☑30代に早期退職は関係ないと思っている
☑早期退職対象者になったらどうしたらいいかわからない
☑早期退職対象者になりたくない
2024年7月7日現在では日経平均株価が4万1100円を突破し、史上最高値を更新しています。
主な要因は大企業の高業績によるものです。
しかし2024年1月から6月までの半年間で、早期希望退職の募集は前年同時期対比3.6倍になりました。(東京商工リサーチ調べ)
企業の業績は高いにも関わらず、早期希望退職、つまり実質リストラを進めている企業が増えてきています。
そして2024年度に入り年齢制限は設けず、不採算事業の見直しを進める早期退職募集も出始めているのが大きな特徴です。
もはや早期希望退職に年齢は関係ありません。
人手不足とはいえ、不採算であれば事業でも人材でもドライに切り離していく構造改革を進めていくのが企業です。
本記事では、早期退職の基本知識から30代で早期退職を選択するメリットデメリット、対象者になった時の対応および対象者にならないための準備について解説いたします。
・年齢に無関係なリストラがはじまった
・30代で早期退職のメリットはキャリアチェンジの機会
・30代で早期退職のデメリットは経済的リスク
・30代で早期退職するなら、退職前後ともにキャリアとお金の計画が重要
・早期退職を回避するには、脱会社依存なキャリアプランが一番
早期退職の基本知識
早期退職とは、定年退職前に企業側から従業員に退職を促す制度です。
企業側は明言しませんが、実質はリストラと思って差し支えありません。
早期退職の定義や年齢基準、仮に30代で早期退職するのであればそのメリットとデメリットを確認しておきましょう。
(1)早期退職とは何か?その定義と背景
早期退職とは、企業が通常の定年退職よりも早い時期に従業員の退職を奨励する制度で、主に50代や60代前半の従業員を対象としています(対象とされていました)。
背景には以下の3点が考えられます。
☑経済的理由:人件費削減や経営合理化
☑構造改革の一環として、技術革新や業務変化、新しい人材の導入
☑経済不況や競争激化の市場環境の変化に対応
引用:Yahoo!ニュース「「希望退職しなければ営業部へ異動」は実質的に“退職強要” オムロン株式会社にユニオンが団体交渉を申し入れ」
(2)早期退職の年齢基準
早期退職の年齢基準には一般的なガイドラインがあります。
通常、企業が早期退職を奨励する年齢は50代から60代前半です。
基準の設定に主に3つの理由があります。
☑55歳以上は多くの企業で役職定年が設定されており、管理職から一般職への転換期となるため
☑社会保険や年金制度の受給開始年齢との調整のため
☑年金の部分的な受給が60歳前後から可能となるため、早期退職者が生活の安定を図るための一助となるため
ですが、前述の通り徐々に年齢基準は無意味なものとなってきています。
年齢は無関係、つまり30代でも早期退職の対象になっている事実があります。
引用:株式会社東京商工リサーチ「「早期・希望退職募集」は 27社、対象は 4,474人に 黒字企業の事業再編で増加、年齢制限ない募集も」
30代の早期退職のメリットとデメリット
30代の早期退職のメリットは①キャリアチェンジの機会、②リフレッシュとリセット、③起業の道が開ける、デメリットは①経済的リスク、②キャリアの中断、③社会保障と年金への影響です。
(1)30代で早期退職するメリット
①キャリアチェンジの機会
30代はまだ若く、異なる業界や職種に挑戦する余地が大きいです。
新しいスキルを習得し、自分の興味や適性に合ったキャリアパスを模索できます。
②リフレッシュとリセット
早期退職により、一度立ち止まって自分のキャリアやライフスタイルを見直す機会が得られます。
これにより、次のステップに向けて新たなエネルギーと視点を持てます。
特に転職経験がない方はチャンスです。
一つの企業に5年以上いると勤め先が“常識”になります。
しかし企業の常識と社会の常識はちがいます。
早期退職することで、30代でそのちがいに気づける機会となります。
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③起業やフリーランスの道
若いうちにリスクを取って起業やフリーランスとしてのキャリアを追求することが可能です。
この時期に得た経験は将来的に大きな財産となります。
何歳でも起業はできますが、早い方が多くのチャレンジができます。
(2)30代で早期退職するデメリット
①経済的リスク
収入が一時的に途絶えることで、生活費やローン返済に困る可能性があります。
また再就職(起業含む)までの期間が長引くと、貯蓄が減少します。
失業期間が発生すれば、基本的には収入は失業手当だけになります。
一方、退職の三大支出の住民税・国民保険・国民年金の3つが重くのしかかります。
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②キャリアの中断
一度キャリアを中断すると、再就職時にブランク期間がマイナスに評価されることがあります。
特に専門性の高い職種では、そのリスクが高まります。
③社会保障と年金への影響
早期退職により、社会保障や年金の受給額が減少する可能性があります。
勤続年数が短ければ、納める年金保険料も少なくなり、将来の生活設計に不安が生じる可能性が高いです。
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【30代で早期退職する】成功させるためのステップ
仮に30代で早期退職するのであれば、①退職前計画、②キャリアの探求、③退職後の生活設計の3ステップより成功させる可能性は高まります。
(1)【退職前】綿密な計画と準備
退職前に計画を検討すべきことは以下の5つです。
☑十分な緊急資金を確保し、最低でも半年から1年分の生活費を準備
☑転職市場のリサーチを行い、自分のスキルや経験がどの程度評価されるか確認
☑転職エージェントのキャリアアドバイザーへの相談も有効
☑必要なスキルや資格の取得を計画し、退職後の再就職をスムーズにするための準備
☑退職金や年金、社会保険などの財務面も詳細に確認し、経済的な安定を確保
(2)新しいキャリアの探求
転職市場での戦略を立てましょう。
戦略としてはまず自己分析を行い、自分の強みやスキルを明確にします。
次に、業界や職種の市場動向をリサーチし、需要が高い分野を特定します。
転職エージェントやキャリアコンサルタントの活用も有効です。
また効果的な履歴書や職務経歴書を作成し、具体的な実績や成果を強調します。
さらにネットワーキングを活用し、業界内の知人やプロフェッショナルから情報を収集します。
最後に面接対策を徹底し、自己PRや志望動機を明確に準備します。
↓↓↓退職前にやるべきことまとめ↓↓↓
(3)【退職後】生活設計
退職後の生活設計を安定させるためには、毎月の収入と支出の予測が必要です。
収入は基本的には失業手当になりますが、アルバイトや在宅ワークなどでも上乗せできるかもしれません。
一方、支出は生活費、特に固定費(車両費、通信費、保険など)を見直す機会になります。
また前述しました退職の三大支出である住民税・健康保険・国民年金は前年所得に対して金額、保険料金が決まりますので現在収入が無くても重くのしかかります。
特に国民年金保険料免除申請、国民健康保険料切り替えは必須です。
私も減免制度を利用することで、失業期間は大変助かりました。
年金は退職後の特例で2年間の支払免除などあります。
全額免除でも、年金受取分の半分はもらえます。
国保は、退職後は「国民健康保険」「任意継続制度(会社の保険引き継ぎ)」「誰か(ご両親など)の扶養に入る」の3択ですが、状況によって金額が大きく変わります。
↓↓↓退職後にやるべきことまとめ↓↓↓
【早期退職を回避】今からできる3つの準備
「やっぱり早期退職はしたくない…」という方は①キャリアプラン立案、②財務計画と貯蓄、③ネットワークと人脈の構築など、今からできる3つの準備により早期退職が回避できる確率が高まります。
(1)キャリアプラン立案
キャリアプランは大きく二通り考えられます。
「会社に骨を埋める型」と「脱会社依存型」です。
①会社に骨を埋める型
早期退職対象者になるのは、不採算部署に在籍していたり、(その企業にとって)専門性が高くない人であることが多いです。
つまり本人が悪いわけではなく、配属ガチャが悪かった…とも言えるかもしれません。
配属が原因であれば、人事異動で回避することができます。
複数の部署でも通用する人材であれば早期退職のお声がかからない可能性が高いです。
↓↓↓配属ガチャってどうしようもない?↓↓↓
②脱会社依存型
そもそも勤務先の企業に頼らないキャリアプランを考えるのも手段のひとつです。
つまりいつでも転職できるスキルを身につけたり、副業を育てて会社に頼らないキャリアを考えるわけです。
いつでも転職できたり、副業の収入源があれば早期退職の話が出ようが出まいが、恐れることはありません。
何より怖いのが「自分の居場所は今の会社しかない」、つまり依存先が一つしかない状態になることです。
とはいえ、転職先はどこでも良いわけではないと思います。
できれば年収が上がる転職がしたい方が多いのではないでしょうか。
基本的に、業種と職種で年収は決まりますので異業種転職も視野に入れてみるのも良いでしょう。
転職をしてもしなくても、転職活動をはじめることで自分ならどんな業種や職種に興味があり、かつ力を発揮できそうか判断できます。
↓↓↓キャリアプランの立て方↓↓↓
(2)財務計画と貯蓄
緊急事態に備えた資金を確保することで、万が一の早期退職が避けられない場合でも、一定期間は生活を維持できます。
これにより、次のキャリアステップを冷静に考える時間が得られます。
副業や投資など、収入源を多様化することで、経済的な安定性を高めます。
現在の職場での収入に過度に依存することなく、安定した生活を維持できます。
↓↓↓お金ためるコツ↓↓↓
(3)ネットワークと人脈の構築
①業界内外でのネットワーク構築
同じ業界だけでなく、異なる業界の人々とも積極的にネットワーキングを行い、多様な人脈を築くことで、新たな機会を得やすくなります。
②メンターやキャリアコーチの活用
メンターやキャリアコーチと定期的に相談することで、キャリアの方向性や次のステップについて専門的なアドバイスを得られます。
これにより、早期退職のリスクを軽減し、長期的なキャリアプランを確立できます。
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脱会社依存すればリストラはこわくない
2024年に入り、日本でもいよいよ年齢に関係ないリストラが始まりました。
企業の業績が好調にも関わらずの早期退職実施ですから、景気不景気は関係ありません。
仮に30代で早期退職することになると、経済的なリスクや再就職などのキャリアにとってもマイナス面が多いです。
一方で、考えようによってはキャリアチェンジの機会とすることができるかもしれません。
いずれにしても一つの会社に依存している状態では、常にリストラされる不安は拭えません。
早期退職しようがしまいが、自身のキャリアプランを見直すことで脱会社依存をしていきませんか。
・年齢に無関係なリストラがはじまった
・30代で早期退職のメリットはキャリアチェンジの機会
・30代で早期退職のデメリットは経済的リスク
・30代で早期退職するなら、退職前後ともにキャリアとお金の計画が重要
・早期退職を回避するには、脱会社依存なキャリアプランが一番