☑キャリアプランを考えたくない
☑キャリアプランが思いつかない
☑キャリアプランを考える意味がないと思っている
多くのビジネスパーソンにとって、キャリアプランは必要だと思います。
やはり目的・目標があることで自分が取るべき行動が効率的になるからです。
しかしどうしてもキャリアプランが思いつかない、もしくはそもそも必要ないと考える方もいます。
私も一理あると思います。
本記事では、王道のキャリアプランの立て方だけでなく、邪道とも言える考え方についても解説いたします。
王道がしっくりこない方は、邪道の考え方を試してもらうことで少しでも頭がスッキリしましたら幸いです。
・キャリアプランの考え方は王道と邪道がある
・王道も邪道も合わせ技で考えた方が良い
・しかしキャリアプランは予定通りいかなくて当然
・予定通りじゃなくても活路は見いだせる
・転職活動することでキャリアプランが見えてくる
キャリアプランが思いつかない3つの理由
キャリアプランが思いつかない理由は①必要性を感じない、②自己理解不足、③市場調査不足の3つです。
(1)キャリアプランの必要性を感じないから
「そもそもキャリアプランなんて要らないでしょ」と考える方は、必要性を感じないので思いつくこともありません。
理由の多くは、以下の3つです。
☑どうせ社会(労働市場や業界)は変わっていくから
☑どうせ自分の将来の興味や生活状況が変わるだろうから
☑長期的な目標なんて考えたくないから(あきらめ)
(2)自己理解が不足しているから
自己理解が不足しているとキャリアプランが思いつきません。
自分のことがわかっていないので、今後の方向性が見えないからです。
方向性をもう少し細分化すると、以下の3点です。
☑自分の得意なこと・好きなことがわからない
☑自分の価値観がはっきりしていない
☑自分のスキルや経験が棚卸できない、適切に評価できていない
(3)転職市場・企業研究が不十分だから
自己分析ができていても、企業研究が不十分だとキャリアプランは思いつきづらいです。
仮にキャリアプランらしきものが出来ても、実現可能性が低くなります。
なぜなら自分がやりたいことでも、受け入れてくれる企業が無いかもしれませんし、そもそもニーズが無いため該当する企業がないこともあるからです。
転職市場や企業に関する最新の情報を入手したり、世の中にどんな仕事があるのか、市場ニーズが求められているのかを理解していない状況かもしれません。
中長期的なキャリアプランの立て方(王道)
キャリアプランが思いつかない時は、キャリアのゴールから考えましょう。
ゴールを考えるためには、自己分析と企業研究、つまり転職活動(必ず転職するという意味ではなありません)が必要です。
(1)キャリアのゴールを決める
出来れば50年後、たとえば25歳であれば75歳の自分のキャリアのゴールを考えてみましょう。
75歳ぐらいであれば、おそらくキャリアの終盤と考えられます。(50年後の75歳はまだまだ現役かもしれませんが)
最終的にどんなキャリアを目指すかが決まれば、これからどんな業種・職種の仕事でスキルを身につけ、経験値を積んでいくべきかの道が見えます。
「何歳までに出世をして管理職になる」「どのタイミングで転職をするのか」などの目標を立てることもキャリアプランに含みます。
(2)自己分析を行う
キャリアプランと自己分析は切っても切り離せないです。
適切な自己分析をし、自己理解が出来ていないと何がしたいのかわかりません。
キャリアプランを考える上での自己分析で重要なのが、キャリアだけを考えないことです。
キャリアという仕事だけではなく、人生というライフプランから考えることがポイントになります。
↓↓自己分析のやり方を詳しく知りたい↓↓
(3)企業研究を行う
自己分析だけでなく、合わせて企業研究も行うことではじめてキャリアプランが完成します。
自己分析で何がやりたいか、何がやれるのかがはっきりしても、それをどこで実現するのかは企業研究をしないと見えてきません。
企業研究することで、希望するキャリアが実現できる会社がどこにあるのか。
どうやったら入社できるのか、といった行動を取ることになります。
なお、希望するキャリアが実現できる会社が無い場合は独立起業をしてしまうのも手段のひとつです。
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キャリアプランの立て方(邪道)
☑コーゼーション(王道):目的に対して最適な手段を追求する思考プロセス。
☑エフェクチュエーション(邪道):今の手元にある資源や手段を活用して、どんな効果を得るかという思考のプロセス。
(1)今出来ることから考える
すでに今、持っている能力・知識やスキル、経験値や人脈を駆使して、それらを使って何ができるかを考えます。
目的から考えるコーゼーションであれば、「今の私では出来ないな…」と行き詰ってしまうことがあります。
しかしエフェクチュエーションであれば、今ある自分の強みを活かすので「出来ない」という発想にはなりません。
【一例】
☑コーゼーション
・実現したいこと:外資系商社で仕事がしたい
・必要なスキルや能力:英語、プロジェクト管理経験
⇒×:能力不足でできない
☑エフェクチュエーション
・今あるスキルや能力:バイトリーダー経験、絵が得意
・(結果として)実現できること:マンガ教室
⇒○:好きなこと・得意なことのため生き生きする
⇒人に教えること×絵を描くことで力を発揮する
⇒他のことでも応用できるようになるかも?
(2)想定外を想定内とする
キャリアはかならず想定外が発生します。
思い描いていた通りの未来が来る人はおそらく100%いません。
想定外なことが発生しても「まぁ、そんなこともあるよね」と考え、想定外なことが発生するのも想定内としておくぐらいでちょうど良いです。
想定外が発生した時に、避けたり、無理に合わせようとしたりするのではなく、むしろチャンスととらえて想定外を利用しましょう。
引用:コトバンク「塞翁が馬」
(3)変えられないことは考えない
変えられないことを考えるのは自分を苦しめます。
たとえば…
☑上司の評価が正当じゃない!
⇒×:居酒屋で上司の愚痴を言う。
⇒○:出世して、上司の上司になる。転職する。
☑消費税10%は高すぎる!
⇒×:国が悪いと声高に叫ぶ。
⇒○:国外に移住する。副業や資産運用などで収入を増やす。
自分の意思で変えられることはたくさんあります。
考えらえないことにエネルギーを使わずに、自身がコントロールできることに集中して行動しましょう。
【体験談】私のキャリアプランとの向き合い方
私事で恐縮ですが、私のキャリアプランとの向き合い方についての体験談を少し話させてください。
少しでもご参考になれば幸いです。
【私の略歴:業界(勤続年数)】
☑1社目:ペットフード商社(1年2ヶ月)
☑2社目:地元スーパーマーケット(2年)
☑3社目:経営コンサルティング(3年)
☑4社目:大手小売業(14年)
☑現在:Webマーケティング(2年)※個人事業主
(1)新卒で入社した1社目で大反省
正直テキトーに就活をしていました。
キャリアプランなんて考えたこともなかったですし、自己分析も企業研究もまともにやった覚えがありません。
それでも運良くそれなりの規模の企業に入社できましたが、1年2ヶ月で退職しました。
「私はなんでこんなところにいるんだろ…?一生この仕事をするのか」と大反省したからです。
決してブラック企業でもありませんでしたし、むしろ人間関係も良かったです。
しかし一生この仕事をやるのかと思うととてつもない嫌悪感にさいなまれ、キャリアプランを考えるキッカケとなりました。
(2)転職エージェントから学んだキャリア形成
大失敗した1社目でしたが、おかげでようやくしっかり転職活動をしようと考えるようになりました。
転職活動をするにしても、まずは今後のキャリアプランを考える必要性を感じ、ネット情報や書店で書籍を読みあさった覚えがあります。
しかし何から着手すれば良いかイマイチわからない日々を過ごしていたのですが、当時は仕組みも何もよくわかっていなかった転職エージェントに登録してみました。
転職エージェントの担当キャリアアドバイザーに指導され、ようやくキャリアプランが出来上がりました。
【当時考えていたキャリアプラン】
「小売業に強い経営コンサルタントを目指す」
☑地元スーパーで現場感を磨く
☑経営コンサル会社で経営全般の見識を得る
☑大手小売業で業界特化コンサル力を鍛える
↓↓↓異業種転職のキャリアプラン↓↓↓
(3)変化するキャリアプラン
幸い、当時考えていた20代はキャリアプラン通りになりました。
ただその先のキャリアプランは特に考えていなかったです。
4社目の大手小売業に入社してからは「会社の戦略は人事次第ではないか」と考えるようになりました。
それからのキャリアプランは「人事に強い経営コンサルタント」を目指すようになり、4社目の会社での目標は「人事部長」に出世することです。
しかし30代半ばで「あれ?管理職にはなったものの、人事部長にはなれそうにないな。そもそも人事部長になったところで最終目標は実現できないのでは?」とキャリアプランに疑問を持つようになりました。
人事部ではなく、営業部の管理職にはなりましたが肌に合わず、退職(脱サラ)することになったのです。
↓↓↓管理職にならなきゃよかった?↓↓↓
(4)【脱サラ後】ポータブルスキルが強みになった
40歳を過ぎてからの脱サラでしたが、「会社の看板がない」「実は大した専門性がない」ため苦労しました。
事業内容は「時間と場所に関係なく仕事がしたい」という思いもあったので、全く未経験のWebマーケティングの仕事です。
実は4社目の在籍中から副業でも少しずつWebマーケティングをやっていましたが、独学ですのですぐには仕事がもらえるレベルにはなりません。
正直、このまま続けていて大丈夫だろうかと不安でした。
しかしある日、気づきがありました。
「大した専門性がない」が最大の悩みでしたが、ポータブルスキルならあるぞ、と。
ポータブルスキルとは、他の会社にも持ち運びできるスキルです。
経営コンサル、営業部の管理職を経験する中で、ポータブルスキルは磨きまくっていました。
会議運営、研修実施、企画立案…かなり鍛えられました。
さらには4つの会社を経験したからこそ、さまざまな立場の人たちがどう考えるのか、つまり働く人たちの気持ちは良くわかります。
これらのポータブルスキルが脱サラしてから、個人で仕事をするようになってから私の大きな大きな武器になっています。
全くキャリアプラン通りではありませんが、今出来ることをやるというエフェクチュエーション的な思考で取り組んだことで成果につながりました。
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キャリアプランは常識にとらわれない
キャリアプランはやはり王道で中長期的に考えておいた方が良いです。
しかし大きな方向性だけが決まっていれば、それで良いです。
なぜなら働いているうちにキャリアプランはどんどん変化していくからです。
そして予定通りではなくなってきます。
しかし予定通りではなくても良いんです。
一生懸命キャリアを積んでいくうちに、唯一無二のキャリアが作られ、あなただけの強みが磨かれていきます。
その強みこそが財産で、次なるキャリアを作ってくれます。
まずは大まかなキャリアプランを考えてみませんか?
どうしても思いつかないのであれば、転職を前提としない転職活動をしてみましょう。
・キャリアプランの考え方は王道と邪道がある
・王道も邪道も合わせ技で考えた方が良い
・キャリアプランは予定通りいかなくて当然
・しかし予定通りじゃなくても活路は見いだせる
・転職活動することでキャリアプランが見えてくる