は1000万円超え!」
(4)中小企業診断士として独立後、資格以外で勉強すべきことって何ですか?
中小企業診断士試験の経営全般の知識以外にも幅広くビジネス最新情報を取り入れる必要があります。
PSET分析では政治・社会・経済・技術を俯瞰しますが、特に技術(テクノロジー)の知識はビジネスの成否に大きく影響します。
具体的には、昨今デジタルマーケティングが市場をけん引していますが、たとえばAIやメタバースなどは新たなビジネス機会になります。
技術(テクノロジー)は味方につければ心強いですが、敵になるととんでもない脅威です。
まずは知ることから始めましょう。
「メタバース総研」様は、メタバース/XRの活用に強い関心のある企業/公共団体向けに、実践的なノウハウの発信を行う国内最大級のビジネス向けメディアで、業界の注目企業や活用事例をご紹介されています。
中小企業診断士こそ妄信しない(むやみやたらに信じない)
何ごとも参考にはしても妄信しない方がいいです。
本記事も含めて、です。
「本当にそうか?」と常に考えましょう。
「中小企業診断士はAI代替されない間違いない仕事になる」との意見もあります。
一方で「中小企業診断士は使えない、ニーズが無い」と、ネットでググれば(死語になりそうですが)いくらでも情報はあります。
これからAIが作ったブログ記事も増えてくるでしょう。
現状、AIはネット上の情報を集めて回答しています。
うのみにすると危ないです。
人間は人間にしかできないことをしましょう。
私は「自分を疑い、対人を大切にし、仮説提案ができれば」中小企業診断士は将来性があると思います。
・中小企業診断士はAI代替されにくい業務が多い
・中小企業診断士の仕事は「診る」「話す」「書く」の3つ
・資格取得はゴールではなく、スタート
・発信者の立場を理解した上で、ネット情報は判別する
・「自分を疑い、対人を大切にし、仮説提案ができれば」中小企業診断士は将来性がある