☑大企業に転職しようか迷っている
☑大企業に転職するメリット・デメリットを知りたい
☑大企業に転職する前に確認しておくべきことを理解しておきたい
大企業は、デメリットはありますが、それ以上にメリットが多いです。
特に働きやすさではメリットが非常に多いのが大企業ですが、一方で働きがいは足りないことがあったりします。
本記事では、大企業への転職を後悔しないために、転職する前に確認しておくべきポイントについて解説いたします。
正しい考え方を身につけて、大企業への転職を成功させましょう。
・大企業転職のデメリットは「働きがい」の無さ
・大企業転職のメリットは年収や福利厚生などの「働きやすさ」
・大企業から脱サラしてつらかったのは、収入が激減したこと
・大企業から脱サラして良かったのは、自分の人生を取り戻せたこと
・後悔しない大企業転職のために、まずは自己分析
大企業には転職しないほうがいい?3つのデメリット
大企業に転職するデメリットは主に①人間関係が面倒くさい、②任される仕事の幅が狭い、③チャレンジしづらい、の3つです。
(1)人間関係が面倒くさい
大企業は関わる人数が多いため、人間関係が面倒になりがちです。
上司や部下との関わりはもちろん、多くのしがらみがあります。
①同僚との出世争い
あなたが出世を望まなくても、同僚との出世争いに巻き込まれる可能性が高いです。
特に大企業は出世欲の強い人間が多いため、あなたを踏み台にして上に行こうとする人間がいます。(もちろんそんな人ばかりではありません)
②他部署との調整が大変
大企業は他部署との関与無しに仕事は進めるのは困難です。
自部署で上手く立ち回れても、他部署の人間とも調整が必要になります。
☑自部署社員との関わり
・好き嫌い、合う合わないがあってもどんな人間かはよくわかる
・直接話しかけることができる
・業務の目的や目標はだいたい同じ
☑他部署社員との関わり
・どんな人間かよくわからない(会ったことがない)
・コミュニケーションがメールや電話(表情見えない)
・業務の目的や目標が異なる
③上司の派閥に巻き込まれる
大企業は多くの派閥が存在します。
テレビドラマでもよくありますよね…○○専務につくのか、それとも△△常務派なのか…ってやつです。
直属の上司と友好的になっても、上司が異動になったり、退職したりすると途端に出世の道が閉ざされたりします。
出世できないだけでなく、誰かから目をつけられて仕事がやりにくくなることもあります。
(2)任される仕事の幅が狭い
大企業は業務内容が多岐に渡るため、仕事が細分化されています。
結果、一人に任される仕事の幅はかなり狭いものになることがほとんどです。
仕事の幅が狭いので、いわゆる「歯車」のような感覚になり、仕事にやりがいを感じない状態になりがちです。
(3)チャレンジしづらい
多くの大企業が経営方針などに「チャレンジしよう」と掲げています。
しかし実際の現場はチャレンジとはほど遠いことが多いです。
新しいことにチャレンジするより直属の上司の言う通りに動かされがちです。
その直属の上司もさらに上の上司の指示に従わざるを得ないことが多く、彼らも身動きが取れません…
大企業には転職したほうがいい?3つのメリット
大企業に転職するメリットは主に①高めの年収と手厚い福利厚生、②キャリアアップしやすい、③余裕を持って仕事に取り組める、の3つです。
(1)高めの年収と手厚い福利厚生
①高めの年収
大企業は中小企業と比較して、年収が高いです。
厚生労働省の発表でも資本金(企業規模)別でも2,000万円以下では平均年収は349万円ですが、10億円以上の企業では723万円です。
※厚生労働省「民間給与実態統計調査結果:令和4年分調査」データを元に筆者作成
②手厚い福利厚生
大企業は年収だけでなく福利厚生も手厚いです。
私も大企業である前職に14年間在籍していましたが、実際に21,258,304円(会社負担の社会保険料含む)もの金額を会社に負担してもらっていました。
【実際にあった大企業の福利厚生】
☑社会保険:10,238,304円
☑勤務地手当&持株会補助:2,975,000円
☑家賃補助:4,845,000円
☑企業型確定拠出年金:1,700,000円
☑引越にかかる費用:1,500,000円
(2)キャリアアップしやすい
大企業はキャリアップしやすい環境にあります。
①大きい仕事に関われる
中小企業に比べると大企業は大きい仕事に関われる機会が多いです。
10億円規模のプロジェクトに参加したり、自治体(国や県、市)と共同で仕事をしてメディアに取り上げられることもあります。
②プロジェクトや他部署連携の経験を積むことができる
大きな仕事をするために、必然的に大人数で連携する機会が多いです。
一人で仕事をすることも重要ですが、複数人で連携するためにはリーダーシップやファシリテーション力(会議を回したり)、マネジメント能力が求められるので鍛えられます。
③転職しやすい
数多くのキャリアを積むことで、転職市場で必要とされやすいです。
能動的に取り組むことが前提ですが、経験を積める場が多いため、スキルが身につき、転職先の面接などでも話せる内容は多くなります。
(3)余裕を持って仕事に取り組める
大企業は経営資源(人材やお金など)が限られている中小企業よりも組織として余裕があります。
組織としての余裕とは、金銭的余裕と人の融通です。
①失敗しても怒られて終わる
組織としての余裕のない中小企業では大きな失敗は、会社の存続に関わることが多いです。
一方、大企業では金銭的な余裕があるため、失敗しても怒られたり、降格させられるぐらいで済みます。
②休みやすい環境であることが多い
人の融通が利くのも大企業のメリットです。
有給休暇や育休も取得がしやすい環境であることがほとんどかと思います。
金銭的余裕と同様、一人が休んでも大きな組織にはそれほど影響がないからです。
またコンプライアンスの面からも、大企業は企業イメージを重視するため、従業員に無理なこと(有給休暇取らせないなど)はさせない傾向にあります。
【経験談】大企業から転職(脱サラ)した理由▶キャリアの停滞と成長の限界
14年間以上大企業に在籍してみて、私自身、大企業のメリットを享受できたと感じています。
それでも私は転職(脱サラ)しました。
いわゆるホワイト企業でしたが、「これ以上この会社にいても成長できない」と感じたからです。
会社が悪いのではなく、私には合っていなかったのです。
(1)出世に時間がかかる
大企業は組織の階層構造が多いため、出世に時間がかかります。
簡単に言うと「上が詰まっている」状態です。
そのため、従業員のキャリアは上司や組織の決定に大きく依存し、上層部の意向によって決まってしまいます。
(2)スペシャリストになりづらい
業種にもよりますが日本の多くの大企業では、ゼネラリスト(管理職)として出世することを求められます。
何か特定のスペシャリストになりたくても、専門性が磨けません。
一生同じ会社にいるのなら、ゼネラリストでも良いかもしれません。
しかし転職や起業をするのであれば、スペシャリストの方が圧倒的に有利です。
ほとんどのゼネラリストはつぶしがききません…
(3)自分の意思で動けなくなった
大企業勤務だから、というよりは管理職になってからですが、自分の意思で動けなくなりました。
中間管理職のため、一般職の時よりも会社の指示を守らなければならないです。
一般職の時は成果さえ出していれば、会社から文句は言われなかったのですが、管理職になるとプロセスまでしっかり管理され非常に窮屈でした。
【後悔しない】大企業への転職を考える前に考慮すべき3つのポイント
大企業への転職を検討する際に考慮すべきポイントは①社風に合うか、②キャリアパスの実現可否、③労働条件は正しいか?、の3つです。
(1)求人企業の社風に合うのか
当然ながら大企業と言っても、大企業もそれぞれ独自の組織文化を持っています。
転職を検討する際には、その企業の組織文化が自分の価値観や仕事スタイルと合致しているかを確認しましょう。
例えば、自律的な働き方を好む人には自由度の高い企業が、安定性を求める人には伝統的な企業が適しているかもしれません。
(2)キャリアパスは実現できるのか
大企業では通常、明確なキャリアパスが設定されており、昇進や異動の機会が豊富です。
転職先の企業でのキャリアパスや成長機会が自分のキャリア目標と一致しているかどうかを検討しましょう。
また、スキルや経験の習得が期待できるプロジェクトや研修制度なども重要なポイントです。
(3)提示された労働条件と福利厚生は正しいのか
大企業は一般的に充実した労働条件や福利厚生を提供していますが、その一方で労働時間や業務負荷が大きい場合もあります。
転職を検討する際には、労働条件や福利厚生だけでなく、残業の頻度や休暇の取得状況、労働環境なども十分に調査し、自分にとって適切な環境かどうかを判断しましょう。
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【経験談】大企業から転職(脱サラ)してつらかったこと、良かったこと
14年間勤めた大企業を辞めて新しい職場に転職(脱サラ)した結果、つらかったこと、良かったことについてお伝えします。
(1)大企業を辞めてつらかったこと
①収入が激減した
予測はしていたものの、収入は大きく減りました。
退職前から副業は始めていましたが、それでも大幅減です。
無収入でも2年ぐらい生活できる資産は貯めてから辞めた方が良いです。
生活レベルを下げようと考えたこともありましたが、資産運用のおかげでどうにかなりました。
②信用が落ちた
引っ越し後に家を借りようとしたのですが、賃貸契約が出来ませんでした。
妻の実家近くに引っ越したので、妻の父親にお願いして代理契約をすることになりました。
③人のために役立っている感がない
仕事の種類によりますが、私の自宅で、Webで完結する仕事をしていたため人の役に立っている感がなくなりました。
実際には人の役に立っている(と自分では思っている)のですが…実感がわかなかったです。
大企業勤務をしている時は当たり前のように、部下のため、顧客のために動いていましたが、この「人のために役立っている感」で自分の存在意義を感じられていたのです。
(2)大企業を辞めて良かったこと
①なんでも自分で決められるようになった
元々、私は上司から指示をされたり、部下に指示をするのが苦手で大企業を辞めましたので、自分で物事を決めながら進められるのにとても喜びを感じます。
自分の事業をゼロから組み立てて、どんな顧客に、どのようなサービスをどうやって提供するのか戦略を立て、実行するのかを決めらるようになりました。
②自分の時間を取り戻せた
自分の時間を、人生を取り戻せた感があります。
睡眠時間を確保し、妻と過ごせる時間も増えるようになり、ワークライフバランスがしっかり取れるようになりました。
③仕事の軌道修正がすぐに出来るようになった
事業を始めると「あれ?これはちがうな」と思うことは多々あります。
大企業だと「ちがうな」と思っても軌道修正はとても時間(場合によっては1年間ぐらい)がかかりますが、個人であれば明日から、何なら今すぐにやり方は変えられます。
大企業への転職を後悔しないための3つのアドバイス
大企業から転職する際に後悔しないためは①自己分析&企業研究、②キャリアパスの明確化、③労働条件の優先順位付け、の3つを検討する必要があります。
(1)徹底的な自己分析と企業研究が必要
大企業に転職する前に自分を知り、企業(転職市場)を研究しましょう。
①自己分析
自己分析をし、あなたにとって大事な価値観・好きなこと・得意なことの3つを明らかにしましょう。
いわゆる転職軸(転職を通して何を実現するのか)を明確にするのが最優先事項です。
自己理解のための自己分析は意外と難しいです。
特に社会人経験が長い人ほど自分のことがわからなくなりがちです。
なぜなら役割(上司・部下など)という仮面をかぶっている時間が長いからです。
つまり「こうしなければならない」と考えてしまい、本来の自分が見えなくなっていることが多い傾向にあります。
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②企業研究
自分のことがわかってきたら、次は企業研究です。
企業研究と言っても、いきなり一つの企業を深く研究してはいけません。
転職市場という大きな枠から考えましょう。
転職したいのは必ずしも、企業とは限りません。
独立起業かもしれません。
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(2)キャリアパスを明確にする(働きがい)
キャリアパスは働きがいとも言えます。
大企業ではキャリアパスが比較的明確になっていますが、自分の将来のキャリア目標と企業のキャリアパスが合致しているかを確認しましょう。
自分のスキルや興味が活かせるポジションやプロジェクトがあるか、昇進や異動の機会が適切に提供されるかを考慮し、将来に向けた準備を行いましょう。
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(3)働く環境や労働条件を検討する(働きやすさ)
最後は労働条件などの働きやすさです。
大企業での労働環境や労働条件はさまざまです。
残業の頻度や休暇の取得状況、福利厚生の充実度などが後悔の要因になることがあります。
転職を検討する際には、これらの要素を注意深く調査し、自分のライフスタイルや働き方に合致しているかどうかを確認しましょう。
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大企業は修行の場?
大企業は修行の場として考えれば、非常にメリットがあります。
年収も高いためお金が貯められますし、スキルアップの場も多いです。
つまり「働きやすさ」の面では文句なしです。
しかし大企業の最大のデメリットは「働きがい」がないことです。
上司(会社)の言うことが全てであることが多く、仕事の幅が狭いため成長はどこかで頭打ちになります。
会社の目標とあなたの目標が完全に一致していれば、話は別ですがなかなかそんなことはないかと思います。
後悔しない大企業転職のためには、まずは徹底的な自己分析を行いましょう。
進め方がよくわからなければ、転職エージェントのキャリアアドバイザーやオンラインセミナーを頼ってもいいかもしれません。
・大企業転職のデメリットは「働きがい」の無さ
・大企業転職のメリットは年収や福利厚生などの「働きやすさ」
・大企業から脱サラしてつらかったのは、収入が激減したこと
・大企業から脱サラして良かったのは、自分の人生を取り戻せたこと
・後悔しない大企業転職のために、まずは自己分析