☑転職したいけどマネジメント経験がない
☑マネジメント経験って管理職しないとダメだと思っている
☑そもそもマネジメント経験ってなんですか?
求人情報の応募条件欄でよく見かける「マネジメント経験あり」を見て、「私には管理職経験ないし…」とあきらめていませんか?
役職がないからと言って自身を過小評価している可能性があります。
実にもったいないです。
マネジメント経験=管理職経験、ではありません。
本記事ではマネジメント経験が役立つ理由、管理職経験がなくてもマネジメント経験をアピールする方法をお伝えいたします。
転職の選択肢を広げることができれば幸いです。
・マネジメント経験=管理職経験ではない
・転職市場でマネジメント経験は大きな武器になる
・「マネジメント経験がない」と決めつけない
・マネジメント経験があっても、伝え方をまちがえるともったいない
・転職はマネジメント経験以上に、企業研究と自分軸が重要
そもそもマネジメント経験とは何?
マネジメント経験とは、ヒト・モノ・カネなどの経営資源を効率的に活用し、組織の成果を上げる経験のことです。
…もう少しかみくだいて確認しましょう。
(1)後輩や部下の教育・管理業務に携わった経験
ヒトにフォーカスを当てています。
部下の育成や管理をして、生産性高く効果的効率的に実績を上げた経験です。
会社からすれば、チームをまとめられる人、部下の指導をしてほしいニーズは常にあります。
部下を育てるには、コーチングや目標管理、主体性を引き出したり…多くの取り組みが必要です。
とはいえ、実は多くの人が経験している経験です。
☑新人育成を任された(例:入社3年目にメンターなど)
☑パートさんを取りまとめていた(例:スーパーマーケットのチーフなど)
こんな経験はありませんか?
(2)プロジェクト管理をした経験
タスクにフォーカスを当てています。
タスクの集合体であるプロジェクトを任された経験です。
プロジェクト管理とは、プロジェクトを計画通り遂行するため、ヒト・モノ・カネ・情報・時間を適切にコントロールすることです。
コスト・調達・リスク・品質管理…プロジェクト全体を管理するのはとても大変です。
とはいえ、実はこれも経験されている人は多いのではないでしょうか。
☑アルバイトさんを管理して、時間内に業務を完了させた(例:棚卸のリーダー)
☑クライアント向けの商品説明会を問題なく完了させた(例:メーカーの説明会取りまとめ)
(3)管理職をした経験
ミッションにフォーカスを当てています。
KPI(会社から与えられた必達目標数値)を達成させた経験です。
ミッション達成のためには…
①定量目標及び定性目標を設定(達成)
②目標達成のために必要なヒト・モノ・カネ・情報の調達及び調整
③期日を決め、期間内に達成するためにスモールゴール設定
④数値目標達成のために、部下や上長、他部署にどう動いてもらうか
⑤業務を通して、部下をどう育成するのか
コミュニケーション能力や課題解決能力が求められます。
なぜ転職にマネジメント経験が有利なのか
転職でマネジメント経験が有利なのは、抽象度が高い仕事ができるからです。
抽象度が高い仕事は会社への貢献度が高いと言えます。
なぜなら一人で数人分の仕事ができるからです。(人を動かせるという意味で)
(1)会社への貢献度が高い
会社はヒト・モノ・カネという資源を効率的効果的に活かし、永続的に利益を出そうとします。
そのためにマネジメントは必須なのです。
①目標達成力がある
マネジメント経験がある人は、自分だけでなく部下やメンバーを活用し、目標達成することができます。
個人プレイではなく、組織で数字を上げられることが重要です。
1人で10(1人×10)の実績を上げられるより、5人で30(5人×6)を安定的に実績上げられる方が会社への貢献度が大きいですからね。
②人材育成力がある
上記の目標達成力で述べたように、個人ではなく組織で実績を上がられる方が貢献度は高いです。
組織で実績上げるためには、部下個々人の能力を引き出すだけでなく、組織をチームとして考え、
☑(自分以外を)サブリーダーに任せたり、
☑落ちこぼれてしまうメンバーがいたらフォローしたり、
☑自分自身がプレイングマネジャーとして実績を上げたり、
視座を高く、多角的な取り組みが必要になります。
③業務改善力がある
マネジメントは会社が用意した業務をそのまま実行するだけでなく、今より効果的に効率的に生産性を上げる取組も必要です。
素晴らしいマネジメントとは、限られた資源(ヒト・モノ・カネ・時間)でより高い実績を上げられることです。
(2)未経験でも異業種への転職ができる可能性が高い
転職の選択肢が広がります。
現場の実務はもちろん重要な業務ですが、実務経験だけだと異業種への転職が難しいことが多いです。
なぜなら現職の実務には詳しいかもしれませんが、他の業界や業種の実務は知らないからです。
それはマネジメント経験があっても同じでは?と思われそうですが、マネジメントは応用がききます。
確かに現場の実務については同じなのですが…
☑現場に近いほど、業務が具体的なので汎用性がない(広く使えない)
☑経営に近いほど、業務が抽象的なので汎用性がある(広く使える)
異業種への転職後はほとんどの人が現場の実務を経験しますが、マネジメント経験のありなしで数年後の未来はかなり変わります。
☑マネジメント経験あり:現場の実務初心者 ⇒ マネジメント(管理)ができる ⇒ 経営陣
☑マネジメント経験なし:現場の実務初心者 ⇒ 実務経験者 ⇒ 実務経験ベテラン
会社としては、マネジメントができて、さらには経営陣に加わってくれる能力がある人が欲しいと考えます。(スペシャリストを求めている会社であれば別ですが)
実体験として、私も転職エージェントから全く未経験のコールセンター(希望はしていませんでしたが…)の管理業務を提案されたことがあります。
(3)経営に参画できるチャンスがある
会社は基本的には管理業務、さらには経営に近い仕事ができる能力がある人を求めています。
前述の通り、実務から一足飛びに経営にいくことはありません。
マネジメント経験者であれば、現職位より視座が高くなり、経営に近いた立場と言えます。
求人情報の応募条件欄で見かける「幹部候補生募集」はまさに経営層を求めています。
マネジメント経験がない場合にすべきこと
「管理職を経験していないから、マネジメント経験はない…」となげいている方も少し視点を変えていただくと良いのではないでしょうか。
(1)名目よりも実質に目を向ける
前述の通り、マネジメント経験=管理職経験ではありません。
名目(役職)よりも実質(経験して身につけたスキル)に目を向けましょう。
多くの人が管理職経験はなくても、何かしらのマネジメント経験はされていると思います。
自分がやってきたこと、キャリアの棚卸をしてみましょう。
答えは過去にしかありません。
↓↓↓転職活動のヒント:自分軸のつくり方↓↓↓
(2)応募先の会社が求めるマネジメント経験を理解する
会社によってマネジメント経験の捉え方はかなり異なります。
☑応募先の会社の経営方針に合う人物像は?
☑希望する業界では何をマネジメントすれば実績を上げられるか?
☑希望する職種ではどんなマネジメントスキルがあれば実績を上げられるか?
応募先の会社が何を求めているのか?を研究しましょう。
(3)今より2つ上の役職者の立場になって考える
「管理職はおろか、マネジメント経験は一切ないです」という方は是非とも今より2つ上の役職者の立場になって考え、行動してみてください。
一般社員なら係長あたりでしょうか。
2つ上の役職者の立場で考え、行動することで、
☑「自分ならどうする?」と考え、主体的が身につく
☑視座高く、仕事全体を見ることができる
☑上司の視点(=マネジメントの視点)が理解できるようになる
これらが身につきます。
きっとマネジメント経験が積めます。
引用:PHP人材開発「2階級上の立場で考える~トヨタの若手社員の仕事習慣」
マネジメント経験に関する留意点
転職におけるマネジメント経験について留意点も確認しておきましょう。
(1)マネジメント経験は数字でアピールする
応募先企業へは必ず数字を使ってアピールしましょう。
☑どんなチーム(人数・年齢など)をまとめたのか
☑自分の役割、関わった年数
☑実績(目標達成度や成長率)
せっかくマネジメント経験があっても、数字や具体的内容が含まれていなければ、正しく伝わらないのでもったいないです。
↓↓↓職務経歴書の作り方(テンプレあり)↓↓↓
(2)プレイングマネジャーであれ
マネジメント経験だけでなく、実務もできる人が求める会社もあります。
日本の転職市場でもいよいよジョブ型雇用が広まって、実務経験を重要視する会社も出てきました。
☑マネジメント経験はあるが、実務経験はない ⇒ △
☑マネジメント経験はないが、実務経験はある ⇒ 〇
このような会社もありますので、マネジメント経験だけをアピールしても難しいケースもあります。
特に中高年で、マネジメント経験が長い方にありがちです。
ちなみに「部長ならできます」と笑い話がありますが、近いような話は実際にあるそうです…
ジョブ型雇用とは?
職務内容にフォーカスを当てた働き方です。
日本企業の多くはメンバーシップ型雇用です。
(3)それでも「どこからがマネジメント経験なの?」と不安な方は
人を頼りましょう。
転職のプロである転職エージェントであれば、あなたのキャリア棚卸を手伝ってくれます。
必ずしも転職をしなくても、転職活動をすること自分の市場価値が見えてきます。
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転職においてマネジメント経験よりも大事なこと
「敵を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」
中国春秋時代の兵法書『孫子』の中でも最も有名な教訓の一つです。
敵(企業)と知り、己(自分)を知れば、どんな戦いもこわくありません。(企業は敵ではありませんが…)
マネジメント経験はもちろん大事ですが、企業研究と自分軸(転職軸)はより重要です。
応募先の会社は何を求めているのか?
自分自身は何を求めて転職をするのか?
今一度、考えてみませんか。
・マネジメント経験=管理職経験ではない
・転職市場でマネジメント経験は大きな武器になる
・「マネジメント経験がない」と決めつけない
・マネジメント経験があっても、伝え方をまちがえるともったいない
・マネジメント経験以上に、企業研究と自分軸が重要