☑ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違いが知りたい
☑クリティカルシンキングのメリットが知りたい
☑クリティカルシンキングを鍛えたい
ロジカルシンキングはビジネスパーソンに必須スキルですが、それだけでは物足りない時代になりました。
常識やそもそもの前提を“疑う”クリティカルシンキングが必要です。
ロジカルシンキングはスキル、クリティカルシンキングはマインドも含めた思考法です。
…なんだかよくわかりませんね?これから詳しくお伝えいたします。
クリティカルシンキングを鍛えれば、キャリア形成に必要な出世・副業・転職に有利になります。
・クリティカルシンキングとロジカルシンキングのちがいはスキルかマインドか
・クリティカルシンキングのメリットは昇進、転職、副業、起業の成功率UP
・クリティカルシンキングが必要な人は他人も自分も信じやすい人
・クリティカルシンキングを効果的に磨くには環境を変えること
・答えより“問い”が大事な時代だからクリティカルシンキングが求められている
クリティカルシンキングとは何か?ロジカルシンキングとのちがい
まずクリティカルシンキングとは何なのか?
クリティカルシンキングとロジカルシンキングとのちがいを確認しましょう。
(1)クリティカルシンキングとは?わかりやすく言うと…
「知識や経験にとらわれず物事の本質を見極める思考法」です。
…ではわかりづらいので、もう少し掘り下げてみましょう。
英語では「critical thinking」ですが、直訳すると「批判的思考」です。
批判的というと強い言葉ですが…
☑常識や物事の前提条件を疑い
☑自分自身の考えを疑い
☑本当に正しいか?と疑い問い続ける
「批判的≒疑う」と捉えると少し理解が進みましたでしょうか?
(2)クリティカルシンキングとロジカルシンキングのちがい
一覧にすると以下の通りです。
①ロジカルシンキング
物事を筋道立てて説明することができるので、ビジネスシーンにおいて、他者とのコミュニケーションで必須のスキルになります。
誰がやっても同じ答えが出ます。
ロジカルシンキングだけだと「あの人は正しいことを言ってるけど、発想力がないよね」とか言われそうです。
血が通っていない感じですね。
②クリティカルシンキング
物事の本質を見極める思考法で、ロジカルシンキングを補うのがクリティカルシンキングです。
「本当にそうか?(先入観じゃないか?)」
「そもそもの目的は?(やってどうなる?)」
「おかしい気がする(だから問い続ける)」
こんなことを考えます。
ちょっと面倒くさい人と思われそうです。
人前で表現しなくても頭の中では考えておくべき思考ですね。
(3)クリティカルシンキングになっていない3つのNG例題
①誰にファシリテーター(会議進行)を任せるべきか?
仮にあなたが管理職だとして、育成のために会議の進行を部下に任せるとします。
どの部下に任せるか?が重要ですが、今まで慣例的に議題に合わせて選定していました。
たとえばその日の議題が営業であれば、営業トップのAさんに任せていたのです。
選定理由は営業トップだから…と考えがちですが、本当にそうでしょうか?
確かにAさんは営業成績が良く、プレゼンテーションも得意です。
しかしファシリテーターの役割は何でしょうか?
その会議の目的が全メンバーの主体性向上であれば、ファシリテーターは議題全体を把握しつつも聞き役であり、まとめ役でなくてはなりません。
本当にAさんで良いのでしょうか?
「今までこうだったから」といった慣習にとらわれがちですが、クリティカルシンキングしましょう。
②自分の得意な領域ほど思い込み激しい
ビジネスパーソンは経験を積むほどに専門領域が出来上がってきます。
一方で、「私の専門領域だ」と思い込むほどに正しいこと(目的)が見えなくなることがあります。
たとえば、国家資格試験である中小企業診断士の2次試験(筆記試験)で年配の方(専門領域をお持ちの方)に多いそうです。
自分の得意分野だからこれで間違いないんだ、と過信してしまうんですね。
専門分野こそ、もっと自分を疑って「本当に試験で求められている内容か?」を考えねばなりません。
③権威ある人に言われたことを信じてしまう
ビジネスの現場で「部長が言うから間違いない」など権威ある人の言うことが疑うことなく実行されがちです。(疑っててもやらされる方が多いかも?)
これは典型的な「成功してきた人の言うことだからまちがいない」と思い込む現象です。
☑部長の成功事例は20年前の話ではないか?
☑経済事情や地域もちがうため、顧客の考え方もちがうのでは?
☑メンバー(部下)のスキルも全くちがうのでは?
さまざまな角度(立場)から物事を考えねばなりません。
権威があろうがなかろうが、参考にしてもうのみにしないことです。
本当に正しいか?と疑い問い続ける姿勢を持つのがクリティカルシンキングです。
クリティカルシンキングのメリット
クリティカルシンキングは世界情勢の改善に取り組むことを目的とした国際機関、世界経済フォーラムでも2020年に必要なスキル第2位です。
なお、1位はcomplex problem solving(複雑な問題解決)です。
引用:世界経済フォーラム「第10 次産業革命で成功するために必要なスキル」
世界も注目されているクリティカルシンキングですが、身近なメリットについて確認しましょう。
(1)昇進(キャリア形成)の可能性が高まる
会社は基本的に、課題解決力がある人材を昇進させようとします。
これは世界経済フォーラムでも必要なスキル第1位である複雑な問題解決と同じですが、クリティカルシンキングは以下の能力が身につきます。
☑問題解決能力
☑意思決定能力
☑論理的思考能力
☑コミュニケーション能力の向上
(2)転職が成功しやすい
転職成功に必要なのは、自己分析・市場調査・企業対応です。
書類選考・面接対策など表面的な対策だけではなく、転職は成功しません。
クリティカルシンキングであれば、転職成功要素の3つもなんなくクリアです。
①自己分析
転職するには自分軸を明確にしなければなりません。
自分軸とは「自分は何をしたいのか?」です。
さまざまな角度から、本当にそうか?と問い続ける必要があります。
↓↓↓自分軸の作り方↓↓↓
②市場調査
転職市場を調査しましょう。
効率的効果的な情報収集のためにも仮説検証力が必要です。
↓↓↓正しい情報収集をする↓↓↓
③企業対応
企業対応については、転職活動のコツも理解する必要があります。
プロを頼りましょう。
↓↓↓転職のプロである転職エージェントを頼る↓↓↓
(3)副業や独立起業を成功させる
副業も独立起業も事業です。
事業とはすなわち経営です。
経営者こそクリティカルシンキングが求められます。
特に独立ともなると、基本的には誰も頼れないため、独りで事業について考えることになります。
「本当にそうか?」「自分の考えは正しいか?」「顧客や取引先の立場だとどうか?」など常にクリティカルシンキング状態を求められます。
特にクリティカルシンキングが必要な人
ビジネスシーンや日常生活でも有効なクリティカルシンキングですが、特に必要とされるのはどんな人でしょうか?
(1)人の考えをうのみにしてしまう人
「医者が勧めていたから絶対大丈夫だよ」
「東大の人が言っていたからまちがいないよ」
これら権威に弱い人は要注意です。
常に疑ってかかるぐらいでちょうどよいです。
ただし「本当にそうですか?根拠は?」などなんでもかんでも口に出すと嫌われるかもしれませんので、自分の頭の中だけにとどめておいた方が良いかもしれません。
(2)周りの意見に耳を傾けない人
「俺は30年間この業界でやってきたんだ」
「私は投資について勉強して、資格も持っているから情報弱者に教えてあげる」
これらの人は確かに詳しいし、専門家レベルなのかもしれません。
しかし本当に全体像を理解しているでしょうか?
もしかしたら理解しているのは、全体の2~3%の世界かもしれません。
知識量だけではなく他の視点、素人である顧客から見たらどうか?などの視点が抜けていませんか。
ソクラテスの無知の知ではないですが、「自分はまだまだ知らないんだ」と思っているぐらいでちょうど良いですね。
(3)答えが出たら見直さない人
一度答えが出たら見直さない人も危ういです。
たとえば最近、タイパ(タイムパフォーマンス)を意識して動画を倍速視聴する人が増えています。
「みんなやっているし、効率的だから」といった理由だけで本当にあなたにとって正しいでしょうか?
投資の情報収集も音楽も映画も同じ扱いで大丈夫でしょうか?
「本当に合っているか?」をしつこく問い続けましょう。
↓↓↓タイパ至上主義はバカになるかも?↓↓↓
クリティカルシンキングの鍛え方
ではクリティカルシンキングはどうやって鍛えればよいのでしょうか?
メインはアウトプットですが、環境を変えてしまうのが最も効果的です。
(1)クリティカルシンキングのアウトプット具体例
明日から以下の3点を留意してアウトプットしてみてください。
①物事の前提や目的を問う
たとえば…
☑そもそもこの会議の目的は?
☑うちの業界の顧客価値って何?
☑この資料作成は誰が誰に何を伝えるためのもの?
②自分の意見や考えを疑う
たとえば…
☑自分は顧客第一主義だと思っているが、本当にそうなっているか?
☑部下には定量で考えろと指示しているが自分はどうだ?
☑投資こそがお金を増やす最良の手段だと思うが、本当にベストか?
③自分以外の立場で考えてみる
たとえば…
☑うちの商品を顧客はどう感じているだろうか
☑自分が社長の立場だったら何を優先するか
☑指示を受けた部下はどう動くだろうか
↓↓↓地頭の良い部下の作り方↓↓↓
(2)クリティカルシンキングをインプットするには
クリティカルシンキングは基本的にはアウトプットでしか磨かれません。
しかし考え方や考えるクセをつけるためのインプットもあります。
特にオススメなのが経営コンサルタント唯一の国家資格である中小企業診断士です。
難関資格ですが、資格取得できれば思考法が身につくだけでなく、独立起業も見えてきます。
↓↓↓中小企業診断士の資格取得について↓↓↓
(3)環境を変えてクリティカルシンキングを鍛える
思考を変えてアウトプットすることで、クリティカルシンキングを鍛えられます。
しかし劇的に変えようと思うと、環境を変えてしまうのが一番です。
①転職する
経営コンサルティング会社であれば、クリティカルシンキングの成長スピードは速いです。
もちろんそれ以外の業界でも、特にマネジメント(管理職)に関わるとクリティカルシンキングの要素が求められることが多いです。
なお、転職活動そのものでもクリティカルシンキングは鍛えられます。
②副業をはじめる
副業でもクリティカルシンキングは鍛えられます。
なぜなら会社の看板ではなく、あなた個人の力で稼ぐために知恵を働かせるからです。
会社の力を借りないということは、0⇒1で事業を立ち上げ、稼ぐ仕組みづくりをする必要があります。
必然的にクリティカルシンキングが身につきます。
③独立起業してみる
起業し、経営者になれば、副業以上に自分で考え抜き、課題解決をしていかねばなりません。
苦しい分、クリティカルシンキングは嫌でも身につきます。
↓↓↓転職しなくても転職活動した方が良い3つの理由↓↓↓
答えより“問い”が大事な時代だからクリティカルシンキング
今はVUCA(先が読めない不確実な社会環境)の時代と言われています。
生涯ひとつの会社に勤めるのが美徳、1つのことを極めるのがカッコいい…そんな時代ではなくなってきました。
AIの台頭もすさまじい勢いで、過去の成功体験や膨大な専門知識があっても役に立たなくなってきています。
つまり経験や知識よりも思考法の重要度が増してきています。
経験や知識はGoogleをはじめネットに情報はあふれています。
なんならAIが答えてくれます。
今は課題解決するよりも、課題発見(問い)することが優先度は高いです。
疑いましょう。常識、社会、会社、他人、そして自分を。
・クリティカルシンキングとロジカルシンキングのちがいはスキルかマインドか
・クリティカルシンキングのメリットは昇進、転職、副業、起業の成功率UP
・クリティカルシンキングが必要な人は他人も自分も信じやすい人
・クリティカルシンキングを効果的に磨くには環境を変えること
・答えより“問い”が大事な時代だからクリティカルシンキングが求められている