ちぴーさん

Webマーケティングを学びたいのですが、何から始めればよいですか。

Pさん

まずはGoogleマップで、利用者が企業や店舗を選ぶ流れを観察すると理解しやすいです。

ちぴーさん

Googleビジネスプロフィールを操作できれば、転職でも評価されますか。

Pさん

操作だけでは不十分です。
顧客を捉え、複数の媒体を組み合わせ、成果を改善できる力が必要です。

本記事のポイント
  • 顧客行動から学ぶ
  • GBPを実務で使う
  • 媒体連携を理解する
  • データで改善を回す
  • 提案力を実績に変える

地域ビジネスからWebマーケティングの本質を学ぶ

Webマーケティングの知識は、広告会社やIT企業だけで求められるものではありません。
観光、飲食、小売、サービス業など、多くの企業が集客や採用にWebを利用しています。
転職やスキルアップを考えるなら、ツールの操作方法だけでなく、顧客がどのように情報を探し、比較し、行動するかを理解することが出発点です。

(1)評価されるのはツールの操作より課題解決力

Googleビジネスプロフィール、略してGBPとは、Google検索やGoogleマップに表示される企業や店舗の情報を管理する仕組みです。

住所、営業時間、電話番号、写真、サービス、Webサイト、口コミなどを掲載できます。
無料で利用できるため、Webマーケティングを実務で学ぶ題材として取り組みやすいサービスです。

ただし、GBPの登録方法を知っているだけでは、転職市場で大きな強みにはなりません。
企業が求めているのは、情報を入力できる人ではなく、集客や売上に関する課題を見つけ、改善策を考えられる人です。

営業時間が古い、写真から魅力が伝わらない、予約ページへ進みにくいといった問題を発見し、顧客への影響まで説明できれば、単なる操作スキルが課題解決力へ変わります。

(2)Googleマップには顧客の意思決定が表れる

旅行先で飲食店や温泉を探すとき、多くの人は現在地や目的地を基準にGoogleマップを利用します。

検索結果に表示された店舗を見ながら、距離、写真、評価、口コミ、営業時間、価格帯などを比較します。
条件に合うと判断すれば、経路を確認したり、電話をかけたり、予約サイトへ移動したりします。

この流れを観察すると、Webマーケティングが単に情報を発信する仕事ではないことが分かります。

顧客がどの場面で迷い、何を不安に感じ、どの情報を見て決断するのかを考える仕事です。
Googleマップは、その意思決定を身近な画面で確認できる教材になります。

自分が利用者として店を選ぶ過程を記録するだけでも、顧客視点を養う練習になります。

(3)設備の特徴を顧客価値へ変換する

妙高市の赤倉周辺では、サウナを備えた宿泊施設が複数存在します。
ただし、サウナが地域全体で一般化したと断定できる統計があるわけではありません。

それでも、利用者から見れば、サウナがあるという情報だけで施設を選ぶことは難しくなっています。
複数の候補があれば、貸切で利用できるか、景色を楽しめるか、宿泊プランに含まれるか、初心者でも利用しやすいかといった違いを確認します。

この事例から学べるのは、商品の機能と顧客が得る価値は同じではないということです。

サウナは設備です。
一方、人目を気にせず疲れを癒やせる、家族や友人と特別な時間を過ごせるといった内容は顧客価値です。

Webマーケティングに携わる人には、企業側の特徴を顧客に伝わる言葉へ変える力が求められます。

市場価値を高めるために身につけたい実務能力

Webマーケティングの仕事は、一つの媒体を更新することではありません。
認知から比較、問い合わせ、購入、再利用までの流れを捉え、それぞれの段階に適した情報を配置します。
転職で評価される人材を目指すなら、GBP、ホームページ、SNS、検索対策、データ分析を個別に覚えるのではなく、相互の関係を説明できる力が必要です。

(1)SEOとLLMOを難しく考えすぎない

SEOとは、Googleなどの検索エンジンにWebページの内容を理解してもらい、検索結果から見つけてもらいやすくする取り組みです。

例えば、妙高市で貸切サウナを探している人に向けて、施設の所在地、利用条件、料金、予約方法を分かりやすく掲載します。
検索する人が知りたい内容と、Webページに書かれている内容を一致させることが基本です。

LLMOは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIに、企業やサービスの情報を理解してもらいやすくするための情報整備を指す言葉です。

特別な裏技ではありません。
会社名、所在地、サービス内容、対象顧客、料金、特徴などを明確にし、GBPやホームページ、観光サイトで情報をそろえることが重要です。

SEOとLLMOの共通点は、人間にも機械にも誤解されにくい情報をつくることです。

(2)媒体ごとの役割を設計する

GBP、ホームページ、SNSは、それぞれ異なる役割を持っています。

GBPは、地域名や目的から企業や店舗を探している人に見つけてもらい、比較や経路確認へつなげます。

ホームページは、商品やサービスの詳細、料金、利用方法、実績、会社の考え方などを伝え、信頼を形成します。

SNSは、写真や動画を通じて興味を生み、季節の情報、日々の活動、利用場面などを伝えることに向いています。

予約サイトや求人サイト、地域の情報サイトなども、企業と顧客をつなぐ販路の一つです。

Webマーケティングでは、一つの媒体ですべてを説明しようとするのではなく、顧客の行動に沿って媒体を配置します。
この設計ができる人は、投稿作業だけを担当する人よりも、幅広い業務に関われます。

(3)数字を経営成果まで結びつける

Web担当者が確認する数字には、表示回数、クリック数、経路検索数、電話数、問い合わせ数、予約数などがあります。

しかし、数字が増えたことだけで成果を判断してはいけません。
Googleマップの閲覧数が増えても、予約や購入につながっていなければ、情報の内容や導線に問題がある可能性があります。

転職や社内異動で評価されやすいのは、数字を報告する人ではなく、数字から原因を考え、次の施策を提案できる人です。

例えば、閲覧数は多いのに予約が少ない場合、料金が分かりにくい、写真が古い、予約ボタンを見つけにくいなどの仮説を立てます。
その後、情報を変更し、結果を比較します。

この小さな改善の繰り返しが、マーケティング実務の基本です。

学んだ知識を転職で伝わる実績に変える

資格取得や動画視聴だけでは、実務能力を十分に示せません。
企業が確認したいのは、知識を使って何を調べ、どのような問題を見つけ、どう改善したかです。
身近な店舗や架空の事例を題材に、分析から提案までを一つの成果物としてまとめれば、未経験者でも思考過程と実行力を示せます。

(1)一つの店舗を顧客目線で調査する

最初の実践として、よく利用する飲食店、宿泊施設、美容室、小売店などを一つ選びます。

Googleで店舗名や地域名を検索し、GBP、ホームページ、SNS、予約サイトに掲載されている情報を確認します。

営業時間や電話番号は一致しているか、料金は分かるか、写真から利用場面を想像できるか、予約方法は簡単か、口コミに返信しているかなどを調べます。

次に、利用者が店を知ってから予約や来店に至るまでの流れを書き出します。
途中で迷いそうな場所や、情報が不足している場所を見つけます。

この作業では、実際に店舗へ改善を要求する必要はありません。
公開情報だけを使って分析し、自分なりの仮説を立てることで、顧客視点と調査力を鍛えられます。

(2)施策より先に狙う顧客を決める

分析後、すぐにSNSの投稿回数を増やす、写真を追加するといった施策を考えるのは早すぎます。

まず、どのような顧客に選ばれたいのかを整理します。

例えば、妙高の宿泊施設であれば、海外から来るスキー客、少人数で静かに過ごしたい旅行者、サウナを目的に訪れる人では、必要な情報が異なります。

狙う顧客を決めたら、その顧客が重視する条件と、自社が提供できる価値を整理します。
その後、GBP、ホームページ、SNSなどで何を伝えるかを決めます。

この順番で考えることで、媒体の更新が目的になることを防げます。

採用面接でも、最初にツールを選ぶのではなく、顧客と課題を整理してから施策を決めたと説明できれば、戦略的に考えられる人材として伝わります。

(3)改善提案をポートフォリオにまとめる

調査と提案の内容は、転職活動で提示できるポートフォリオにまとめます。

対象企業の概要、想定顧客、現状の課題、顧客の行動、媒体ごとの役割、改善案、確認すべき指標を一つの資料に整理します。

実際の運用を行った場合は、変更前後の数値や利用者の反応も記録します。
実施できない場合でも、なぜその改善が必要なのか、どの数字で効果を判断するのかを示せば、考え方を伝えられます。

AIを使って文章案や分析項目を整理しても構いません。
ただし、AIが出した内容をそのまま掲載せず、自分で根拠を確認し、対象企業に合わせて修正する必要があります。

重要なのは、GBPを使えると書くことではありません。
顧客の課題を調べ、Web上の導線を整え、成果を測定する流れを説明できることです。

地図情報を提案力へ変える

GBPは、Webマーケティングを実践的に学ぶ入口として有効です。
ただし、登録や投稿の操作だけでは、転職で評価される能力にはなりにくいでしょう。
顧客の行動を観察し、提供価値を整理し、ホームページやSNSとの役割分担を考え、数字を基に改善する力が必要です。
まずは身近な一社を対象に、現状分析と改善提案を一枚の資料へまとめてください。
小さくても、具体的な成果物が次のキャリアを動かします。