☑タイパに疲れたし、農業をしてみたい
☑都会の忙しさにつかれちゃった
☑農業経営に興味がある
最近、脱サラして農業を始める人が多いって聞いたんですけど、やっぱりのんびりした生活が魅力ですよね!
確かに都会の忙しさに疲れて農業を選ぶ方が増えています。ただ農業には厳しい現実もあるんですよ。たとえば収益の安定や地域コミュニティへの馴染み方など、事前準備なしでは思わぬ苦労をすることも多いです。
そうなんですね…。それでも農業の魅力は捨てがたいです!
もちろんです。実際にしっかり準備をすればリスクは大幅に減らせます。農業を成功させるためのステップをこのブログで詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
- 事前準備で農業リスクを大幅軽減
- 経営スキルと農業知識の習得が重要
- 地域農家と連携し実地経験を積む
- 公的機関や診断士に相談し支援を得る
- 6次産業化で収益モデルを安定化する
地方で地域の中小企業経営支援をしている立場からお伝えしますね
農業への転職を考えるきっかけとその現実
20代を中心に農業への関心が高まっています。
その理由はいわゆる「タイパ疲れ」で農業を選ぶ20代が増加しているからです。
引用:@DIMEアットダイム「20代の生活価値観に変化?半数以上が「タイパ疲れ」を実感」
ただし農業が選ばれる理由と農業のリアルにはギャップがあります。
農業を選ぶメリット・デメリットも確認しましょう。
(1)なぜ農業が選ばれるのか:都会疲れと地方への憧れ
20代の若者が農業に関心を持っているのはワークライフバランスの安定や都会の忙しさから脱却、自然に癒されたい心理があるようです。
①残業のない働き方への憧れ
20代の若者が農業に興味を持つ背景には、ワークライフバランスへの関心が高まっていることがあります。
都会での残業や長時間労働に疲れ、家族や友人との時間を大切にしたいと考える人々が、農業というライフスタイルに魅力を感じています。
②都会の忙しさからの脱却
就職で地方から都会に出てきた若者の中には、都会の喧騒や競争社会に疲れを感じる人もいます。
地方の農業に転身することで、時間に追われる生活から解放され、自分らしいペースで働きたいという願望が農業への関心を後押ししています。
③自然に囲まれた生活で癒されたい
海や山、田んぼや畑といった自然豊かな環境で生活することは、心身を癒し、ストレスを軽減する効果があります。
農業に関心を持つ若者は、このような自然とのふれあいが、都会では得られない充実感をもたらしてくれると考えています。
やっぱり農業はいいですよね~。都会の忙しさを忘れてゆっくり畑でも耕していたい。
しかし農業の現実は厳しいですよ。時間もお金も簡単には手に入りません。
(2)農業の厳しい現実
①天候や繁閑期による収入の変動
天候や需給バランスのコントロールが困難で、農業の収入は安定しづらいのが特徴です。
たとえば近年の温暖化により夏の気温が上がりすぎ、作物の収穫に影響が出るケースも増えています。
引用:「「暑さに強い品種を」求められても追いつかず…種苗会社「もう限界」」
また繁閑期の影響で忙しい時期と暇な時期が発生しやすく、人手不足や人余りが起こり、年間を通じて安定して稼働しにくい問題もあります。
②ワークライフバランスの維持が難しい背景
農業は自然を相手にするため、必ずしも自由に働けるわけではありません。
たとえば台風や積雪といった天候要因で作業スケジュールが左右され、繁忙期には早朝から深夜まで働くこともあります。
「地方でのんびり」といったイメージとは異なる現実が待っています。
③農家コミュニティの閉鎖性と地方の課題
一部地域では、農家同士の「縄張り意識」が根強く「都会のよそ者」が受け入れられにくいケースも見られます。
地元の伝統やルールを知らない新人が馴染むまでには、時間と労力がかかり、人間関係の難しさが転職後の課題となることもあります。
はぁ、やっぱりそんな上手い話はありませんよね…
まぁそう結論を急がないでください。何事もメリット・デメリットの両面から知る事が重要です。
(3)農業を選んだ際のメリットとデメリット
①【メリット】自然の中でのやりがいと充実感
自然豊かな環境で働くことで、心身のリフレッシュが期待できます。
作物を育てる過程で得られる達成感や、都会では味わえない四季折々の美しさを感じながら働けることが、農業ならではの魅力です。
②【メリット】地域資源を活用するビジネスチャンス
地域特産品を活かして商品開発やブランド化を図ることで、農業に新しい価値を生み出せます。
また観光農業や体験プログラムなど多様な収益モデルが構築でき、補助金や地域支援プログラムを活用した事業拡大の可能性もあります。
③【デメリット】収益安定が難しい
農業は天候や災害に影響を受けやすく、収益が安定しにくいのが課題です。
繁閑期による収入や労働時間の変動も激しく、初期投資や設備維持費用も高いため、事業が軌道に乗るまでに多くの時間と資金が必要です。
④【デメリット】コミュニティや生活面での孤立感
農業地域のコミュニティに馴染むには時間がかかり、都会から移住した人にとっては孤立を感じる場合もあります。
また利便性の低下や独身者の生活充実の難しさが、生活面での大きなハードルとなることがあります。
メリットはわかったんですが、農業では「タイパ疲れ」は解消できなそうですね…
決めつけるのは早いですよ。農業のリアルを受けいれた上で成功の道筋を考えましょう
農業経営のリアルと成功への道筋
農業経営のリアルを認識した上で、どうしたら成功したらいいか考えます。
農業経営の5つの課題とネットワークの重要性を認識しましょう。
(1)「経営」と「農業」2つのスキルが必要
①「経営」スキル
収益構造を理解し、持続可能な経営を目指す必要があります。
農業経営は単に作物を育てるだけではなく、収益構造を把握し持続可能な経営を行うための財務管理やマーケティング戦略が必要です。
具体的には補助金の活用、販路拡大、コスト削減のための計画立案など全体像を描くところからはじめましょう
②「農業」スキル
専門的な知識と経験の蓄積が成功の鍵になります。
知識×実践=スキルです。
知識だけでは不十分です。
作物の特性や土壌管理、天候への対応など、農業特有の技術が求められます。
特に脱サラ後に農業を始める場合、地元農家の協力や実地体験を通じて経験を積むことが不可欠です。
また農業機械の操作や農薬の適切な使用法も学ぶ必要があります。
③両者をつなぐ視点
農業に経営の視点を取り入れることで、閑期に食品加工や体験農業、観光農業など付加価値を生み出す工夫が可能になります。
これにより収益を安定させるだけでなく、地域活性化にも寄与することができます。
このように「経営」と「農業」という2つの視点を深く理解し、準備を進めることで、農業経営の成功確率を高めることができます。
地域活性にもつながるのはテンション上がりますね!
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(2)農業経営5つの課題
①経営計画の立案
農業経営の基盤となるのが、明確な経営計画です。
「何のために農業を行うのか?」という目的を設定し、「誰に」「何を」「どのように」提供するのかを明確にすることが重要です。
これにより事業領域がはっきりし、販売戦略や生産計画の方向性が定まります。
また目標設定が具体的であるほど、農業経営におけるリスクをコントロールしやすくなります。
目的が明確であれば、自身が農業経営に疲れてきても初心に帰れる指針になる事もあります
②財務管理
農業経営では原価計算や損益分岐点分析を活用して収益構造を把握することが必須です。
たとえば肥料や農薬などの変動費や、機械設備の減価償却費といった固定費を適切に管理することで、コスト削減が可能になります。
また資金繰りの把握や財務諸表の作成により、収益状況を正確に把握し、適切な意思決定ができるようになります。
農業って大型の機器とかもあって高額な設備投資が必要そうですもんね~
③マーケティング戦略
マーケティングの4P(Product, Price, Place, Promotion)を活用した農業経営の戦略を、一例を使って考えてみましょう。
重要なのはこの4つのPの整合性を保つ事です。
Product(商品):地元の新鮮な野菜や果物に加え、「低農薬」や「有機栽培」を売りにした付加価値商品を開発します。
Price(価格):直販所での販売では競争力のある価格設定、都市部の高所得者層向けにはプレミアム価格を設定します。
Place(流通・販売チャネル):地元の直販所やマルシェで直接販売するとともに、ECサイトで全国展開を行い、販路を多様化します。
Promotion(販売促進):SNSでこだわりの栽培過程を発信し、消費者に生産者の顔が見える安心感を伝えることで信頼性を向上させます。
マーケティングは奥が深いですが、4Pはわかりやすいフレームワークですから覚えておきましょう
④収益の安定化
収益の不安定さは農業経営の最大の課題です。
これを克服するためには、閑期に収益を補完できる工夫が求められます。
生産した農産物を加工して販売する6次産業化の導入が効果的です。
たとえばジュースや弁当などの加工品に見栄えが悪いけれど味は良い野菜を活用することで、廃棄ロスを減らし利益率を向上させます。
6次産業化って…?
6次産業化とは農業や漁業などの第1次産業が加工(第2次産業)や流通・販売(第3次産業)を組み合わせることで、付加価値を高める事業形態です。
公式には「1次産業 × 2次産業 × 3次産業=6次産業」と説明されることが多く、農工商の連携で収益性や経営の安定を目指します。
つまりは農作物の生産だけでなく、生産物の加工から販売まで全て行い、付加価値を高める考え方です
また観光農業や体験型農業を取り入れることで、新たな収益源を確保することも可能です。
自身の農業だけでなく、他の地域の事業者と協業する農工商連携による新しいビジネスモデルの構築や、地域資源を活用した特産品開発も収益安定化への道筋を示します。
⑤補助金や公的支援をフル活用
農業経営では、補助金や公的支援を適切に活用することが経営の安定に直結します。
たとえば新規就農者向けの助成金や機械設備導入を支援する補助金など、地域や国が提供するさまざまな支援制度があります。
またこれらの申請には中小企業診断士などの専門家のアドバイスを受けることで、計画をより具体化し、支援を効果的に活用することが可能です。
補助金について自身で調べるのも良いですが、商工会議所や市役所などの自治体や専門家に相談した方が早くて確実です
(3)農業経営を支えるネットワークの重要性
農業経営では地域農家や農協、商工会議所との関係構築が重要です。
地元農家からは実践的な知識を学べるほか、農協や商工会議所を通じて経営セミナーや補助金情報を得られるため、事業運営が円滑になります。
またSNSを活用することで、同じ志を持つ農業者やビジネスパートナーと情報交換が可能になり、新たな販路拡大の機会も生まれます。
さらに地域資源や観光資源を活用した連携プロジェクトを通じて、観光農業や地元特産品のブランド化を進めることで、地域全体の活性化と収益の安定化が図れます。
これらのネットワークは農業経営の持続可能性を高める基盤となります。
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SNS上には詐欺師があふれていますから、情報収集方法は慎重に進めてくださいね
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農業転身を成功させるための3ステップ
実際に農業へ転身する時の成功のステップを事前準備・実地体験・小さく始める、の3ステップを確認しましょう。
(1)【事前準備】情報収集と経営知識の習得
①商工会議所主催の経営塾やセミナーに参加
農業経営を始める前に、地元の商工会議所や市役所が主催する経営塾やセミナーに参加してみましょう。
「〇〇(お住まいの地域) 経営支援」などのキーワードで検索し、直接問い合わせるのもおすすめです。
公的機関なので原則、無料で経営の基本や資金調達、販路開拓など実践的なノウハウを学べます。
地域の起業家や農家とのネットワーク作りの機会にもなり、転身後の活動をスムーズに進める助けとなります。
②中小企業診断士と作る事業計画
事業計画はプロに見てもらうことで完成度を高めることができます。
中小企業診断士は、事業計画立案の専門家であり収益モデルの策定や補助金活用、リスク対策について的確なアドバイスを提供してくれます。
たとえば収益目標や市場分析を具体化し、計画に沿ったステップを明確にすることで事業開始後の軌道修正を減らし、スムーズなスタートを切ることが可能になります。
商工会議所や市役所を通していれば、原則無料ですので安心して相談してください
③農業初心者向けの書籍や展示会で情報収集
農業は非常に専門性が高いので事前の情報収集が欠かせません。
農業初心者向けの書籍やビジネス誌は、農業経営の基礎知識や最新トレンドを知るうえで有効です。
特に「スマート農業」に関する情報は、生産性向上や効率化の手法を学ぶのに役立ちます。
また農業EXPOや展示会に足を運ぶことで実際の機器や技術に触れ、経営に活かせるアイデアを得ることができます。
これらを活用して知識を深め、農業経営の基盤をしっかり整えましょう。
(2)【実地体験】地域農家での関係構築と学び
農業経営を成功させるには、地域農家での実地体験が欠かせません。
まずは農家を手伝い、繁忙期と閑期の働き方や収益の変動を体感することで、農業の現実を肌で感じられます。
地元で活動する農家とネットワークを築くことで、地域特有の作物や経営のノウハウを学ぶ機会が広がります。
また地域農家の成功事例を観察することで、自分の農業に取り入れるべき差別化ポイントを発見できます。
たとえば特産品を活用した加工品の販売や観光農業の取り組みなどが新たなヒントとなるでしょう。
地方での転職や農業への転身を考える際、地元の人々との信頼関係を築くことは、長期的な経営の基盤となり得ます。
このような実地体験は、農業経営の理解を深め、現実的な視点で事業計画を立てる助けとなります。
↓↓↓地元転職の良いとこ、厳しいとこ↓↓↓
(3)【小さく始める】副業や小規模経営の可能性
①週末農業からスタートする方法
農業を始める際、最初から専業にするのではなく週末農業からスタートする方法があります。
都市近郊の農家や体験農場で手伝いながら農業の基本を学ぶことができ、働きながらでも始められるのが利点です。
また自宅の庭やベランダでの家庭菜園から始めることで、農業スキルを磨きつつ作物の成長プロセスを理解できます。
週末農業は経済的リスクを抑えながら少しずつ農業に慣れ、将来の本格的な農業経営の準備段階として最適です。
②都市近郊型農業や家庭菜園ビジネスの検討
都市近郊型農業や家庭菜園ビジネスは、都会に住む人でも始めやすい農業の形態です。
ビルの屋上を活用した屋上農園や、小規模な水耕栽培を使ったハーブや野菜の栽培などが挙げられます。
これらの作物は地元のレストランやカフェに直販することで収益を得ることも可能です。
③農業体験プログラムや観光農業の収益化
観光農業は農業と観光を融合させた新しいビジネスモデルで、農産物の販売に加え観光客に農業体験や地域の魅力を提供することで収益を得る事業形態です。
たとえば長野県小布施町では、りんご狩りとワイナリー見学を組み合わせた体験型プログラムを提供し、国内外から観光客を集めることで成功を収めています。
観光農業の魅力は農作物の付加価値を高めるだけでなく、地域の活性化にもつながる点です。
またインターンシップを活用している農家もあり、農業の魅力を体感する事ができます。
観光農業を始める際は地域資源や観光資源を最大限に活用し、体験プログラムの充実やプロモーションを積極的に行うことが成功の鍵となります。
脱サラ農業は難しいけど、事前準備で解決できることも多い
脱サラ農業は簡単ではありません。
天候や収益の不安定さ、コミュニティとの関係構築など多くの課題があります。
しかし事前準備をしっかり行うことでリスクを大幅に低減できます。
たとえば商工会議所の経営塾や中小企業診断士の助言を活用すれば、計画性を高めることが可能です。
また地域農家での実地体験や観光農業の導入により、収益を安定させる手段も広がります。
農業経営は確かに厳しい面もありますが、しっかりと準備し戦略的に取り組めば「タイパ疲れ」から脱却し、やりがいと成功を手にすることができます。
これを機にタイパの概念を考え直してもいいかもしれません
↓↓↓タイパ至上主義はバカになる?↓↓↓
- 事前準備で農業リスクを大幅軽減
- 経営スキルと農業知識の習得が重要
- 地域農家と連携し実地経験を積む
- 公的機関や診断士に相談し支援を得る
- 6次産業化で収益モデルを安定化する
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