① 退職までの全体像を把握できる
② 上司への退職報告はどうするのかわかる
③ 退職前におさえておくべき証拠書類が何かわかる
「仕事(会社)やめたい・・・」
ほとんどのビジネスマンが一度は頭をよぎったことがあると思います。
色んなデータはありますが、
「仕事(会社)をやめたい理由は?」
4位:収入が低い
3位:休みが取れない
2位:理不尽な扱いを受けた
1位:職場の人間関係
です。
上記内容の合わせ技で会社がイヤになりますが、
さいごの「退職時」ぐらいは円満に去りたいものです。
ただトラブルが多いのが「退職」です。
引き留めされたり、有給もらえないとか、賞与もらえないとか。
多くのビジネスマンが「退職」慣れしていないので
知識不足や誤解で損してしまうことが多々ありますが、
(できれば)1年前から退職の全体像を理解して
計画的な退職を行えばトラブルは最小限に抑えられます!(^^)!
上司(会社)にはどう接するのか、
予期できるトラブルに対応するための
証拠書類集めについてもお伝えいたします。
退職までの年間計画
転職や独立等、次のステップの内容になりますが、
1~3年間くらい前から計画を立てましょう。
また、金銭的にはいつやめたらいいのか?についてですが、
ポイントは
・賞与支給月
・退職金加算月
・月中より月末(30日、31日)が良いケースが多い
です。
但し、就業規則でどのように定められているかによります。
詳細は別記事で!
1~3年前:次のステップ(転職等)への準備期間
(1)次のステップへの情報収集期間
「とにかくやめたい!」という人でも
ぼんやりとは何がしたいかはあると思います。
全く無ければ“何がしたい”を探すところがスタートです。
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【転職・出世・起業】人生100年時代『学び直し』で『稼ぐ力』を磨く – 退職の寺子屋 (ztmhiro.com)
退職後、基本的には転職・無職・独立(フリーランス含む)のいずれかになります。
いずれにしても何をいつからするか?を逆算して計画を立てます。
「具体的な計画が立てられない・・・」
構いません(‘◇’)ゞ
「〇年〇月〇日に会社を辞める!」を決めてから
詳細は詰めていけばいいのです。
(2)次のステップに向けての行動計画
辞める日を決めたら、次は具体的な行動計画を立てましょう。
できれば「退職まで」でなく、「退職から1年後」くらいまでの計画が望ましいです。
「退職」がゴールではないですよね?
転職に向けて資格が必要なら資格取得の勉強を始めるのか、
独立に向けて副業を始めるのか、道は十人十色です。
(3)損しない『退職』のための情報収集
同時並行で、『退職』そのものについて調べておく必要があります。
『退職』そのものの情報とは何かというと、
「損しない『退職』のための情報」です。
具体的には、少なくとも以下の6点を抑えてください。
「え?そうだっけ?」と会社に逃げられないよう、
退職後にも確認できるように証拠書類を押さえてください。
ただ社外秘資料(就業規則等)はそのまま持ち出しは
もちろんNGですので、必要部分だけでも記録を残しておきましょう。
① 賞与はいつ時点で在籍していればもらえるか
② 退職時の有給取得について
③ 失業手当の受給条件(退職理由)
④ 退職後は国民健康保険か任意継続制度どちらがいいか
⑤ 企業型確定拠出年金の加入状況
⑥ 厚生年金の加給年金について
■情報収集方法
① 賞与はいつ時点で在籍していればもらえるか
【証拠書類:就業規則(退職規定)】
就業規則に「賞与規定」がありますので確認ください。(無い企業もあります)
「賞与規定」に退職手当について適用される労働者の範囲、
退職手当の決定・計算及び支払方法、勤続年数・退職事由等の手当額決定要素、
一時金か年金かの区分、退職手当の支給時期・・・
つまり退職金は誰が、どれぐらい、いつもらえるのかが記載されています。
※記載が無ければ法的に問題です。
ただし賞与は“今後の期待も込めて”ですので、評価を下げて、
著しく低い金額にされる可能性は高いです。
一般的に、退職者に対しての賞与額は、一般職は0ではないがきわめて低い金額に、
管理職は0円のケースが多いです。
私は過去、退職時に0円をくらったことがあります(*´Д`)
なのでどうしてもしっかりと賞与がほしいのであれば、
口座に入金された直後に退職届を出すしかないですね。
② 退職時の有給取得について
【証拠書類:勤怠実績、有給申請書(無ければ上長等への報告メール)】
退職あるあるですが、「退職時に有給使えますか?」とよく聞きますが、使えます。
有給は使い切りましょう。
有給には会社側に「時季変更権」(他の時季に変更させる)がありますが、
退職の場合、時季変更できる「別の日」がないので、
退職日から逆算してすべての有給を使えます。
たとえば有給がMAXの40日間あれば、週休+公休+有給+αで2ヶ月程度あります。
(+αは年末年始やGW等の「連続休暇」のことです。)
つまり退職日の2ヶ月前が最終出勤日になります。
退職日を5月31日としたら、最終出勤日は3月30日になったりします。
③ 失業手当の受給条件(退職理由)
【証拠書類:勤怠記録、病院の診断書、音声データ、やり取りメール等】
退職理由には自己都合と会社都合があります。
失業手当にどう関係してくるかというと、
基本的には会社都合の方が受給期間が長い、もらえる総額が多くなります。
自己都合とは言葉通り「一身上の都合」というやつですが、
正当な理由のある自己都合もあります。(失業手当の受給で有利)
会社都合とは退職理由が自身の病気であったり、会社のハラスメントはもちろん、
離職日直近の6か月のうち月100時間を超える時間外労働があるなど
条件を満たせば会社都合として扱われる可能性があります。
ただし前提条件として、失業手当(基本手当)の受給条件は2年間、12ヶ月以上
失業保険に加入しているかどうかです。(退職理由によっては半分の1年間で6ヶ月以上)
↓ハローワークの退職理由はこれだけ細かく定められています・・・( ゚Д゚)
④ 退職後は国民健康保険か任意継続制度どちらがいいか
【証拠書類:健康保険組合とのやり取りメール等】
普通の会社なら提案してくれますが、
少しでも無職期間が発生するのであれば
今までの健康保険から「国保・任意継続・家族の扶養に入る」の3択です。
任意継続とは退職前に健康保険の被保険者である期間が2ヶ月以上あった場合、
退職後も勤務先の健康保険に2年間継続加入できる制度です。
金銭的にはベストな扶養に入れない場合は
国保か任意継続になりますが、年収によってどちらがお得か変わってきます。
ちなみに私は月額で20,335円、年間で244,020円の差がありましたので、
任意継続にしました。手続きや具体的な金額計算等の詳細は別記事でご紹介します。
⑤ 企業型確定拠出年金の加入状況
【証拠書類:就業規則(企業型年金規約規定)】
こちらは会社ともめることは少ないと思います。
自身で退職から6ヶ月以内に手続きしないと損する、ということだけ
ご理解いただきたいです。(別記事つくります。)
年々、企業型確定拠出年金の導入企業が増えています。
企業が掛金を毎月積み立て(拠出)し、従業員(加入者)が
自ら年金資産の運用を行う制度で、会社の福利厚生ですね(^^)/
従業員が掛金を上乗せする「マッチング拠出」も流行っています。
⑥ 厚生年金の加給年金について
【証拠書類:就業規則(退職規定)】
こちらは「ねんきんネット」に登録し確認してください。
「加給年金」とは簡単に言うと、配偶者や子供がいて、厚生年金に
20年間加入していたらもらえる年金です。
厚生年金保険料を19年6ヶ月納めていたら、
あと6ヶ月は会社員していた方がいいかもしれませんね(‘ω’)ノ
「ねんきんネット」
3ヶ月間:退職の意思表示
(1)退職意思のタイミングが退職内容以上に大事
会社側にとって、上司にとって一番迷惑な辞め方は何かご存じでしょうか?
「早く言わない」こと、つまりいきなり辞めることです。
上司の上司に「なんで早くわからなかったんだ!」と上司が管理能力不足を
指摘されるからです。“円満退職”を望むのであれば、特に留意しておきたいところです。
法律上は退職日の2週間前でいいですが、引継ぎなくてもさすがに失礼です。
特段理由が無いのなら3ヶ月前には『退職』の意志表示をしましょう。
注意いただきたいのは“退職日”の、ではなく“最終出勤日”の2~3ヶ月前が目安です。
たとえば退職日が5月31日、最終出勤日が3月30日であれば、
前年の年末か年明けすぐですね。
会社のことより自分のことが優先にすべきと思いますが、最低限のマナーは守りましょう。
逆に「3月に人事異動があるし・・・」とか考えだしたらキリがありません。
いつまで経っても退職できないです。
(2)退職報告はいつ・どこで・どのように?
「3ヶ月前にって言うけど、上司に言いづらいんだよね」
わかります。
そりゃ言いづらいですよね。
退職の報告を
① いつ(朝から?)、
② どこで(会議室?)、
③ どのように(内容は?)
するのか悩みどころです。
これも時間的余裕がなければ難しいですが、
3ヶ月前なら落ち着いて調べながら進められます。
上司への報告は確かに不安です。
退職を4回経験している私もこればっかりは慣れません(笑)
4回の経験上、これがベストかな?をお伝えいたします!
もちろんケースバイケースですがご参考に(‘ω’)ノ
【いつ・どこ・どのように】
① いつ(朝から?)
曜日は週末金曜日、時間帯は夕方、退勤前が望ましいです。
⇒ 月曜日は仕事はじめで気が張っている。朝は業務多忙であることが多い。
上司も人間です。落ち着いて報告を受けられるタイミングを見計らいましょう。
前職場で役員になった元上司が「上司への嫌な報告は金曜日の夕方にしている」と
おっしゃっていました(‘◇’)ゞ
② どこで(会議室?)
上司と二人にきりになれる小さめの会議室が望ましいです。
第3者がいつ入ってくるかわからない場所は避けましょう。
③ どのように(内容は?)
本音と建て前があると思います。
本音は「数値目標達成しか考えていない強引な社風はイヤだから辞めたい」と
思っていてもそのまま上司(会社)に伝えるわけにはいかないですよね。
基本的なスタンスは“自分に矢印が向いているか”です。
会社が悪い、ではなく私が悪いです、です。
ただ嘘をついて退職しても問題ありません。
「体調不良、思っていた仕事とちがう、やりたいことができた」
どんな理由でもいいと思います。
学歴詐称してもいいとか、そんな話ではないですよ。
【進め方】
「A課長、〇〇日の17時頃、お時間ございますでしょうか?
今後のことでお伝えしたいことがあります。」と前日に前振りしておいて、
「5月18日 16:00にA課長にご報告いたしました通り、
体調面が優れないことを理由に、
6月30日付で退職の意志を報告いたしました。退職理由は、〇〇です」
履歴を残すのは鉄則です。
口頭で伝えた後、上長や人事にメールを送ります。
感情面ではなく、事実を記録。誰が、誰に、何を、いつ。
後々、上長に「そんな話だっけ?」とならないように。
相手から返信がなくても構いません。
口頭で報告した内容もメールでやり取りを残して、
退職届(退職願ではなく)を提出しましょう。
ふざけた上司だと「え?辞めたいって愚痴かと思って聞いていた」で
円滑な退職ができなくなる可能性があります。
【報告相手】 ⇒ 順番が大事
① 上長:まずは直属の上司を飛ばさない
② 人事・総務担当:上長で話ならなければ直談判です
③ 労働基準監督署 ※社内でダメなら外部へ相談
④ 労働局(労働基準監督署の上部組織です)
(3)「退職願」と「退職届」はちがう
たまに認識誤っているケースあります。
「退職届」と「退職願」は別物です。
・退職願:会社に退職を願い出るための書類。(却下される可能性もある)
・退職届:会社に退職の可否を問わず、自分の退職を通告するための書類です。
「退職願」だけでは退職できないことがあります。
上長への口頭報告 ⇒ 退職願提出 ⇒ 退職届提出 が丁寧です。
1ヶ月前~最終出勤日
(1)1ヶ月前:退職手続き
具体的な退職手続きに入ります。
以下、一般的に作成する書類になります。※会社や立場によって内容違います。
重要なのは会社に提出しっぱなしではなく、
必ずコピーを取り、自分の控えを退職後も持っていてください。
トラブルあった時に「言った言わない」にならないように。
■手続き書類
・退職金振込口座申請書
・退職所得申告書
・退職後の住民税の取扱いについて
・秘密保持に関する誓約書
・誓約書(健康保険組合充て)
・資格喪失手続(保険証返納)
・任意継続被保険者資格取得申出書
勤務時間の過ごし方としては何があっても定時で帰るぐらいのスタンスでいいと思います。
自分の時間(次のステップに向けての準備等)を最優先しましょう。
一般に「もうやめる人」という社内の雰囲気になってきていることも多いし、
仮にそうでなくても強い意思を持って帰宅しましょう。
(2)1週間前:お世話になった人へのあいさつ
ここまでに引継業務は完了させたいです。
身辺整理、会社への返却物対応、人事へ最終確認(退職後手続き等)、
そして仲間やお世話になった人への退職のあいさつを済ませましょう。
事務的な手続きもやりきらねばなりませんが、
「退職のあいさつ」はとても重要です。
ただ不特定多数に事務的なメールを送るより、
本当にお世話になった人にだけでいいと思います。
お世話になった元上司や一緒に戦った同僚や部下には
一人ひとり丁寧にメールで感謝の気持ちを伝えると
自分の気持ちも楽になるような気がします。
(3)最終出勤日:予定を入れない
この日は原則、予定を入れないです。
先ほどのあいさつメールを前日までに作成し、下書きフォルダに入れて、
当日に送信のみぐらいの気持ちでいいです。
最後にお世話になった上司らに感謝を伝えて退社しましょう。
退職のタイミングは1年前から
「退職」は体験しないとなかなか実感はわかないものですが、
他人の経験(本ブログ等)でもおおまかに全体像は見えると思います。
「あぁ、こんなことがあるんだなぁ」って一つでもわかってもらえれば幸いです(^^)/
「退職報告」のスタートは直属の上司です。
頼れる上司、話にならない上司・・・いろんな人がいますが、
報告ルートを誤ると円満退職が難しくなります。
また「退職」はトラブルがつきものです。
会社側に悪意があるか無いかに関わらずです。
証拠書類という言い方が適切かわかりませんが、
退職後では手を打ちにくい(情報を得づらい)こともありますので、
退職前に情報整理し、アクション起こしてもらえると嬉しいです!(^^)!
① 退職までの全体像を把握できる
② 上司への退職報告はどうするのかわかる
③ 退職前におさえておくべき証拠書類が何かわかる
↓↓↓「退職前にやること」についてはこちら↓↓↓
【今すぐ会社をやめたい方】ちょっと待って!計画的な仕事の辞め方 – 退職の寺子屋 (ztmhiro.com)